破綻する家計の特徴4選!すぐに見直すべきポイントとは?【家計管理術】
家計管理において破綻リスクを抱えた特徴にはどのようなものがあるのでしょうか?
本記事では「家計が破綻する4つの特徴」とその対策をファイナンシャルプランナーの目線で詳しく解説します。
この内容を理解することで現在の家計を見直し、将来の安定した生活を築く手助けになります。特に家計管理が苦手な方や将来に不安を感じている方はぜひ参考にしてください。
キーポイント
【特徴その1】固定費が30%を超える (00:01:15)
家計管理の基本は、固定費を適切な範囲に収めることです。固定費が手取りの30%を超える家庭は、破綻リスクが高いと言われています。
ここでいう固定費とは、住居費と生命保険料です。
固定費30%超えには、「貯蓄・投資の余力を圧迫する」「アクシデント時の脆弱性」という2つの問題点があります。
固定費が手取りの30%を超えるような家庭は変動費や自己投資も手取りの30%前後に膨れ上がっていることが多いです。手取りの約90%で生活している家計では貯蓄や投資に回せるお金が10%程度に減少してしまいます。これは老後資金の形成を妨げる大きな要因となります。
また、この家計だと病気や失業などのアクシデントで収入が一時的に減少すると生活が成り立たなくなるリスクが高まります。
セーフティーネットとしての社会保険も手取りの80%程度の補填にとどまるため、90%以上を生活費に使っている家計では対応できません。
そこで固定費を削減する方法として以下の2つをおすすめします。
- 住居費の見直し
- 不要な保険の解約
- 住居費の見直し
家計を4分割するQGS(クォーターグリッドシステム)の考え方に基づき、家賃や住宅ローンが収入の25%になる物件を選ぶことを目指しましょう。住宅購入時には、固定資産税や修繕費用など諸々の費用も含めた月額負担を計算に入れることが大切です。 - 不要な保険の解約
必要以上の生命保険に加入していませんか?特に独身の方や扶養家族のいない家庭では、保険を最小限に抑えることで大幅な固定費削減が可能です。
【特徴その2】ボーナスを家計に組み入れている(00:08:10)
ボーナスを毎月の家計に組み込む家庭も破綻リスクが高い特徴の一つです。安定的な収入に頼らない生活設計をすることが重要です。
ボーナス依存には「予期せぬ収入減に弱い」「セーフティーネット不足」という2つの問題点があります。
「予期せぬ収入減に弱い」というのは、景気の変動や業績悪化によるボーナス減額のリスクを考慮していない場合、家計が赤字に転じる可能性があるということ。
「セーフティーネット不足」というのは、ボーナスに頼った家計は収入減少時の安全マージンが少ないため、貯蓄の取り崩しや借金に頼らざるを得ない状況に陥ることがあるというリスクを意味します。
ボーナスを正しく活用するためには、まず臨時的な出費に備えることです。ボーナスは旅行や家電の買い替えなどの一時的な支出に充てるのがおすすめです。
またボーナスをできるだけ貯蓄や投資に回し、日常の生活費は手取りの範囲で賄える計画を立てるのも有効です。
【特徴その3】自己投資を聖域化してしまう (00:10:55)
「教育費」「娯楽費」「交際費」などの自己投資を聖域化してしまうことも家計破綻の原因となりえます。
自己投資を聖域化するあまり貯蓄や投資が後回しになる家庭が多く、「いつか収入が増えるから大丈夫」という前提で自己投資が行われる場合も、その期待が裏切られた時のリスクが増大します。
バランスの取れた家計管理を行うには、自己投資を手取り収入の25%以内に収めるのがよいでしょう。
また子供の教育費や趣味にかける費用も必要以上にかけすぎないよう将来を見据えた計画を立てることも重要です。
【特徴その4】夫婦別の財布事情 (00:13:35)
夫婦がそれぞれ別々に家計を管理している場合、貯蓄や老後資金の見通しが不透明になりがちです。
夫婦別財布のデメリットには、以下の2点が考えられます。
- 老後資金の不足
お互いに貯蓄していると思っていても実際には十分に準備されていないケースが多いです。 - コミュニケーション不足
家計の全体像が見えないことで将来の生活設計が曖昧になり、家庭内でトラブルが発生する可能性があります。
夫婦間でお金管理の透明性を高める方法として、共通の貯蓄口座を作るのがおすすめです。
老後資金や大きな出費に備えた共同口座を作成し、定期的に確認する習慣を持つとよいでしょう。
加えて結婚記念日や年末など年に一度は家計会議を開いて相互の家計状況を共有し、将来の計画を話し合う機会を作るのも効果的です。
家計管理方法を見直して将来の破綻リスクに備えよう
家計が破綻する4つの特徴について解説しました。
固定費の過剰、ボーナス依存、自己投資の聖域化、夫婦間の家計不透明性は、どれも破綻リスクを高める要因です。
これらの問題を解決するために、クォーターグリッドシステム(QGS)を取り入れ、家計を4分割して管理する方法をおすすめします。
安定した家計管理は将来の安心を築く第一歩です。ぜひこの記事を参考にしてご自身の家計を見直してみてください。
こちらの関連動画「シンプルかつ一定の貯蓄を生み出す「QGS」の仕組み【家計を学ぶ009】」でもクォーターグリッドシステム(QGS)を取り入れた家計管理の具体的な方法をわかりやすく解説しているので、今すぐ家計を見直したいという方はぜひ参考にしてください。