脱・投資初心者!克服すべき3つの課題とその解決策
投資初心者から脱却するために必要な課題とその解決策について解説します。多くの方が最初に直面する課題は主に3つあります。
これらの課題を克服できれば、投資初心者を卒業できるといえるでしょう。
コロナショックを見てみる(1:28)

出典:金融庁
2020年3月のコロナショック時、投資信託を購入していた人の損益状況を示す統計データが金融庁から発表されていました。ショック真っ只中の2020年3月末時点では、全事業者平均で30%の人がプラス、残り70%の人がマイナスという状況でした。
しかし、その1年後の2021年3月末になると、政府の財政出動により株価が大きく上がった結果、全事業者の平均で84%の人がプラスに転じました。かなり大きな変化があったといえます。
こうした大きな下落局面での対応が、投資初心者と理解が進んでいる方との行動の違いになります。下落局面で損切りしてしまった方も一定数いらっしゃったでしょう。このような局面をクリアしていかない限り、脱・初心者とはいえないのです。
課題①何を買えばいいのかわからない(3:49)
1つ目の課題は「何を買えばいいかわからない」ということです。米国株、高配当株式、マグニフィセント・セブン、仮想通貨など、様々な情報に目移りしてしまいます。SNSやYouTube、投資教育機関などでも、おすすめの銘柄についての情報が溢れています。一言で言えば、宝探しゲームのような状況です。
この宝探しゲームを試験に置き換えて考えてみましょう。試験を受ける人は、時間をかけて知識を蓄え、銘柄選定にも時間をかけて投資します。結果として損している人もいれば大きく儲けた人もいます。プラスになっていればいいのですが、自分自身で多くの時間をかける必要があります。
一方で、試験を受けない選択肢もあります。全部をまるごと購入してしまえば、全参加者の総平均を手に入れることができます。何もしなくていいし、時間をかける必要もありません。時間があり余っていて宝探しが楽しいという人以外は、平均でいいのではないでしょうか。
もちろん1つ1つの年を見るとマイナスになる時もありますが、長期で見るとプラスになるというのが基本的な考え方です。これが全世界の株式に投資するという考え方になります。アセットアロケーション運用であれば、株式だけでなく債券やリート、金なども購入して、全部の平均という考え方ができます。
解決策は「全部買う」ということです。何を買えばいいか分からないのであれば、何を買うかということを諦めて、全部買うのです。そうすると少なくとも平均はもらえます。過去20年以上の実績では、年率7%程度のプラスになっており、過去40年、60年でも同じような結果になっています。
例えば、2025年の年初来パフォーマンスを比較すると、S&P500が14.90%、全世界株式が19.04%、日経平均が27.85%のプラスとなっていました。日本株が最も高いパフォーマンスを示し、米国株と比べてほぼダブルスコアという状況です。どれが当たるかなんて分からないということです。
これらは大きなカテゴリーの話ですが、個別銘柄で選択しようとしたらさらに難しくなります。将来のことは分からないので、それを諦めて全部購入してしまうという方法があります。株式だけでなく、債券なども含めて考えるとより良いでしょう。
課題②いつ買えばいいのかわからない(9:18)
2つ目の課題は「いつ買えばいいのかわからない」ということです。よくある悩みとして、上がっている時は高値掴みになりそうで、下がっている時はもっと下がりそうで怖いから、もうちょっと待とうという一生様子見の状態になってしまいます。
野村アセットマネジメントのアンケート調査によると、なぜ投資を始めないのかという質問に対して、最も多い理由は「特にない」というもので、これが3分の1を占めていました。つまり、一生様子見している人が3分の1もいるということです。
しかし、いつ買うかではなく「いつも買う」という考え方があります。今から上がるか下がるかなんて分かるわけがありません。将来のことは絶対に分からないのです。分からないのであれば「いつも買う」ということでいいのではないでしょうか。
これはドルコスト平均法という方法です。毎月一定金額の収入から投資に回せるお金を用意して、一定金額を積み立てていけばいいのです。これは結果として時間分散になっています。淡々と同じ金額を購入していくと、高い時は少しで、安い時はたくさん買えることになります。安い時に多く買っているので、平均よりもちょっと上というぐらいの状態になります。
2026年が上がるか下がるかなんて分からないので、その平均を取りましょうということです。株式でも下がる時はありますが、全部をまるごと購入していれば、少なくとも10年間、20年間という長期投資であれば上がり続けていくものに購入できます。これは世界の経済成長に乗っかっていくということです。


出典:三菱UFJアセットマネジメント
具体例として、2024年は右肩上がりの相場だったので一括投資の方が良かったという結果になりました。一方、2025年であれば、1月に一括投資するよりもドルコスト平均法で毎月購入していた方が増えました。V字回復したため、これはドルコスト平均法の一番美味しいパターンです。
課題③いつ売ればいいのかわからない(13:12)
3つ目の課題は「いつ売ればいいのかわからない」ということです。もう少ししたら上がるかもしれない、今売ったら後悔しそうだ、今すごく上がっているからいつ下がるんだろうなど、様々な悩みがあります。
売るタイミングは相場ではなく人生で決めましょう。投資した目的は何ですか。何かに使うために投資をしているはずです。使いたいものに対してお金の総量が足りないから、投資でお金を増やすのです。基本的には老後資金のために投資をする方が最も多いでしょう。
使うために資産形成をしているのであれば、上がったら売る、下がったら買うというようなことではなく、自分自身で使うまで置いておくということです。世界は経済成長し続けます。長い目で見れば、それに連動する株式や全世界投資で投資していれば、使うまで持っていれば上がっていくということです。そうなるかどうか保証はできませんが、そう信じられるのであれば、使う時まで持っていた方がいいということです。
ただし、使う直前に大きく下がったら困るので、少しバッファを置いておきましょう。3年前ぐらいには投資から貯蓄にゆっくり切り替えていくのです。そうすることによって、いつも売るという状態にしておけば平均が取れるので、大きく下がってもそこまでダメージがありません。
3年前からその準備をすることで、多少足りないと思ったら貯蓄を加えたり、少し先延ばしにしたりすることができます。相場の短期的な変動は誰にも読めないので、答えが出ないものにいくら悩んでもしょうがありません。人生に合わせて、使う時に売るということで良いのです。
まとめ(15:52)
ここまでできれば基本的に初心者は卒業できます。「何を買えばいいかわからない」「いつ買えばいいかわからない」「いつ売ればいいかわからない」という3つの課題に対して、全部買う、いつも買う、そして自分自身で使う時に売るという風に決めておけば、基本的には何も問題なく投資を自分の人生に取り入れることができます。
全くやっていないと、ここ最近の金融資産や産業のバブルのようなものに乗り遅れてしまいます。また、インフレによってお金のまま持っておくと価値が下がってしまうということは、下りエスカレーターにいるようなものです。何も参加しないとどんどん下がっていってしまうので、資産形成という考え方の中に一定額入れてもいいのではないかと思います。
最初は小さく始めるということです。しかもできるだけ早くに始めて、この投資の効果を自分自身で実感できるようになれたら、これはもう脱初心者になれるのではないかと思います。
またこちらの動画「初心者が絶対に守るべき!NISA活用10ヶ条」では、NISA制度の活用法やつみたて枠・成長投資枠の使い分けなど初心者向けの情報を紹介していますのでぜひご覧ください。





