新社会人必見!賃貸契約で損しないための豆知識

賃貸契約には、知っているかどうかで数万円、場合によっては数十万円もの差が生まれることがあります。この春から新社会人になる方はもちろん、すでに何度か賃貸契約を経験している方にとっても、意外と知らないポイントが多いものです。

今回は、賃貸を借りる側としての豆知識やテクニックをご紹介します。

賃貸を探す場所から戦いは始まっている(1:12)

物件探しはほとんどの方がインターネットを使っているかと思いますが、実は検索の段階からすでに重要な判断が求められます。まず欠かせないのが家賃の上限設定です。 件を絞らずに検索すると、予算オーバーの魅力的な物件がどんどん目に入り、判断が鈍ってしまいます 自分の上限を最初に決め、その範囲内だけを見るようにすることが、時間を無駄にしないための基本です。

家賃は手取りの22%(2:07)

家賃の目安は、手取り収入(世帯収入)の22%以内が理想とされています。 これはやや厳しめの基準ですが、少し背伸びしたい場合でも25%以内に収めることが望ましいでしょう。それ以上になると、他の支出を抑えることが前提となってしまいます この割合は管理費や共益費も含めた実質的な支払い額で考えることが大切です。

通勤時間は”ドア to デスク”で考える(3:46)

通勤時間は「最寄り駅から会社の最寄り駅まで」ではなく、自宅のドアを出てから職場の席に着くまでの時間、いわゆる「ドア to デスク」で計算することが重要です。 乗り換えの多さや駅構内の移動時間、会社の出口からの距離なども含めると、実際の所要時間は思ったより長くなることがあります。年間200〜250日の出勤で往復30分の違いがあれば、それだけで100〜125時間の差になります 

近くて古い物件や狭い物件でも、通勤時間が短い方が生活の質は高まりやすいと言えます。可能であれば、実際に同じ時間帯に乗車してみて、混雑具合や乗り換えの実態を確かめておくことをおすすめします。

管理会社を控えておく(7:54)

物件をネットで見つけたら、ページ下部に記載されている「管理会社」を必ず確認しておきましょう。重要なのは、その会社が「仲介業者」なのか「管理会社」なのかを見極めることです。 管理会社が直接管理している物件(自社管理物件)であれば、その会社に直接問い合わせる方が交渉が通りやすくなります

地元で古くから営業している不動産会社は自社管理物件を多く抱えていることが多いため、インターネット上で目立つ大手チェーン店よりも融通が利く場合があります。

問い合わせの時「物件を見たい」「詳細を聞きたい」(9:35)

問い合わせをする際は、ただ「見たい」とボタンを押すだけでなく、必ず質問を添えるようにしましょう。 ゴミ捨て場の場所やネット環境、エアコンの台数、照明の有無、初期費用の内訳など、内容は何でも構いません。質問が入っているだけで営業担当者の対応が丁寧になりやすく、ネット上に掲載されていない情報を教えてもらえることもあります 

また、内見を申し込むと「今すぐ決めてほしい」と急かされることも多いため、まずは問い合わせで情報収集をしておくことで、落ち着いて判断できる状況をつくることができます。

諸条件を確認する(10:48)

物件が決まったら、契約条件をしっかり確認することが大切です。 敷金・礼金については、礼金は交渉の余地がある場合があります。ただし、新築や築浅の人気物件では交渉が難しいことも多いです。礼金の交渉がうまくいかない場合でも、フリーレントや仲介手数料の値引きという形で費用を抑える別の方法を試してみましょう

仲介手数料とは(13:40)

仲介手数料は不動産会社に支払う報酬であり、法律上、貸主・借主双方を合わせて家賃の1.1ヶ月分が上限と定められています。 SNSや動画で「仲介手数料を請求すること自体が違法」という情報が広まっていますが、これは誤りです。

双方の合意があれば片側から1.1ヶ月分を請求することも合法です。ただし、その合意が適切に取れていない場合は請求できないという判例(2020年東京地裁)もあります つまり請求自体は違法ではなく、交渉によって0円や0.55ヶ月分に抑えることを目指すのが賢明な対応です。

片手仲介と両手仲介(16:58)

仲介の形式には「片手仲介」と「両手仲介」があります。片手仲介は、管理会社Aが貸主から、別の仲介会社Bが借主からそれぞれ0.55ヶ月分を受け取る形式です。一方、両手仲介は管理会社が貸主・借主の両方から手数料を受け取れる形式で、合計1.1ヶ月分を片側に請求することも可能です。

仲介手数料を無料または安くしてもらいやすいのは、両手仲介になりやすい「自社管理物件」に直接問い合わせた場合です。ネット上で物件を見つけたら管理会社を確認し、その会社に直接コンタクトを取ることが交渉成功への近道です。また、「AD付き物件」という管理会社側が広告費を負担している物件も、仲介手数料が無料になりやすい傾向があります。不動産会社に「自社管理物件またはAD付き物件はありますか?」と直接聞いてみることも有効です。

なお、家賃そのものの値下げ交渉も1度は試みる価値があります。ただし、大家さんが家賃を下げたがらないのには理由があります。物件を売却する際に収益還元法で物件価値が算出されるため、家賃が下がると売却価格にも影響するからです。その点、フリーレント(数ヶ月分の家賃無料)であれば家賃自体は変わらないため、大家さんにとって受け入れやすい提案です。家賃の値下げが難しければ、フリーレントの交渉に切り替えてみることをおすすめします。

火災保険(27:45)

契約時には火災保険への加入が求められますが、不動産会社が指定する保険に必ず入らなければならないわけではない場合もあります。指定保険は割高なことが多いため、「自分で選んでもいいですか?」と一度確認してみましょう。必ず加入しておくべきなのは「借家人賠償責任保険」と「個人賠償責任保険」の2つです。 前者は自分の過失による火災などで物件を損傷させてしまった際の損害を補償するもの、後者は水漏れなどで隣人や上下階の住人に損害を与えた場合に対応するものです。この2つはセットで加入しておくことを強くおすすめします 自分で選べば年間5,000〜8,000円程度で加入できる保険もあります。

更新料(30:28)

契約時に更新料の有無と金額も確認しておきましょう。 多くの場合、2年ごとに家賃1ヶ月分程度の更新料が発生します。ただし、物件によっては定額(例:2万円)の場合もあります。長く住めば住むほどトータルの支出に響いてくるため、契約前にしっかり確認することが重要です

退去時のクリーニング費用(31:03)

退去時のクリーニング費用は、特約事項として契約書に記載されていれば契約成立とみなされます。 交渉することも可能ですが、「完璧に綺麗な状態で返してください」という条件が付く場合もあり、かえって手間がかかることがあります。クリーニング費用を支払う場合は、退去時の清掃を自分でする必要はありません 費用を払う以上は業者に任せる方がスムーズです。

1年未満の短期解約違約金(32:14)

フリーレントが付いている物件では、1年未満で退去した場合に違約金が発生する条項が含まれていることがあります。 転勤や急な引っ越しの予定がある方は、契約前に短期解約の条件をしっかり確認しておくことが重要です

入居時の写真・動画は必須(32:34)

入居時には、部屋の傷や汚れを必ずスマートフォンで撮影しておきましょう。 撮影した写真や動画は管理会社にメールなどで送付しておくと、退去時のトラブル防止になります。特にフローリングの傷は修繕費用が高額になりやすいため、入居前からあった傷はすべて記録しておくことをおすすめします。入居後1ヶ月以内を目安に確認・送付しておくと安心です 5分ほどで完了する作業ですが、後々の大きなトラブルを防ぐ効果があります。

まとめ(33:29)

賃貸契約は、知識があるかどうかで支払い総額が大きく変わります。家賃は無理をせず手取りの22〜25%以内に収め、初期費用は交渉や比較で抑えることを意識しましょう。自社管理物件やAD付き物件を狙うことで仲介手数料を無料にできる可能性があり、フリーレントも積極的に交渉してみる価値があります。

契約書では更新料・違約金・退去費用を必ず確認し、保険は自分で選べるか確認した上で必要な補償に絞って加入するのがおすすめです。入居時の写真撮影と管理会社への送付も忘れずに行いましょう。権利を主張することも大切ですが、管理会社や大家さんとの関係を良好に保ちながら、賢く交渉することが長い目で見ても得策です。

またこちらの動画「【物価上昇】住宅費22%・食費11%で生きられる?インフレ時代の家計見直し術!」では、インフレ時代の家計見直しと理想比率の考え方を解説していますのでぜひご覧ください。

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