トランプ関税ショックの答え合わせ。投資は”何もしない”が最強だと断言できる理由

去年起きたトランプ関税ショック。あれから時間が経った今、果たして投資はどうなっているのかを振り返ってみると、結局のところ「何もしなかった」のが一番良かったという結論が見えてきます。もちろん、あの時に買い増しをした方も資産は増えているはずです。

一番まずかったのは、投資をやめてしまったケースです。過去にも「焦る必要はない、動かなくていい」というメッセージを発信してきましたが、今回はその答え合わせとして現状を確認していきます。

あの時の「罪悪感」を振り返る(1:29)

2025年4月、トランプ大統領が全世界に向けて関税をかけると発表し、SNS上では「バーゲンセール」「絶好の買い場」といった声があふれました。2025年1月の年始から4月18日の発表後にかけて、S&P500は円換算で約20%下落し、オルカン(全世界株式)でもマイナス15%ほどの大きな下落となりました。そうした状況の中で、「買い増しできなかった自分は決断力がない」「投資の才能がないのかもしれない」と自分を責めてしまった方もいたようです。しかし、そのように感じる必要は全くありませんでした。

この1年を振り返る(2:34)

実際に3月末から4月末にかけての数字を見てみると、一時的に大きく下落したものの、その後は力強く回復しています。オルカンはプラス40.34%、S&P500は高値を更新してプラス38.65%となっており、オルカンの方がわずかに上回っています。どちらも大きく増えていますので、あの時に一括で購入した方も、2025年の年始に買い始めた方も、最終的には資産が増えている状況です。20%の下落があったとはいえ、長い目で見れば一時的な調整に過ぎませんでした。

債券も組み入れた全世界投資ではプラス35.3%と、オルカンとは5%程度の差にとどまっており、しっかりと分散している割には十分な成果と言えるでしょう。ここで最も重要なのは、やめないことですそのたびに慌てて動いたり、一気に買い増しを判断したりするのではなく、淡々と続けることが大切です

全世界投資の安定感(4:31)

投資の3大原則、すなわち長期投資・資産分散・時間分散をきちんと実践していれば、あのような局面でも心を乱さずにいられます。長期で見ているからこそ、短期的な値動きは小さなノイズに過ぎません。資産を分散しているからこそ、株式市場が20%下落しても全体の下落率は1桁台にとどまり、「下がったのかどうかもわからないまま続けられた」という安心感があります。

積立投資を継続していた場合、同期間の運用成績はプラス17.2%ほどになります。一括投資と比べると資金の半分しか市場で働いていない分、リターンは低くなりますが、それでもしっかり増えています。オルカンやS&P500の積み立てを何もせずそのまま続けていれば問題ありませんでしたし、資産分散と時間分散を取り入れていれば、関税ショックのような出来事があっても、特に気にすることなく過ごせます。リターンだけで勝負しようとしているわけではなく、安定感や安心感を優先する設計にしているからこそ、こうした結果が得られています

暴落時に買い増しに悩むのはギャンブル(6:58)

そもそも、暴落時に買い増しをすべきか悩むという時点で、それはギャンブルと変わりません。毎月の家計から出せる最大限のお金を投資や貯蓄に回しているのであれば、追加で買い増しに使える資金は本来どこにもないはずです。もし手元に余裕資金があるなら、それはすでに市場に投じておくべきお金であり、資金効率の観点から見ても矛盾しています。買い増しにこだわるのは投機の領域ですので、基本的には考えなくて構いません。投資はいつ始めても、いつ買ってもよいものです。

一括投資でも長期保有を前提にするなら問題ありませんし、不安であれば積み立てで分割購入してください。10年・20年、あるいは老後資金としてさらに長い期間続けるのであれば、多少の時間分散を入れたところでリターンはほとんど変わりません。それよりも、安定感や安心感を優先してほしいと思います。トランプ大統領が何かを発言したからといって、私たちの日常生活が根底から変わるわけではありません。経済ニュースや政治的な発言に感情を左右されることなく、自分自身の資産形成に集中することが大切です。

投資の真実(9:30)

これが投資の真実です。いかに続けるか、ただそれだけです。毎年のように何らかのショックは起きます。過去最大のものはリーマンショックですが、今後もそれに匹敵するような下落が訪れるかもしれません。それでも、その恐怖と向き合いながら続けていくことが求められます。だからこそ、安心して続けられる方法を取り入れてほしいのです。

資産運用のプロが口を揃えて言うのは、長期投資・資産分散・時間分散の3つだけです。この3つを実践していれば、経済ニュースやショックに惑わされることなく、日々の生活に集中しながら資産形成を進めることができます。投資で一番難しいのは「何もしないこと」です。1年前のあの局面で何もせず続けてきた方は、その最も難しいことを成し遂げたわけですから、それは大正解です。

まとめ(10:44)

ただし、今回は大丈夫だったとしても、資産活用の時期が近づいている方や、将来への不安を感じている方は、自分に正直になって何らかの手を打っていただきたいと思います。投資は継続する人が勝ち組です。それ以外は負け組と言っても過言ではありません。続けること、そして心穏やかに続けられる環境を整えること、それが投資家にとって唯一にして最大の仕事です。

またこちらの動画「【S&P500・オルカンも暴落】「気絶投資」では防げない!トランプショックの下落相場の乗り越え方」では、暴落相場の実態と「気絶投資」の限界を踏まえ、戦略を見直すポイントを解説していますのでぜひご覧ください。

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