改悪が続いた投資信託クレジットカード積立、今一番お得なのはどこ?SBI証券・楽天証券

投資信託のクレジットカード積立は、各社で改悪が続いていましたが、ようやく落ち着いてきました。そこで今回は、現在どの証券会社が一番お得なのかを解説します。

この問題は条件が複雑で判断が難しいため、これまで詳しく取り上げていませんでした。しかし、非常によくまとまった記事を見つけたので、それを参考にしながら各社のクレカ積立を比較していきます。参考記事は概要欄にリンクを掲載していますので、詳細を知りたい方はそちらもご覧ください。

5大ネット証券でもらえるポイント(1:07)

まず、各証券会社でもらえるポイントと提携クレジットカードを整理します。

SBI証券では、三井住友カードを使ってVポイントが貯まります。楽天証券は楽天カードで楽天ポイント、マネックス証券はマネックスカードでマネックスポイントかdポイントを選択できます。マネックスカードを使っていてもdポイントを登録すれば、dポイントで受け取ることが可能です。

その他のネット証券では、三菱UFJアセットスマート証券が三菱UFJカードでグローバルポイント、auカブコム証券がauPAYカードでPontaポイント、松井証券がJCB提携でOki Dokiポイント(来年からJポイントに名称変更)となっています。ただし松井証券の場合、JCBブランドなら何でも良いわけではなく、JCBが発行するプロパーカード(オリジナルシリーズ)のみが対象となるため、やや使い勝手に制限があります。

証券会社としては、ネット証券のトップ2であるSBI証券と楽天証券、そして次点のマネックス証券を加えたトップ3が一般的な選択肢となるでしょう。今回はこの3社のポイントを比較していきます。

結論から言うと、条件なし・修行なしで考えればマネックスカードまたはdカードが非常にお得です。次点で楽天カードか楽天ゴールドカードとなります。ただし、多くの方がクリアできる修行や条件を含めて考えると、SBI証券の三井住友カードナンバーレスが最もおすすめになります。次点でマネックスカードやdカード、楽天カードはこれらに及ばないという結果になっています。

SBI証券の投資信託クレカ積立(3:43)

SBI証券では、クレジットカード払いで投資信託を積み立てると、現金払いと違ってポイントがもらえます最大金額は月10万円まで、年間では120万円までクレカ積立が可能です。10万円を超える分については、銀行引き落としやSBIハイブリッド預金から入金して積み立てることになりますが、その分のポイントは対象外となります。

三井住友カードには主に3つのランクがあります。まず、グリーンの三井住友カードナンバーレス(NL)、次に三井住友カードゴールドナンバーレス、そして三井住友カードプラチナプリファードです。それぞれポイント還元率が異なります。

三井住友カードナンバーレスは、年間10万円以上の利用が条件となっており、還元率は0.5%です。年会費は無料なので、年間120万円積み立てれば6,000ポイントが獲得できます。この10万円の利用条件にはクレカ積立の金額は含まれないため、月額約8,333円分の固定費などをカード払いにする必要があります。ただし、多くの方はこの条件を簡単にクリアできるでしょう。

三井住友カードゴールドナンバーレスは、年間10万円未満だと0%、10万円以上で還元率が上がり、100万円以上使うと1%になります。年間120万円の積立で最大12,000ポイントが得られます。年会費は5,500円ですが、1年間で1回でも100万円以上利用すれば翌年以降永年無料となります。初年度でなくても、100万円を超えたタイミングから翌年以降は永年無料になるため、カードを作る際にキャンペーンでボーナスポイントがもらえるタイミングで100万円を超えるように計画すると良いでしょう。

この100万円という条件は、多くの方がクリアできる金額です。投資信託のクレカ積立以外で年間100万円、つまり月額約8万3,000円程度の利用が必要ですが、様々な支払いをまとめれば、1人でも十分に達成可能な金額です。実際、20代の若い方や年金生活者でも年間100万円を超えるケースが多く見られます。

さらに、ローソンやセブンイレブン、マクドナルドなどでの利用では最大7%還元もあるため、これらの店舗を頻繁に利用する方にとっては非常に魅力的です。また、100万円を超えると1万ポイントのボーナスも入るため、修行と合わせてポイント還元率は約1.227%に達します。

三井住友カードプラチナプリファードは、年間決済額によって1%、2%、3%と還元率が上がっていきます。ただし、年会費が33,000円かかるため、年間300万円程度の決済では赤字になってしまいます。300万円以上で約1.984%、500万円以上で2%超の還元率となりますが、このカードを使いこなすには年間400万円程度の決済が必要です。これは個人カードなので事業用途には使えず、純粋に個人での利用に限られるため、対象者はかなり限定されます。

その他、SBI証券と提携しているオリコカードやUCSカード、アプラスカードなどもありますが、一般的には三井住友カードゴールドナンバーレスが最も多くの方に適したカードと言えるでしょう。年間100万円以上利用すると1%還元で、さらにプラスアルファのボーナスもあるため、ポイントカードとしても非常にお得です。

楽天証券とマネックス証券を比較(10:09)

楽天証券の最大の特徴は、利用条件がないことです楽天カードは年会費無料で0.5%還元、楽天ゴールドカードは年会費2,200円で0.75%還元となっています。楽天ゴールドカードの場合、月5万円(年間60万円)の積立でも年会費を差し引いてプラスになるため、非常にコストパフォーマンスが高いと言えます。楽天経済圏を利用している方は、ゴールドカードを持っている方も多いでしょう。

なお、積み立てる投資信託の種類によって還元率が1%になるケースもありますが、これは楽天証券が受け取る手数料が年率0.4%以上のファンドに限られます。優良なインデックスファンドではこの条件を満たさないため、基本的には0.75%と考えておくべきです。楽天プレミアムカードは年会費11,000円で1%還元ですが、特典なども考慮すれば選択肢に入るかもしれません。また、SPU(スーパーポイントアッププログラム)を活用すればさらにポイントを増やすことも可能です。

さらに楽天証券では、楽天キャッシュを使ってさらに月5万円まで積立ができ、こちらも実質0.5%のポイント還元があります。楽天ポイントを貯めている方にとっては、楽天証券も有力な選択肢となるでしょう。

マネックスカードとdカードは、積立額に応じて還元率が変動します。月5万円までは1.1%と、今回比較する中で最も高い還元率となっています。徐々に還元率は下がっていきますが、条件がないため非常に使いやすいのが特徴です。年間120万円の積立で8,760ポイントとなり、年会費込みで考えると楽天ゴールドカードよりもお得です。ただし、年会費無料なので、ポイント還元としては優秀といえます。

まとめ(12:19)

以上をまとめると、修行や条件なしで選ぶならマネックスカードまたはdカードがおすすめです。一方、条件ありで考えるなら、SBI証券の三井住友カードゴールドナンバーレスが最も使いやすく、条件も満たしやすいカードと言えます。

三井住友カードゴールドナンバーレスの年間100万円という条件は、多くの方が達成可能です。100万円を超えれば永年無料になり、それ以降も100万円利用するとボーナスポイントが入るため、実質の還元率は非常に高くなります。

また、100万円以上利用する場合、三井住友カードはビザとマスターの2枚、さらにオリーブのビザを含めて合計3枚まで発行できます。すべて永年無料にできるため、合計300万円まで高還元率を維持することが可能です。それぞれのカードで100万円ずつ利用すれば、高いポイント還元率を保つことができます。

長期投資を考える上で、ポイントを追いかけて証券会社を渡り歩くのは時間の無駄です。口座がバラバラになって管理が大変になりますし、積立も一から設定し直す必要があります。したがって、まず証券会社を選び、その証券会社に対応したカードでポイントをもらうという順序で考えるべきでしょう。

その意味でも、年会費永年無料を達成できる三井住友カードゴールドナンバーレスは魅力的です。年間10万円という縛りはありますが、10万円程度の決済であれば多くの方がクリアできるでしょう。楽天ゴールドカードも年会費2,200円で0.75%還元ですが、今後の改悪の可能性を考えると、三井住友カードの方が安心かもしれません。

仮に年間10万円も使わなくなった場合でも、SBI証券で年に1回10万円超える支払いをするだけで条件はクリアできます。例えばコンビニだけで使うとしても、年間10万円は月額約8,333円なので、タバコを購入する方や毎朝コーヒーを買う方なら十分達成可能な金額です。また、コンビニでの利用は高還元率なので、カード自体が無駄になることはないでしょう。

今後もネット証券を牽引していくのはSBI証券と考えられますし、三井住友カードと提携する形もあり、サービスの拡充も期待できるため、SBI証券と三井住友カードゴールドナンバーレスの組み合わせが総合的に最もおすすめと言えるでしょう。

なお、年間120万円も積み立てられないという方もいるかもしれませんが、裏技として120万円積み立ててもすぐに引き出すことが可能です。例えば月10万円の設定をしておき、実際には5万円だけ積み立てたい場合、価格変動の少ない国内債券ファンドなどを5万円分購入し、定期的に売却していけば、実質的な積立額を抑えながら120万円分のポイントを獲得できます。やや手間はかかりますが、ポイントを最大限活用したい方には有効な方法です。

また、投資信託を保有しているだけでもらえるポイントについては、SBI証券が圧倒的に有利です。低コストのインデックスファンドでも保有ポイントが付与されるため、トータルで考えるとやはりSBI証券がおすすめです。楽天証券はオリジナルファンドでしかほぼポイント還元がないため、アセットアロケーション運用を考えると楽天シリーズだけでは組めません。

全世界投資を推奨する投資方針であれば、SBI証券がベストの選択となります。その中でクレカ積立をするなら、三井住友カードゴールドナンバーレスがほぼ唯一の選択肢であり、比較してみても最も強いカードと言えます。

修行と呼ばれる年間100万円の利用は、多くの方がクリアできる条件です。毎年クリアするのが厳しいとしても、100万円程度なら達成可能でしょう。それであれば、三井住友カードゴールドナンバーレスが最適な選択となります。

今回紹介したサイトには非常に詳しい情報がまとまっていますので、ぜひ訪れて自分に合ったカードを検討してみてください。

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