投資が怖いと感じる5つの理由と解消方法

2025年から新NISA制度が始まり、投資への関心が高まっています。しかし、多くの方が「投資は怖い」「投資は不安」と感じているのも事実です。今回マネーセンスカレッジでは、投資への不安を感じる理由を分析し、その解消方法について詳しく解説します。

投資は確かに怖いものですが、正しく知り正しく恐れることで、資産形成の有効な手段として活用できるのです。

キーポイント

「投資が怖い・不安」と思う5つの理由と解消方法 (00:01:10)

投資への不安は、不安=無知×恐怖という構造で成り立っています。知識を得ることで無知の部分は解消されますが、恐怖は残り続けます。これが、大人が子供よりも行動できなくなる理由の一つです。子供の頃は何でも「やってみよう」と思えたのに、大人になると失敗のリスクを考えて躊躇してしまうのです。

しかし、これは正常な反応であり、恐怖を感じながらも行動することが重要です。重要なのは、投資はどこまで行っても怖いものだということを理解することです。

F1ドライバーの中島さんの言葉を借りれば、「スピードは怖い。それを知らないのはもっと怖い」のです。投資も同様で、投資は怖いが、それを知らないのはもっと怖いのです。だからこそ、正しく知って正しく恐れることが大切なのです。

投資が怖いと感じる理由は、主に以下の5つに分類されます。

1. 元本割れのリスクがあるから

多くの人が恐れる元本割れですが、実は投資を始めたら必ず元本割れは起こります。これは避けられない現実として受け入れる必要があります。

しかし老後資金を目的とした長期投資であれば、途中経過での元本割れは問題ありません。日本人が大好きな保険も、契約当初は解約返戻金がマイナスからスタートするのと同じ構造です。保険会社も慈善事業ではなく、長期的に資産を増やす方法を知っているからこそ成り立っているビジネスモデルです。

2. 金融機関に騙されるから

金融商品を販売する相手にアドバイスを求めてはいけません。これは利益相反の関係にあるためです。金融機関は手数料商売であり、彼らにとって有利な商品を勧める傾向があります。

信頼できる中立的な立場の人から学ぶか、自分自身で勉強することが重要です。最終的に判断するのは自分自身であり、投資は自己責任という原則を理解しておく必要があります。

仕組債や外貨建て変額保険など、金融機関が積極的に販売する商品ほど、購入者にとって不利な条件が設定されている場合が多いのが現実です。

3. 投資で失敗した人の話を聞いているから

実は、真の意味での投資で失敗した人は周りにいないことが多いのです。失敗談として語られるのは、多くの場合投資ではなく投機による失敗です。

投資は「資産」にお金を投じる行為で、投機は「機会(タイミング)」にお金を投じる行為です。資産に長期的にお金を投じている人で失敗した例は、実際にはほとんど見られません。

アセットアロケーション(資産配分)を適切に行い、10年間のスパンで見ると、ほぼすべての資産クラスでプラスのリターンを得ることができています。

4. 投資をギャンブルだと思っているから

投資とギャンブルは似ている部分があります。どちらも将来の不確実性にお金を投じる行為だからです。しかし、ギャンブルはマイナスになる確率の方が高いのに対し、投資は長期的に見れば増える可能性が高いという違いがあります。

投資は歴史的なデータに基づいて、長期的な成長を期待できる根拠があります。確実ではありませんが、過去の実績から予測可能な範囲での期待リターンが存在します。

全世界の投資商品や資産の平均リターンは5〜8%程度であり、7%を目指すのは決して高すぎる目標ではなく、王道中の王道の投資手法です。

5. 知識や経験がないから

知識や経験は時間をかければ身に付くものです。現在ないからといって、それを理由に投資を避け続けるのは本末転倒です。変えられない定数ではなく、変えられる変数に着目することが重要です。

信頼できる人から学び、正しい方法と知識を身に付けることで、この問題は解決できます。歴史の淘汰をくぐり抜けてきた投資方法を学ぶことが、成功への近道となります。

リーマンショック、アジア通貨危機、コロナショックなど、様々な危機を経験してきた投資手法は、それらの試練を乗り越えるための対処法を体系化しています。

投資の怖さを軽減する5つの方法

投資への恐怖心を和らげるための具体的な方法として、以下の5つが効果的です。

  1. 長期投資・資産分散・時間分散で投資を行う
  2. 淡々とできるくらいの少額から投資を始める
  3. 投資から適度な距離を置く
  4. アドバイザーに相談できる体制を整える
  5. 投資を始めた理由を考える

これらの方法を組み合わせることで、投資に対する不安を最小限に抑えながら、着実な資産形成を目指すことができます。

まとめ

投資が怖いと感じるのは自然な反応です。重要なのは、その恐怖心を完全に取り除こうとするのではなく、正しい知識を身に付けて適切に対処することです。

元本割れは必ず起こるものとして受け入れ、長期的な視点で投資に取り組むことが成功への鍵となります。金融機関の甘い言葉に惑わされず、信頼できる情報源から学び、自分自身で判断する力を身に付けることが大切です。

投資は確かに怖いものですが、それを知らずにいることの方がもっと怖いのです。正しく学び、正しく恐れ、そして着実に行動を起こすことで、投資を通じた資産形成の道筋が見えてくるでしょう。

またこちらの動画「「投資が怖い・不安」と思う5つの理由と解消方法【きになるマネーセンス665】」では、投資を始められない不安や恐怖の克服方法について詳しく解説していますのでぜひご覧ください。