【新NISAでも買える!】インフレ対策にコモディティファンドは有効?投資初心者向けにわかりやすく解説
本記事では、近年注目されている「コモディティファンド」について詳しく解説します。
特に、インフレ対策として有効なのか、初心者でも活用できるのか、新NISAで購入できるのか、といった疑問にお答えします。
ぜひご自分の資産運用戦略を見直すきっかけにしてください。
キーポイント
コモディティの種類とブルームバーグ商品指数 (00:02:36)
出典:三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社「投資信託説明書」
ブルームバーグ商品指数(Bloomberg Commodity Index)は、代表的なコモディティの種類を網羅したインデックスです。「コモディティ」という言葉自体は「商品」を意味し、大きく6つに分類されます。
主なコモディティの種類
- エネルギー: 原油、天然ガス、ガソリンなど。
- 貴金属: 金、銀。プラチナなども含まれる場合あり。
- 非鉄: 銅、アルミニウム、亜鉛など。
- 穀物: 小麦、トウモロコシ、大豆など。
- 農作物: コーヒー、砂糖、綿花など。
- 家畜: 牛肉、豚肉。
これらのコモディティに均等または比率を調整して投資するのがコモディティファンドです。
コモディティの役割 (00:04:45)
コモディティを購入する理由は基本的に資産を防衛するためのヘッジ(回避)目的です。資産を増やしていくために持つものというわけではありません。
株式価格も債券価格も下がってしまうような金融危機もしくは不景気の際にコモディティを持っておくと妙味があります。
インフレで物の値段が上がっていくので、インフレ目的でコモディティを購入する考えもあります。インフレ対策も役割のひとつですが、それならばまだ株式のほうが価格上昇が見込める点には注意が必要です。コモディティはディフェンスの役割が強い商品と理解しておくことが重要でしょう。
コモディティ投資のメリット・デメリット (00:09:00)
メリット
- 資産防衛: 不況や金融危機時に資産の安定が図れる。
- インフレ対策: 商品価格の上昇が直接利益になる。
デメリット
- 管理コスト: 保管や手数料が必要。
- 増殖しない資産: 金などは持っていても増えない。
コモディティファンドの購入方法と選択肢 (00:11:05)
コモディティファンドには、以下のような購入手段があります。
- 現物を持つ: 金地金や貴金属の現物を直接購入。ほぼ金に限られる方法。
- 現物を積立で持つ: 純金積立など積立で購入する方法。ほぼ金に限られる方法。
- 投資信託(ファンド): ブルームバーグ指数連動型など多様な選択肢がある。投資の現実的な選択肢。
- CFD取引: レバレッジを効かせた取引が可能。初心者にはリスクが高い。
- 商品先物: 期限があり持ち続けられないため短期取引になる。レバレッジを掛けられるためリスクが高く、高度な知識が必要。
新NISAで購入できるの? (00:14:40)
現時点で新NISAを使って非課税で投資できるのは、「SMTAMコモディティ・オープン」のみです。つみたて投資枠ではなく、成長投資枠でのみ投資可能です。
ちなみにファンドの中でもよく知られている「eMAXIS」があります。このシリーズの「eMAXISプラス」を使えばコモディティインデックスが購入できますが、今のところ新NISAには先物を含めてはいけないというルールがあるため、利用できません。
先ほどの「SMTAMコモディティ・オープン」の場合は、先物とは別の米ドル建ての連動債に投資をしているので、利用可能になっています。
コモディティファンドはインフレ対策に有効ではあるが資産防衛の意味合いが強い投資
コモディティファンドは、インフレ対策や資産防衛を目的とした投資手段として有効です。しかし株式と比較すると収益性が低く、むしろ株式や債券が下がったときの資産防衛という役割で持つ意味が強いです。
現時点では、株式が好調であるためコモディティ投資の必要性は低いですが、将来的にコモディティを持つことを推奨することも十分考えられます。その時に備えて知識を深めておきましょう。