4%ルールは本当に安全?老後の資産取り崩し額の正しい計算方法
老後資産をどのように運用し、取り崩していくかは、安心した老後を送るための非常に重要なテーマです。
この動画では、老後資産を減らさないための取り崩し額の計算方法に焦点を当て、リタイア後も資産が尽きないようにするための具体的な戦略を紹介します。
出口戦略の基本やリスク管理の重要性を理解し、老後資産の計画をより確実なものにすることができるでしょう。
キーポイント
4%ルールとその問題点 (00:01:06)
トリニティスタディなどが発表している「4%ルール」とは、資産を取り崩しても長期的に資産が枯渇しないようにするための一般的なガイドラインです。
しかし、このルールには問題点があります。特に日本の経済状況や投資環境を考慮すると、必ずしも安全ではない場合があるのです。
たとえば、リーマンショックのような大きな経済変動が起こった場合、4%ルールでは資産を守りきれない可能性があります。経済状況が不安定な時期においても、資産を確実に守るためには、より慎重な資産取り崩し計画が必要といえます。
リスク管理と資産運用の基本 (00:02:10)
老後資産を管理する際には「リスク管理」が不可欠です。
投資には必ずリスク(価格変動リスク)が伴います。特に株式のような価格変動が大きい商品を扱う場合そのリスクは非常に大きくなります。したがって、リーマンショック級の経済危機が10年に1度は起こり得るという前提で老後の取崩計画を立てること大切です。
リスク管理の基本として、資産の一部をリスクの高い投資に回しながら、残りの資産は安全性の高い運用方法に保つことが考えられます。
これにより、大きな経済変動があった場合でも、資産の減少を最小限に抑えることができます。また、資産が減少した場合でも、取り崩しを抑えて資産を回復させる余裕を持つことが重要です。
42の法則と取り崩し額の計算 (00:08:35)
「42の法則」という資産運用の指標があります。
42の法則について詳しくはこちらの記事や動画で解説しています。
リーマンショックのような大幅下落が10年に一度起こることを想定し、その際に資産を回復させるためには何%のリターンが必要かを計算するためにも使用できる法則です。
42の法則に基づいて計算すると、10年に一度の大きな下落が起きたとしても資産を回復させ、利回り7%のリターンを目指す場合、資産の3%を取り崩しに回すのが安全と考えられます。
この計算により、取り崩し額を過度に多くしないことで、資産の減少を抑えつつ老後の生活を安定させることが可能になります。
実践的な取り崩しシミュレーション (00:18:40)
例として5,000万円の資産から2,000万円を残しながら取り崩しするには年間いくらまで取り崩すことが可能か知りたいとします。この取崩額を求めるにはとても複雑な計算をしなければなりません。
そこで、取り崩しの計算を手軽に行えるツールとして野村証券の「みらい電卓」を使ったシミュレーションが可能です。
みらい電卓を利用することで、老後資産の取り崩しをシミュレーションし、どれだけの期間でどの程度の資産が残るかを計算できます。
先ほどの例で計算してみると、5,000万円を7%のリターンで運用し、65歳から100歳までの35年間取り崩した場合、年間で約360万円を取り崩しても93歳時点で2000万円を残すことが可能です。
自分の老後資産をどのように運用すれば最適か、具体的な指針を得ることができます。
まとめ
老後資産を減らさないためには、リスク管理と計画的な取り崩しが不可欠です。
4%ルールは一つの指標ですが、それだけに頼るのではなく自分の資産状況やリスク許容度に応じた戦略を立てることが重要です。42の法則やシミュレーションツールを活用し、実際の数字に基づいて計画を立てることで、より安心した老後生活を送ることができるでしょう。
まずご自身の老後資産の状況を確認し、取り崩し計画を立ててみてください。
野村証券のみらい電卓などのツールを使ってシミュレーションを行い、自分に最適な取り崩し額を見つけることから始めてみましょう。リスク管理をしっかりと行い、安心できる老後生活を計画していきましょう。