食品の消費税が2年間1%に?法案提出!いつから?家計はいくら安くなる? 

食品の消費税が2年間1%になるというニュースを見て、もう決まったことなのかと疑問に思った方は多いと思います。結論から言うと、まだ国会に法案が提出された段階で成立はしていません。

ただ、「やるやる詐欺」ではなく実際に法案が出てきたことは大きな変化です。今回は高市首相が自ら政治決断して導入しようとしているもので、反対する声も少なくありません。物価高で家計のやりくりが大変なご家庭は多く、スーパーでかごいっぱいに買うと昔は4000円ほどだったものが8000円ほどになったという印象もあります。

国税庁の案内(2:51)

国税庁からも案内が出ていますが、まだ成立していないため、大きく扱うべきものではありません。案内によると、令和9年4月1日から令和11年3月31日までの2年間、飲食料品の消費税率が1%に引き下げられます。衆議院では与党が過半数を取れているため、法案は通る可能性が高いと思います。ただし、一定の定期供給契約や通信販売に基づく販売には、引き下げ後もこれまで通り8%が適用されます。何が対象なのかはよくわからず、軽減税率導入時のような混乱がまた起きそうです。そもそも税率が複数あること自体が問題で、できれば一本化してほしいと感じます。

法律案の概要(4:25)

法案は2026年10月9日に提出されました。1%の対象は飲食料品で、酒類や外食、ケータリングは10%のままです。ただし、有料老人ホーム等での飲食料品の提供は1%の対象に含まれます。

わかりにくいのが、食品と食品以外を組み合わせたセット商品である一体資産です。コーヒー豆とコーヒーカップのセットなどがこれにあたり、税抜価格が1万円以下で食品の割合が3分の2以上なら、全体が1%になります。それ以外は10%で、医薬品や医薬部外品も10%です。

飲食料品とは人が飲食するものを指すため、ペットフードは対象外です。出前や宅配は単に飲食料品を届けるだけなので1%で、都会の独身の方には助かる扱いでしょう。テイクアウトも単なる販売にあたるため1%です。一方、店内に飲食設備があって食べさせる場合は外食として10%になります。

1%の内訳は、消費税0.78%と地方消費税0.22%です。結果として1%、8%、10%の3通りが並び、事業者の負担は相当なものだと思います。

税率が1%になっても食品が7%安くなるわけではない(8:35)

税率が7%下がっても、食品が7%安くなるわけではありません。税抜100円の商品は、現在の108円から101円になり、下がるのは7円です。割引率にするとマイナス6.48%にとどまります。

さらに、事業者が元の価格を高く設定すれば、値段が変わらない可能性もあります。8%と10%に分かれたときも、混乱を避けるためにテイクアウトを含めて値上げしたお店がありました。今回も同じことが起きかねません。

価格表示には特例があり、令和9年2月1日から5月31日までは、実際の支払額と異なると明示すれば、8%または1%での総額表示が認められます。しかし、108円の表示のまま「1%の表示です」とされ、値段が変わらなければ実質的な値上げです。

消費税は事業者が負担するもので、最高裁も預り金ではないとしています。そのため、下がった分を利益に回す事業者や、この機会に値上げする事業者が出ても不思議ではありません。

家計への影響は?(11:41)

家計への影響は、平均的な世帯で月に約4800円と試算されます。家計調査では、二人以上世帯の食料品支出は月9万4895円です。ここから外食1万6563円と酒類3784円を引くと、1%になる支出は7万4548円になります。これを108で割って7をかけると、月に約4832円の減税です。年間では約5万8000円、2年間では約11万6000円になります。

これは二人以上世帯の平均なので、あくまで目安です。値上げが同時に行われれば効果は少し目減りするでしょう。それでも、2年間で12万円弱の減税は、ないよりずっとありがたいものです。

決まったことと決まっていないこと(13:45)

決まったのは、2026年9月15日に政府が1%でいくと確定させたことと、10月9日に法案が国会に提出されたことです。税率、期間、対象範囲もすでに公開されています。

決まっていないのは、まず法案が成立するかどうかです。撮影した10月17日時点では委員会に付託されただけで、議決はされていません。施行時期も国会審議次第で変わりえます。事業者が実際に値下げするかどうかも未定です。

別の支援金は、所得基準も給付額も全く決まっていません。2029年度以降の給付の詳細も未定です。高市首相も、今回の減税は一時しのぎで本丸は給付付き税額控除だと話しています。

「就業者負担軽減支援金」とは?(15:09)

支援金の正式名称は「就業者負担軽減支援金」で、条件に該当する人に年に一度支給されます。条件は4つありますが、4つ目は令和9年度と10年度の支給からは除かれるため、今回の2年間は1から3が対象です。

その内容は、勤労所得が政令で定める額を超えていること、合計所得金額が政令で定める額以下であること、社会保険料の負担額から公的年金収入などを控除した額が政令で定める額を超えていることです。しかも政令がまだ定まっておらず、金額も含めて何もわからないというのが正直な感想です。

ざっくり言えば、一定額以上働いていて、所得が低めの人が対象で、働いていない人は含まれません。「就業者」の定義が肝心なところでしょう。

財源を問う声もありましたが、今回は時限措置ですし、財源がなくても特に問題はないと思います。ただ、2029年度の規定も入っているため、時限なのかどうかもはっきりしません。財源は、特例公債に頼らず歳出全般の見直しで確保するとされています。

令和9年と10年は16歳未満、それ以降は19歳未満というように、扶養家族の数も考慮されます。社会保険料の負担額も勘案するとありますが、加算か減算かは文面からはわかりません。

給付は、マイナンバーに紐づけた公金受取口座の登録者に、職権で支給が認定されて振り込まれます。シンプルで良い反面、事務が煩雑になればミスも起こります。過去には誤った金額が振り込まれた例もあり、自分の金額が正しいか確認できるようにしておく必要があります。

検討規定には金融所得の勘案も盛り込まれています。この支援金は、給付付き税額控除の前段階として、導入までの間をつなぐ仕組みなのでしょう。金融所得が勘案されるなら、特定口座からの引き出しで対応する人も出てくるかもしれません。

他にも、第3号被保険者制度の見直しや被用者保険の適用拡大、配偶者控除や扶養控除といった人的控除の見直しを含む所得税の抜本改革が検討項目に並んでいます。これらは給付付き税額控除の布石だと思います。支援金は就業者が対象なので、働いてもらう代わりに支援するという建付けなのでしょう。

2年後はどうなる?(22:55)

流れを整理します。2026年9月15日に対応が確定し、10月9日に法案が提出されました。成立すれば、2027年2月1日から5月31日まで総額表示の特例が適用され、4月1日から税率1%が始まります。支援金も先行して導入されます。1%の期間は2029年3月31日までで、4月1日からは所得連動の給付を導入する方針ですが、まだ決まっていません。

政府の資料には、中所得の現役世代の負担を軽減して手取りを増やし、年収の壁による働き控えを緩和すると書かれています。令和11年度から所得に連動したきめ細かな給付を導入する宣言で、実質的には飲食料品の消費税の実質ゼロ化を目指す形です。政権が続けばという前提で、実現するかはわかりません。

家計の見直しは必要か?(24:43)

この減税が通っても、家計を見直す必要はなく、何も変わりません。時限措置ですし、家計管理は手取り収入に対する割合で考えるものだからです。手取りが増えたなら、その分に同じ割合を当てはめればよいでしょう。インフレが続く中では、増えた分で買える食品がわずかに増える程度の話です。

あらためて基本をお伝えすると、生活防衛資金は生活費の3か月から6か月分、100万円程度が目安です。自営業やフリーランスの方は、6か月から1年分、100万円から200万円ほどを用意しておくとよいでしょう。預け先は、24時間以内に引き出せる銀行の普通預金や定期預金が基本です。

そのうえで、手取りの75%で生活し、25%を貯蓄や投資に回してください。25%のうち10%は老後資金、15%は老後までに使うお金のためのものです。

まとめ(26:52)

法案は国会に提出されたところで、まだ可決はされていませんが、ほぼ可決されるだろうという流れです。成立すれば、2027年4月1日から2029年3月31日まで、飲食料品の消費税率が8%から1%に下がります。ただ、事業者の値上げもあり得るため、7%分がそのまま財布に戻るわけではありません。支援金も何も決まっていないため、今後の国会審議に注目していきます。

減税が行われたら喜んで受け取ればよいと思います。月5000円弱のうち、1000円ちょっとは貯蓄投資に回し、4000円ほどは食料品の値上がりで苦しい家計の補填に充てるくらいが良い配分ではないでしょうか。ただ、財布のひもが緩むと家計が崩れるきっかけにもなるのでご注意ください。

一時的にはありがたい減税ですが、本丸は低所得者や中所得者の社会保険料や税の負担の大きさで、それが日本の元気のなさにつながっていると思います。国会でしっかり審議され、広く恩恵のある仕組みになることを願っています。皆さんはどうお考えでしょうか。

またこちらの動画「【要注意】消費税0%で逆に「値上げ」!? 食料品非課税が家計を破壊する衝撃のカラクリ」では、食料品の非課税化が値上げにつながる可能性や、その背景にある仕入れ時の税負担の仕組み、家計への影響を解説していますのでぜひご覧ください。

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