こどもNISA決定!月5000円で子どもに5000万円を残す方法
今回は、子どもNISAが正式に始まることが決定したという話を受けて、その内容について詳しく解説していきます。
令和8年3月31日、こどもNISAが国会で可決・成立(0:21)
財務省が発表した令和8年のNISA関連の法律案において、積み立て投資枠の口座開設可能年齢が0歳から17歳に拡充されることになりました。年間投資枠は60万円、非課税保有限度額(総枠)は最大600万円となります。 18歳になると通常のNISAへ自動的に移行される仕組みで、これがこの制度の大きな特徴の一つです。
以前あったジュニアNISAは、成人後のNISAへ引き継ぐことができず制度が分断されていたため非常に使いづらいものでした。今回はその点が大きく改善されており、神改正と言えるほどの内容になっています。
こどもNISAを解説(1:18)
従来のNISAは18歳以上の成人しか口座を作ることができませんでした。 ジュニアNISAは引き継がれないまま廃止となりましたが、子どもへの金融教育を推進するという観点から、今回の拡充が実現しました。
具体的には、大人と同じつみたて投資枠が利用できるようになります。ただし18歳になるまでの年間投資枠は大人の半分にあたる60万円が上限です。また、最大600万円の非課税保有限度額に達するには最低でも10年かかる計算になります。
0歳や6歳など年齢が低いうちから始めれば600万円を使い切ることも可能ですが、ある程度大きくなってから始めた場合は、成人になった時点で自動的に大人のNISAへ移行され、積み立て投資枠もそのまま引き継がれます。自動移行であることが明記されている点はとても重要です。
なお、12歳になるまでの間は原則として引き出しができません。引き出そうとすると遡って課税されるため、12歳以降に使う資金をこの口座に入れておくという考え方が基本になります。金融庁も「長期安定的な投資を通じて、大学進学や成人後のライフイベントに伴う必要資金を備えられるようにつみたて投資枠の年齢要件を撤廃する」と明記しています。
12歳以降に引き出す場合は子どもの同意書が必要で、操作は親権者が行う手続きが必要となります。つまり親子両者の合意が必要になります。この仕組みは、子どもに金銭教育を施し、運用や積み立ての習慣を早いうちから身につけさせるという考え方とも合致しています。収入の一定割合を積み立てていく習慣を子どものうちから作ることができれば、大人になってお金に困ることはほぼなくなるといえるでしょう。
こどもNISAの資金どう作る?(5:20)
0歳から始めた場合、18歳で大学入学を迎えることが見えているため、大学資金として活用する方も多いでしょう。 年間60万円、つまり毎月5万円が上限ですが、すべての家庭がそれだけ出せるわけではありません。祖父母や親族からの贈与を合わせれば60万円に近づけることも可能ですが、現実的な原資として考えられるのは児童手当です。
児童手当は今や所得制限も撤廃され、3歳未満は月1万5000円、3歳以上高校生までは月1万円が支給されます。これに手をつけず運用した場合の試算を見ていきましょう。
児童手当を投資した場合(7:24)
期待利回りは7%を目標としつつ、インフレ分と運用が多少うまくいかないケースも想定して2%を差し引いた5%で計算します。
まず3歳未満の3年間、月1万5000円を利回り5%で運用すると、元本54万円に対して約58万円になります。次にその58万円を元本として、月1万円を加えながら12年間(15歳まで)運用すると、元本約198万円に対して約300万円になります。さらに高校3年間分の現金積み立てとして36万円を加えると、合計で約336万円が手元に残る計算です。
ただし、大学費用は自宅外通学・私立文系で現時点でも700万円程度かかると言われています。インフレを考慮すると実質的にはさらに必要になるため、この計算では不足することになります。
700万円を15歳時点で用意するために必要な積立額(10:31)
700万円を15歳時点で用意しようとすると、毎月2万6433円の積み立てが必要になります。 児童手当の1万5000円に加えて、手出しとして1万円から1万1000円程度が必要になる計算です。3歳以降は児童手当が1万円に減るため、手出しが1万5000円ほどに増える時期も出てきます。
それでも、こうした積み立てを続ければ子ども1人分の大学費用は十分に用意できます。万が一費用が増えたとしても、奨学金を活用しながら親がその返済を肩代わりする方法など、老後資金との並行運用を含めた様々な対応策も考えられます。
子どもの老後資金はこどもNISAで用意できる(12:24)
大学資金の準備よりもさらに注目したいのが、老後資金としての活用です。 毎月5000円という少額でも十分に意味のある資産形成ができます。
毎月5000円を利回り7%で18年間積み立てると、18歳時点で約210万円になります。その210万円をそのまま65歳まで47年間運用し続けると、5000万円を超えます。元本はわずか108万円です。薄く長く続けることの力がよくわかる数字です。
インフレ分として2%を差し引いた実質価値で計算すると約1700万円になりますが、それでも老後2000万円問題に迫る水準の資産を、月5000円の積み立てだけで実現できることになります。日本がアメリカほど高インフレがずっと続くとは考えにくいという点も踏まえると、5000万円と1700万円の間のどこかに着地するというのが現実的な見通しといえます。
子どもが成人した後は自分自身でさらに積み立てを加えていくこともでき、途中で資金が必要になった場合は取り崩して使うこともできます。18歳時点で200万円程度の資産があれば、それを運用の起点として活用することも可能です。
まとめ(16:26)
こどもNISAは大学資金の準備という観点でも老後資金の形成という観点でも非常に有効な制度です。手出しが増える場面はあるものの、工夫次第で大学卒業時点での借金スタートを避けることは十分可能です。現在、半数以上の学生が奨学金を利用し、22歳時点で借金を抱えた状態で社会に出るという社会問題がありますが、親の工夫でそれを回避できる環境が整いつつあります。制度は来年1月1日以降に利用可能になりますので、今から準備を進めておきましょう。
またこちらの動画「《学費で貯金がなくなる前に!》教育資金と老後資金を同時に用意する方法」では、教育資金と老後資金を同時に備える方法を解説していますのでぜひご覧ください。





