アメリカがイランを攻撃。今は投資をやめたほうがいいのか?

アメリカがイランを攻撃し、第三次世界大戦に発展するのではないかと言われている昨今、投資を続けていいのかと不安を感じている方も多いことでしょう。これから投資を始めようとしている方にとっても、戦争が起きたタイミングで始めていいのかという疑問は当然のことです。こういった紛争が起きるたびに「投資を継続していいのか」「今から投資を始めていいのか」という質問が多く寄せられます。

今回はその点について解説していきます。

投資はやめなくていい!今から始めても問題ない(0:42)

結論から言うと、投資をやめる必要はありませんし、投資を開始しない理由にも当たりません。今から始めていただいて問題ありません。その理由を理解するためには、投資の大原則に立ち戻ることが大切です。こうした不安定な時期だからこそ、原則の重要性を改めて確認しておきましょう。

投資の三大原則(1:05)

投資の三大原則とは、長期投資・資産分散・時間分散の三つですこれらは投資初心者の方が守るべき基本的な姿勢であり、この原則に従っていれば、少なくともベターな投資が実践できます

長期投資とは、長期間にわたって資産を保有し続けるという投資方法です。「○○があるから投資をやめた方がいいか」「○○があるから投資した方がいいか」という質問は、本質的には短期的に相場が上がるか下がるかを問うものです。そうした短期的な判断が難しい方には、長期投資という原則を守ることが最善の選択となります。

資産分散とは、株式・債券・不動産・金などのコモディティ、そして先進国や新興国など地域も含めて、複数の資産クラスに分けて投資することです。アセットアロケーション運用を実践することで、資産分散投資は自然に実現できます。特定の株式や特定の国に確信を持って投資できる方はその方法でも構いませんが、少しでも不安がある場合は資産分散を取り入れることがベターです。

時間分散とは、まとまった資金を一度に投資するのではなく、時間をかけて分けて投資していく方法です。毎月一定額を積み立てていく積立投資は、厳密には時間分散投資とは異なりますが、結果として時間が分散されているため、原則論に沿った方法と言えます。これらの三原則を守ることで、初心者の方でも安心して投資を始め、継続していくことができます。

紛争が起きた時投資を続けていいかわからない(7:04)

戦争や紛争が起きた際に投資を続けていいかわからないという問いは、長期投資の観点から考えることが必要ですまた、特定の地域だけに投資していた方にとっては、資産分散投資を見直すきっかけにもなります

今回の攻撃では、当事者としてイラン・イスラエル・アメリカが関係しており、中東というエネルギーの中心地が舞台となっています。石油や天然ガスの産地でもある地域への影響は、コモディティ価格や世界各国の経済にも波及します。攻撃を受けて日本の株価や債券が下落し、円安が進むいわゆる「トリプル安」の状態になりましたが、これはあくまで短期的な動きです。

長期的な視点で見ると、株式・債券・金などのコモディティはいずれも右肩上がりに上昇してきた歴史があります。過去の動画でも解説しているように、世界はずっと戦争を続けてきた中でも株価は上がり続け、資産運用はプラスの成長を遂げてきました。

トマ・ピケティ氏の著書『21世紀の資本』においても、200年という長期間の分析から、資本収益率は経済成長率を常に上回ってきたことが示されています。ただし、その例外は第一次世界大戦と第二次世界大戦の二つだけとされています。

第三次世界大戦になるのか(9:35)

では、今回の攻撃が第三次世界大戦に発展するのかという点が、投資継続の判断における最大のポイントです。マネーセンスカレッジとしての見解では、第三次世界大戦に発展する確率は非常に低いと考えています。

トランプ氏は、第三次世界大戦に発展しないという判断のもとで攻撃を開始したとも考えられますし、むしろ第三次世界大戦を防ぐために行動したとも言えるかもしれません。今回の攻撃の背景には、イランが核開発を進めているとされる問題があります。平和利用に必要なウラン濃縮度は約5%とされているところ、60%もの濃縮が行われていたとされており、核兵器開発の疑いから2025年6月に核施設やミサイル基地への攻撃が行われました。

その後もイランはロシアへの武器供与や中国との接近を続け、危険性が継続しているとされたことで、イスラエルとアメリカが連携して攻撃に踏み切った形となっています。

また、中国がイランに対して多額の投資を行い、石油決済を人民元で行う「ペトロ人民元」への転換を図ることで、ドルを基軸とするアメリカの覇権に挑戦しているという側面もあります。イランを攻撃することでロシアや中国の影響力を弱めようという意図があると見られています。

もちろん、武力行使によって市民が被害を受けていることや、周辺各国がミサイル攻撃の脅威にさらされていることは非常に悲惨な状況であり、国際社会から批判されるべき点でもあります。一方で、ホルムズ海峡が封鎖されるような事態になると石油輸送に長期的な支障が出て、世界経済へのダメージも深刻になり得ます。ただし、長期的に見れば経済成長は続くと考えられており、第三次世界大戦に発展するという見方は現時点では過大評価である可能性が高いといえます。

まとめ(15:45)

マネーセンスカレッジとしての見解は、今回の攻撃が第三次世界大戦に発展することはないだろうというものです。その前提に立てば、投資の三大原則である長期投資・資産分散・時間分散を守ることで、投資を開始することも、継続することも問題ありません。

もし第三次世界大戦への発展を非常に高い確率で懸念されている方は、その判断に基づいて行動されても構いませんが、原則に従って投資を続けることが、長期的には最善の選択になると考えられます。

またこちらの動画「《戦争と投資》戦争が起きたら投資をするのはやめたほうがよいですか?」では、戦争時でも投資をやめる必要がない理由を解説していますのでぜひご覧ください。

動画アイコン 動画目次 [目次箇所から再生]