投資利回りとインフレの関係を徹底解説!長期運用のポイント
今回のテーマは「投資利回りとインフレの関係」です。インフレ率を考慮した上で、実質的な投資利益がどのように算出されるのかを分かりやすく解説していきます。
投資や資産運用に関心がある方、特に長期的に資産を増やしたい方に向けた内容です。インフレや為替リスクを理解して、ご自身の資産運用に役立ててください。
質問内容
キーポイント
世界のインフレ率とその影響 (00:00:00)
投資を長期的に運用する場合、インフレ率が資産の価値にどのように影響するのでしょうか。「世界全体の平均インフレ率は2%」と言われることが多いですが、実際には地域や国によって差が開いています。
2024年の国際通貨基金(IMF)の予測では、世界のインフレ率は5.2% (※2024年1月30日に5.8%へ予測が改訂)と見込まれており、近年の高インフレが続いていることがうかがえます。特に新興国では2桁台に達することもあるのです。このように実質的な利益を考えるには、2%で計算すると誤差が出てしまうでしょう。
インフレ率は国や経済状況によって変動するため、投資する地域や通貨に応じたリスクを考慮する必要があります。世界全体のインフレ率はあくまで参考であり、一つの指標と考えるのが良さそうです。
投資利回り7%の実質的な意味 (00:02:01)
投資利回り7%が実現しても、その実質的な利益はインフレ率を差し引く必要があります。これは単純な数値の利益ではなく、購買力がどれだけ向上するかということが重要だからです。
たとえば円建てで7%の運用を行った場合、参照すべきは世界全体ではなく日本国内のインフレ率です。日本で使うお金を日本円で運用するのであれば、国内の物価上昇をもとに実質的な利益を計算するのが理にかなっています。
国内インフレ率が2%であれば、実質的な利益は5%という計算になります。
また投資における実質利回りは、単純にインフレ率を引いた結果としてではなく、消費者物価指数(CPI)を指標として考慮する必要もあるのです。資産が将来どのような目的に使われるかを明確にすることが大事です。
日本のインフレと世界のインフレの違い (00:05:40)
日本国内の投資家にとっては、日本のインフレ率をもとに実質的な利益を計算することが重要だとお伝えしました。しかし、世界の物価上昇や為替レートの変動も無視できません。
円安が進行する現在は海外での物価上昇が日本国内に影響を及ぼし、さらに物価が上がる可能性もあるからです。日本の経済は輸入依存型であるため、海外の物価変動が直接的に国内の購買力に影響を与えることになります。
他にも海外資産への投資を行う際は為替リスクを考慮し実質利回りを正確に評価する必要があるでしょう。
資産運用とインフレの関係 (00:06:13)
資産運用を行う場合、長期的な目線でみるならば用途別で分けて考える必要があります。たとえば、将来の大学費用や老後の生活資金を運用する際には、それぞれの目的に応じて異なるインフレ率でシミュレーションを行うことが有効です。大学費用のインフレ率は、通常より高めの3〜4%で推移する傾向があります。
また老後資産設計の場合は、一般的なインフレ率2%をもとに実質利回りを計算することが合理的でしょう。用途や目的に応じてインフレ率を調整し、適切なシミュレーションを行うことで現実的な資産運用プランを設計することができるのです。
まとめ
今回は投資利回りとインフレの影響について詳しくお伝えしました。インフレを考慮しない投資判断は、実際の購買力を過大評価してしまうリスクがあります。たとえ利回りが高くてもインフレ率がその利回りを上回れば、手に入れた利益の価値は下がる可能性があるのです。
インフレや為替の影響をしっかり理解して、長期的な視点で投資計画を立てていきましょう。
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資産形成を継続する上で、ぜひ参考にしてみてください。