「こどもNISA」口座開設手続き、10月から開始 

2027年1月からこどもNISAという制度がスタートします。これは以前からあったジュニアNISAとはまったく別の制度で、大人のNISA制度の中に組み込まれる形で新しく設けられるものです。

今回はこのこどもNISAについて、口座開設の手順や注意点を含めて詳しく解説していきます。

こどもNISA概要(0:59)

まず大人のNISA制度についておさらいすると、年間の投資枠は積立投資枠が120万円、成長投資枠が240万円で、合わせて年間360万円まで投資ができます。非課税保有限度額は1800万円までとなっています。この積立投資枠の中に、新たにこどもNISAという枠が設けられることになりました。

こどもNISAは0歳から17歳までの方が口座開設でき、年間の投資枠は60万円までとなります。非課税保有限度額は600万円までですので、上限まで積み立てるには最短でも10年かかる計算です。非課税期間そのものは無期限となっています。投資対象は積立投資枠に含まれる投資信託などで、方法は積立のみとなり、通常の積立投資枠と同じように払い出しには一定の制限が設けられます。

払い出しについては、原則として子供が18歳になるまでは行うことができません。ただし12歳以上であれば、教育費や生活費として使うことが確認でき、本人の同意を示す書類がある場合に限り、親権者の手続きによって払い出すことが可能になります。子供本人と親権者の双方の同意が必要になる点は覚えておく必要があります。こどもNISAのスタートに先立ち、2026年10月以降には口座開設の申し込みが始まる予定となっています。

こどもNISAスタートの流れ(3:04)

現時点ではこども口座、いわゆる未成年者口座は開設できるものの、こどもNISAそのものの申し込みはまだできません。10月に入ってからこどもNISAの口座開設申し込みができるようになり、2027年1月から実際に積立をスタートできる流れになっています。こどもNISAの利用を予定している方は、できるだけ早く手続きを進めておいた方がよいと考えられます。おそらく申し込みが集中することが予想されるため、10月に入ったらSBI証券のアナウンスに合わせて早めに口座開設の手続きに進むことをおすすめします。

こどもNISAを作るにあたっては、まずこども口座(未成年口座)を開設していることが絶対条件になります。この口座がなければこどもNISAの申し込み自体ができませんので、この点は最初に押さえておく必要があります。

未成年口座開設の流れ(4:10)

未成年者口座開設の大まかな流れとしては、口座開設の申し込みを行い、本人確認書類を提出し、初期取引パスワードを受け取ってから初期設定を行うという手順になります。大人の口座を開設したことがある方であれば手続きの流れ自体は理解しやすいと思いますが、やや時間のかかる手続きになるため、余裕を持って進めることをおすすめします。最短であれば3営業日程度で取引が可能になります。

手続きの窓口は2つに分かれています。親権者がすでにSBI証券に口座を持っている場合はそのまま子供の口座開設に進むことができますが、親権者がSBI証券の口座を持っていない場合は、先に親権者自身の口座開設を行う必要があります。こどもNISAを利用するにあたっては、途中で払い出しを行う際に親権者の手続きがどうしても必要になるため、証券会社としてもあらかじめ親権者の本人確認を済ませておいてほしいという意図があるようです。これは旧ジュニアNISAとは異なる点で、ジュニアNISAでは親権者の口座開設は必須ではなく、子供だけが証券会社に口座を持つことが可能でした。

口座開設の申し込み自体はウェブで行うことができ、本人確認書類もウェブアップロードで提出することが可能です。手続きが簡単なため、基本的にはウェブアップロードをおすすめしますが、一部のケースでは郵送のみの対応となります。ひとつは子供と親権者が別居している場合で、この場合は住民票をベースに判断することになります。たとえば子供が進学のため一人暮らしをしていて住民票も移している場合は郵送のみとなりますが、住民票を移していない場合は基本的に問題ありません。もうひとつは親権者が世帯主でない場合で、この場合も郵送のみの対応となります。

必要書類は親権者が2人いる場合と1人の場合とで内容が異なります。

親権者が2人とも健在で、婚姻中かつ子供と同居している場合には、続柄と同居の確認書類として、続柄を省略していない世帯全員の住民票が必要になります。次に子供のマイナンバー確認書類および本人確認書類が必要で、これには3つのパターンがあります。子供がマイナンバーカードを持っている場合はそのカード1枚で済みますが、マイナンバーカードを持たず通知カードで対応する場合は、通知カードに加えて健康保険の資格確認書または運転免許証のいずれかの本人確認書類が必要になります。どちらも用意できない場合は、マイナンバーが記載され続柄も確認できる住民票に加えて、同じく健康保険の資格確認書か運転免許証のいずれかが必要です。子供が小さく運転免許証を持っていない場合は、健康保険の資格確認書を用意することになります。

3つ目として親権者本人の確認書類が必要で、これはマイナンバーカード、健康保険の資格確認書、運転免許証のいずれか一種となります。ここで注意したいのは、2025年12月2日以降は従来の健康保険証そのものは利用できなくなっており、資格確認書が必要になるという点です。この資格確認書は書面での確認が必要とされているため、Web交付など電磁的に提供されるものは利用できず、カード型、はがき型、A4書面型のいずれかの書面が必要になります。

親権者が1人の場合、たとえば離婚や死別によって親権者が1人となっているケースでは、必要書類の内容が少し変わります。続柄と同居の確認書類としては、世帯全員の住民票に加えて戸籍謄本、いわゆる全部事項証明書が必要になります。子供のマイナンバー確認書類や本人確認書類については、親権者が2人の場合と同じ内容です。さらに親権者本人のマイナンバー確認書類、本人確認書類が必要で、これも親権者が2人の場合と同様、マイナンバーカード、健康保険の資格確認書、運転免許証のいずれか一種となります。なお、子供と親権者が別居している場合は、親権者が1人でも2人でも本人確認方法は郵送のみとなりますので注意が必要です。

これらの書類提出が終わると審査が行われ、初期取引パスワードがメールなどで届く流れになります。項目が多く時間がかかる手続きになるため、時間に余裕があるタイミングで進めておくことをおすすめします。

旧ジュニアNISA口座を持っている方(13:27)

すでに旧ジュニアNISAの口座、つまり未成年者口座を持っている方の場合は、また別の流れになります。こども口座にログインしてトップページからこども口座の項目をクリックし、申し込み画面から本人確認書類をアップロードするか、必要書類を請求して郵送で手続きを進める形になります。SBI証券側で審査を行い税務署に報告し、税務署での審査が完了した後にこどもNISA口座が開設される予定で、これは2027年1月に予定されています。

ここで気になる点として、未成年者口座を持っていない方向けの案内には、親権者がSBI証券に口座を持っていない場合は必ず親権者の口座開設が必要であるという注記がありますが、すでに未成年者口座を持っている方向けの案内にはこの注記が見当たりません。理由ははっきりしませんが、すでに未成年者口座を持っている子供については親権者の口座開設手続きが必要ないという可能性も考えられます。

たとえば普段は楽天証券を利用していてSBI証券の口座を持っておらず、子供の口座だけSBI証券で開設しているようなケースでは、通常とは手続きが異なる可能性があります。詳細についてはSBI証券に直接確認していただき、手続きが進められない場合はその時点で親権者の口座開設が必要だと判断していただくのがよいと思います。

旧ジュニアNISA口座を持っている方は自動的にこどもNISAが開設されるのか?(15:51)

旧ジュニアNISA口座を持っている子供について、2027年1月に自動的にこどもNISAが開設されるのかという質問も多くいただいています。結論としては、そのような規定を定めた法律が見当たらないため、おそらく手続きが必要になると考えられます。

自動的に口座が作られる場合というのは、条文にきちんとその旨が書かれているものです。たとえば租税特別措置法では、ジュニアNISAを持っていて翌年の1月1日時点で18歳になる子供については口座が自動的に作られるという規定がありますし、旧NISAから新NISAへの移行についても自動的に口座が作られる規定が存在していました。しかし、ジュニアNISAを持っている子供が自動的にこどもNISA口座を持つことになるという規定は、今のところどこにも見当たりません。

書かれていない以上、自動的に開設されることはないだろうというのが妥当な見方になります。断定はできませんが、証券会社側の案内にもこうした記載は見られないため、手続きが必要になるものと考えて、10月以降に順次進めておくことをおすすめします。

まとめ(17:21)

2026年9月中であれば、こども口座(未成年口座)を比較的スムーズに開設することができます。まずは未成年者口座を開設しておき、10月以降にその口座からこどもNISAの申し込みを行うという流れが、もっともスムーズに進められる方法だと考えられます。すでに10月に入ってからこの内容を知ったという方も、1月が近づくにつれて手続きが混み合い、対応が遅くなることが予想されますので、できるだけ早めに動いておくことをおすすめします。

手続きが遅れてしまうと、1月1日から取引を始められないという事態も起こり得ます。SBI証券については10月1日からこどもNISAの口座開設申し込みが始まる予定となっていますので、詳細は公式サイトのページで確認しながら手続きを進めていただければと思います。こどもNISAは比較的長期にわたって資産運用を行っていく制度になりますので、早めの準備を心がけていただければと思います。

またこちらの動画「【2027年開始】こどもNISA、オルカン1本で大丈夫?教育資金の正しい運用法」では、教育資金の暴落対策と債券を組み合わせた資産配分の考え方を解説していますのでぜひご覧ください。

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