バリスタFIREを達成するために重要な4つの数字

近年、経済的自立のハードルを下げたバリスタFIREが人気になっています。

ただ、通常のFIREとの違いやバリスタFIREの目指し方がわからない方は多いのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、バリスタFIREを達成するために大切な4つの数字を紹介します。4つの数字を意識して日々の生活を変えられると、バリスタFIRE達成への道が近づきます。ぜひ記事を参考に、4つの数字を変化させてバリスタFIREを目指していきましょう。

バリスタFIREは生活費の不足分を労働収入でおぎなう生き方

初めにバリスタFIREがどのようなものか改めて確認をしていきましょう。

バリスタFIREとは、簡単にいうと生活費の半分を資産収入でおぎない、残りの半分は労働収入でまかなっていく生き方です。

労働はしますが、それほど給料に固執しません。収入よりもストレスの少ない生活を重視します。自由な時間があれば、自分のやりたいことをする。これが、バリスタFIREの考え方です。

バリスタFIREを目指す人が増えた理由は、通常のFIREを達成するための資産ハードルが関係します。

通常のFIREでいう経済的自立を達成は、最低でも約6,000万円以上の資産が必要です。

この金額は「4%ルール」と呼ばれる考えによって求められます。4%ルールとは、年間支出の25倍の資産を年利回り4%で運用できれば、運用益で生活費を補えるということ。

たとえば、老後の夫婦2人世帯の平均生活費は毎月約23万円（総務省 家計調査報告書）です。年間支出で考えると、約270万円になりますね。

250万円に25倍をかけると6,750万円。つまり、FIREを達成するには、現役世代のうちに最低6,750万円の資産を確保する必要があります。

しかし、6,000万円以上の資産は誰でも確保できるわけではないですよね。家計の状態によっては、人生を支えるだけの資産を定年までに築くのが難しい方は多いでしょう。

そこで、経済的自立のハードルを下げて、資産収入+労働収入（パートタイムや副業）によって生活費をおぎなうバリスタFIREが注目を集めています。

資産収入のハードルを下げて、3,000万円ほどの資産の運用益で生活費の半分を抽出し、足りない分は好きなときに働いて収入を得ます。

バリスタFIREを目指すために必須の「お金公式」

FIREやバリスタFIREを達成するためには「お金の公式」を知っておく必要があります。

お金の公式とは、翌年の資産増加額を求めるための公式です。

FIREをしている状態は「資産×利回り」による利益が支出の金額を超えている状態です。支出よりも資産収入が上回ることで、働かなくても生活できる状態になります。

つまり、FIREやバリスタFIREを達成するためには、お金の公式の中の4つの数字をどのように変化させていくか重要なのです。

バリスタFIRE達成のために4つの数字を変化させよう

バリスタFIREを達成するために重要なお金の公式。その中で各数字をどのように変化させると、バリスタFIREは達成しやすくなるのでしょうか。

この項目で、お金の公式の4つの数字「収入-支出」と「資産×利回り」を変化させるポイントを解説します。

1.「収入」を増やす

収入の項目は、やはり増やすことが大切です。ただし、自分自身ができる範囲で増やしていきましょう。

収入を増やすには、基本的に「副業」があります。動画編集やライターなどは代表的ですね。

ただし、収入を増やす際にはあなたが持っているインフラを確認しておきましょう。ここでいうインフラとは、以下のようなものを指します。

• PCやスマートフォン
• ネット環境
• 会社の福利厚生や労災
• 年金や健康保険
• 会社の同期や上司
• 専門的な技術や能力

上記のような、個人が持っているインフラを掛け算できれば、収入は増えやすいです。

たとえば、PCやスマートフォンを持っていれば動画編集ができますよね。単純に動画編集をしているだけでは、収入はそれほど増えません。

しかし、もしあなたが翻訳ができればどうでしょうか。

動画編集者は多いですが、英語ができる方は少ないでしょう。つまり、海外に向けて発信したい日本のクリエイター達から、高単価で依頼を受けられるということです。

このように、あなたが持っているインフラを掛け合わせた副業ができると収入をどんどん増やしていけます。

2.支出を減らす

収入を増やしつつ、支出を減らすことも大切です。収入の上がり具合と同じように生活レベルも上げてしまうと、バリスタFIREは遠のいてしまいます。

支出を減らす方法は、まず節約が代表的です。

人生の3大支出である老後資金、住宅資金、教育資金。

この中で、まず老後資金を節約することは考えなくていいですよね。未来のことなので、老後を迎えた段階で支出を見直しましょう。

教育資金の節約は難しいかもしれません。ただ、塾代の見直しや無料動画の活用など対策できることはあります。

したがって、残った住宅資金の節約を考えていきましょう。

まず、すぐにできる節約には以下のような方法があります。

• 住居費を見直し今より安い家へ引っ越す（賃貸なら）
• 携帯を格安SIMへ移行する
• 外食を控えて自炊をする
• 車を手放してみる

あなたがもしマイホームをすでに購入している場合、住居費の見直しは難しくなります。

マネーセンスカレッジでは、基本的に年齢が若いときのマイホームはおすすめしていません。家を持った段階で、生活の自由度が低くなるためです。

したがって、マイホームを持っている方は変動費（食費や光熱費など）の見直しが大切です。

「収入-支出」の差額が大きいほど、投資に回せるお金は増えます。バリスタFIRE達成までの速度も、早くなるでしょう。

そのため、バリスタFIREを目指す場合は支出を抑える努力も最低限必要です。

3.「資産」はコツコツ増やす

お金の公式の「資産」の数字は、一気に増やすことは難しいです。起業をしたり、株式投資で儲けたりするしかありません。

そのため、基本的にできないものとして考えるのをおすすめします。

資産をコツコツと増やしていくためにも（収入-支出）で余った金額を徐々に加えていきましょう。毎月1万円（年間12万円）投資額が増えるだけでも、複利の効果で将来の資産は大きく変わります。

4.「利回り」は5〜7%が安全で安定的

利回りの数字は、チーム7%が目指している5〜7%がおすすめです。

なぜなら、バリスタFIREの達成に必要な最低3,000万円の資産は、手取り収入の10%を積立投資できれば貯められるためです。

もちろん年齢にもよりますが、20代なら手取り収入の10%を年利回り5%で運用し続けると65歳時点でバリスタFIREが達成できます。

30代の方なら、手取り収入の15％程度を投資に回すと達成することが可能です。

そのため、年利回りもマネーセンスカレッジが推奨している全世界投資で安全に安定的に求めるのがおすすめです。

安定した利回りを求められる投資方法である「全世界投資」については、下記の記事をご参照ください。

バリスタFIREを達成したあとの生き方をしっかりと考えておこう

今回はバリスタFIREを達成するために大切な4つの数字を解説しました。紹介した4つの数字を、変化させたり、維持したりできるとバリスタFIREは誰でも達成可能です。

そして、すべての数字をプランニングすることが大切です。

収入を増やすために何をするか、支出を減らすためにどうするか、将来必要なお金を計算して今から毎月何年積立投資をしたらいいのか計画を立てましょう。プランができれば、あとは計画通りに実行していくだけです。

ただし、ここで覚えていて欲しいのは、バリスタFIREを達成するまでの過程が苦しくならないことです。

働きすぎたり、節約しすぎたりして日々の生活が苦しく、不幸せでは何も意味がありません。幸せも感じながら、無理のない範囲で収入や支出を変えていきましょう。コツコツと年利回り5~7%で運用していれば、バリスタFIREを達成できる可能性は高いです。

「FIREをしたい」「バリスタFIREしたい」と考えているだけでは何も変わりません。

すぐに行動に移して実践していくことが大切。ぜひ記事を参考に、まずは初めの一歩を踏み出していきましょう。