大学費用はどれから使うべき?特徴を押さえて賢く出金する手順とは

この動画では、大学費用の確保に使えるさまざまな資金の性格や、どの順番で取り崩すのが最適かを詳しく解説します。リスクを最小限に抑え、大学費用を効率的に準備するための賢い運用法を学んでいきましょう。

質問内容

現在、子どもが高校1年生です。3年後に大学生になります(予定)。学資保険や特定口座、ジュニアNISA、預貯金などを組み合わせて大学費用を貯めてきました。

複数の方法がある場合、出金の順番はどれからが望ましいのでしょうか?

キーポイント

ジュニアNISAは2023年末で廃止され、新規申込受付は終了しています。

資金の種類とその特徴を理解しよう(00:00:29)

大学費用を準備するためには、さまざまな方法を活用できます。学資保険ジュニアNISA、特定口座、貯金など、異なる性質を持つ手段があり、それぞれに適した使い方があります。

以下では、それぞれの特徴と、どのように使うべきかについて詳しく解説していきます。

大学用資金の種類と所有者

質問者のケースでは、大学費用を準備するために学資保険、ジュニアNISA、特定口座、貯金が組み合わされています。まず重要な点として、これらの資金が誰の名義なのかを確認する必要があります。

学資保険、課税証券口座、貯金は、通常親の名義で管理されており、親が自由に使うことができます。

一方、ジュニアNISAは「子どもの名義」で運用されているため、使用する際には子どもの同意が必要となる場合があります。

したがって、大学費用としてジュニアNISAを利用する場合は、事前に子どもと話し合いを行い、合意を得ることが大切です。

資金の性格と使い方

次に、それぞれの資金の性格について整理します。まず、預金と学資保険は、リスクが少なく、現金化が簡単にできる資産です。これらはタイミングを気にせず、必要なときにいつでも使えるため、大学の入学金や初年度の学費を際に非常に便利です。

一方で、ジュニアNISAと課税証券口座はリスク資産として運用されており、株式や投資信託の変動によって価値が上下します。

そのため、長期保有するほど利益を得る可能性が高く、できるだけ運用期間を延ばすことが望ましいです。これらの資金は、慎重に計画を立てて使うべき資産と言えます。

出金の順番(00:08:05)

大学費用を準備する際には、どの資金をどのタイミングで取り崩すべきかをしっかりと考えることが重要です。次に、最適な出金の順番を説明します。

最初に使うべきは、リスクが少なく現金化しやすい預金や学資保険です。これらはタイミングを気にせず使用できるため、まずはこれを利用して大学の入学金や初年度の学費を支払いましょう。

次に使うのはジュニアNISAです。ジュニアNISAは非課税期間が18歳で終了し、その後は新NISAに移行することになります。非課税の恩恵を受けられる最後のタイミングである大学進学時に、ジュニアNISAの資金を売却し、必要な学費をまかなうのが一般的です。

最後に、特定口座(課税証券口座)の資金を取り崩します。課税証券口座の資金はできるだけ長く運用を続けることで、リスクを抑えつつ資産を増やすことが期待できます。学資保険やジュニアNISAだけで大学費用がまかなる場合には、課税証券口座は現金化せずに残しておくことも一つの戦略です。

出金の順番

将来的な資金計画の立て方(00:11:30)

大学進学に向けて計画的に資金を現金化していくことが大切です。大学入学が近づくにつれて、リスクを減らしながら必要な資金を準備していく必要があります。

リスク資産であるジュニアNISAや課税証券口座は、大学入学の3年前から少しずつ現金化していくことで、価格変動のリスクを最小限に抑えることができます。

計画的な資金の現金化には、大学費用を具体的に把握しておくことも重要です。幼稚園から大学までにかかるお金をまとめた記事があるので、大学費用を改めてチェックしたい方はぜひご覧ください。

奨学金の活用も可能(00:13:30)

教育費として奨学金を活用するという選択肢もあります。

奨学金は低金利で借りることができ、大学費用を一時的に奨学金でまかない、その後の運用益で返済するという戦略も考えられます。現在の奨学金の金利は非常に低いため、資産運用がうまくいけば、その差額を利益として活用できる可能性があります。

奨学金を借りて教育資金を投資に回す考え方は、下記の記事でチェックしてください。

まとめ(00:15:10)

大学費用の準備では、リスクの少ない資産から順に使っていくことが安全で効率的です。

まずは預金や学資保険を優先して使用し、次にジュニアNISA、最後に課税証券口座の順で資金を取り崩すのが理想的です。また、奨学金の活用も一つの選択肢として検討する価値があります。

特にリスク資産に関しては、大学入学の3年前には現金化を開始し、価格変動のリスクを避けることが重要です。教育資金に関する他のリソースもぜひ参考にし、計画的な資金準備を進めていきましょう。