資産形成に最適な方法は?高配当株とインデックス投資を比較

投資初心者が「資産を効率よく増やす」ためには、どのような投資手法が最適なのでしょうか?

本記事では「高配当株投資」と「インデックス投資」を取り上げ、それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。初心者にとってどちらが適しているのか、資産形成を目指す人に役立つ情報を提供します。

なお前編を見ていない方は、先にこちらの動画「投資初心者が資産作るなら高配当株投資VYM、SPYD、HDVとインデックス投資どっちがいいの?(前編)」を見ていただくと理解がより深まりやすくなりますので、ぜひご覧ください。

キーポイント

高配当は必ずしも必要ではない(00:00:00)

資産の増大を目指すとき、高配当で配当が入ってくる必要はあるでしょうか。また高配当株投資とインデックス投資を比べてどちらの方が資産が増大するのでしょうか。

それらを考えるときはまず今使うお金が必要なのかを考えます。必要な場合は高配当株投資でもよいですが、インデックス投資でも必要な時に売って現金に換え、使うことができます。

これを踏まえた上で、どちらが増大するのかを考えましょう。

複利効果を知るために企業の利益構造を知る (00:02:43)

会社が最終的な利益(税引き後利益)を、どこに分配するかで高配当なのか成長株なのかが変わります。分配戦略は大きく以下の4つに分けられます。

  1. 事業内投資
  2. 内部留保
  3. 配当金の支払い
  4. 自社株買い

事業内投資は企業の成長に向けて利益を再投資する方法。成長企業で多く見られます。内部保留は将来の不確実性に備えて利益を蓄える方法です。日本企業に多い傾向があります。

配当金の支払いは株主に利益を還元する方法で、高配当株の特徴です。そして市場から自社株を買い戻すことで株価を上昇させる自社株買いがあります。

事業内投資、内部留保は会社の中にお金が残り、配当金と自社株買いは会社の外にお金が出ていってしまいます。

投資のリターンを構成する要素と複利効果の重要性 (00:07:06)

企業の利益を会社の外に出す場合、これは「株主還元」と呼ばれます。いわゆる、リターンのことです。

投資において重要な要素であるリターンは大きく2つの種類に分けられます

リターンの種類

  1. キャピタルゲイン
  2. インカムゲイン

企業が「自社株買い」をすると、市場から株式を買うことになり、株価が上がります。値上がりした際に資産を売却することで得られる利益を「キャピタルゲイン」と呼びます。インデックス投資ではこのキャピタルゲインが大きな収益源となります。

インカムゲインは配当金や利子収入など定期的な収入のこと。企業が利益を配当金の支払いに使うことで、高配当株投資ではこのインカムゲインが主な収益源となります。

複利効果とは

複利効果とは得られたリターンを再投資することで、元本と収益が共に成長する仕組みのことです。

インデックス投資では複利効果を活かして資産を長期的に増やすことが可能です。一方、高配当株投資の場合、配当金を再投資しなければ複利効果は得られません。

高配当株投資とインデックス投資のトータルリターンの違い (00:09:05)

高配当株投資とインデックス投資にはそれぞれ異なる特性があり、そのリターン構造も大きく異なります。特にトータルリターンにおいてどのようにリターンが構成されているかを理解することは、投資手法を選ぶ上で重要な要素です。

高配当株投資は主にインカムゲインを収益源としています
配当を多く支払う企業は一般的に成熟企業であり、事業内で新たな成長投資があまり必要ないため利益を再投資するのではなく株主に還元する傾向があります。

一方、インデックス投資ではキャピタルゲインが主なリターン源です。
成長企業に多いインデックス投資の銘柄では利益が事業内で再投資されるケースが主流です。これにより企業の規模がさらに大きくなり、結果として株価が上昇します。

さらにファンドを活用した投資では、配当金を外部に出さずファンド内で再投資する仕組みを持ち、完全にキャピタルゲインに特化したリターン構造を持っています。

まとめ

高配当株投資とインデックス投資はそれぞれ異なる特徴と魅力を持っています。高配当株投資は安定的な収入を求める投資家に、インデックス投資は長期的な資産成長を目指す投資家に向いています。

投資の目的を明確にしリターンの構造を理解した上で自身に合った投資手法を選択しましょう。

本動画の続きは「高配当株投資とインデックス投資のメリット・デメリット(後編)」で解説しています。高配当株投資とインデックス投資のメリット、デメリットをさらに詳しく知りたい方はぜひご覧ください。