年金から考えた老後65歳までに必要な貯蓄額
老後65歳までに必要なお金は、医療費や介護費などがありますが、何よりも重要になるのが年金です。老後に必要な年金額をきちんと把握し、不足分を今のうちから準備できるかどうかで豊かな老後生活を過ごせるかどうかが変わります。
この動画では、老後に必要な貯蓄額について「年金」の観点から詳しく説明します。専業主婦世帯と共働き世帯の場合を比較し、年金の繰り下げ受給や運用による対策方法も説明するので参考にしてください。
キーポイント
老後の生活費と年金の関係(00:01:07)
老後の生活にかかるお金は、一般的に住居費、食費、水道光熱費などが主な支出項目となります。これらの費用はそれぞれの生活スタイルによって大きく異なりますが、平均的な世帯では月20万円から30万円程度と言われています。
専業主婦世帯の場合、現在の平均的な生活費21万2,000円を維持するには、65歳時点で約1,300万円が不足します。
一方、共働き世帯の場合は、現在の年金水準のままであれば生活費を賄うことができるでしょう。
しかし、マネーセンスカレッジでは年金の所得代替率は将来37%まで減少すると予想しています。仮に所得代替率が37%に減額された場合、老後は追加で2,100万円が必要になる可能性があります。
年金の所得代替率については「政府公表の所得代替率3つのウソとは!?【年金財政検証2024】」の記事でわかりやすく解説しています。
理想の生活水準を維持するための必要資金(00:20:48)
より高い生活水準を維持するための必要資金についても解説します。
老後に夫婦2人で月27万円の生活費を望む場合、専業主婦世帯では65歳時点で約5,000万円、共働き世帯では約4,000万円が必要となります。
この金額があれば、年金が減額されても一定の生活水準を維持することが可能です。
さらに65歳から75歳までの10年間も運用を続けるのであれば必要資金を減らすことができます。
年金の繰り下げ受給と運用による対策(00:29:33)
年金の受給開始時期を5年繰り下げると、37%の減額分を補うことができます。
また、75歳まで繰り下げれば、理想の生活水準を維持できる年金額を受給できる可能性があります。
さらに、65歳時点で一定額を用意し、5%程度で運用することで、生活費の不足を賄うことも可能です。
まとめ
将来、年金が不足することはわかっていることです。ただ、慌てる必要はありません。今この瞬間から支出の見直しや年金受給額の確認、資産形成など、老後資金を用意するための行動を始めていきましょう。老後資金の準備は、1日や1ヶ月程度の短い期間でできるものではありません。早いうちから計画的に取り組み、将来への不安を減らすことが大切です。
これから老後の準備を始める方は、65歳以降に必要なお金についてまとめた記事もおすすめです。ぜひチェックしてください。