大学費用の現金化は何年前が最適?リスク回避の方法

今回の記事では、子どもの学資をジュニアNISAで運用している場合に、暴落のリスクを避けるために「どのタイミングで現金化すべきか」について解説します。

将来の学費準備を計画的に進めるためのヒントが得られるので、学資運用を行っている親御さんやこれから運用を始めようとお考えの方に役立ちます。

質問内容

4歳の息子の学資をジュニアNISAで320万円運用しています。他に子ども手当を全額貯金しています。                                          これらは14年後の大学進学の学費で使用するつもりなのですが、利用する年に暴落していると困るので使う数年前から順次現金化していこうと思うのですが、何年前ぐらいから現金化しておくのが良いでしょうか?

キーポイント

3年前から現金化を始めるべき理由(00:00:00)

大学進学のための資金をジュニアNISAや通常のNISAなどの投資で運用する場合、現金化のタイミングが非常に重要です。最適なタイミングとして、最低でも3年前から現金化を始めることをおすすめしています。

その理由は投資には価格変動リスクがあるためです。

使う時期に大きな暴落があり価格が下がった場合、必要な資金が減ってしまい、学費を準備できなくなる可能性があります。これを防ぐために3年前というタイミングで段階的に資金を現金化し、確実に必要な額を確保していく方法が賢明です

また一度に全額を現金化するよりも、段階的に売却していくことで価格変動のリスクを分散し、安心して学費を準備できるでしょう。

学費の段階的な支払いと現金化のタイミング(00:02:00)

大学進学時に必要となる費用は、入学金や授業料、下宿費用など多岐にわたります。それぞれの費用は段階的に発生するため、それに合わせて必要なタイミングごとに現金化を進めることが重要です。

たとえば、高校3年生の1月には入学金や入試費用が必要です。続いて4月には初年度の授業料が発生し、これらの支出に対応するためには少なくとも3年前から計画的に資金を現金化していくべきです

さらに下宿が必要な場合や大学によって費用が異なることを考慮して、各年ごとに必要な金額に応じて現金化を段階的に行うことで計画的に準備を進めることができます。

リスクを避けるファイナンシャルプランの重要性(00:04:25)

学費準備の運用において重要なのは、リスクを管理しつつ目的を達成することです。特に大学進学のための費用という具体的な目的のために投資している場合、過剰なリスクを取ることは避けるべきです。

マネーセンスカレッジの「全世界投資」のような長期的な運用では、暴落リスクは避けられません。
リーマンショックのような大規模な経済ショックが起こった場合、資産価値が一時的に大きく減少する可能性があるため、現金化のタイミングを逃すと学費が足りなくなります

このようなリスクを回避するために、ファイナンシャルプランでは「3年以内に使うお金は投資しない」という基本方針を守ることが大切です。

たとえ運用が順調であっても目的を見失わず、必要な時期に確実に資金を確保できるよう現金化の計画を立てるべきです。

運用の成功例と早期現金化のメリット(00:06:00)

運用が成功し、必要な資金が予想よりも早く達成できることもあります。この場合追加のリスクを取らずに早めに現金化し、資金を安全資産に移すことが賢明です。

たとえば、大学進学の7年前に必要な額が貯まった場合、その時点で全額を現金化して確実に学費を確保するという選択も有効です

また運用が思ったように進まなかった場合でも、3年前から現金化を開始しておくことでリスクを最小限に抑えながら、別の方法で不足を補うことができます。貯蓄率を増やしたり、他の積立を学費に充てたりすることで、計画を修正する余地が残ります。

早期に現金化を行うことで、必要な資金を確実に安全に確保できるとともに計画通りに進めることができます。

まとめ

今回はジュニアNISAやNISAなど、学費を投資で確保することを目指している親御さんに向けて、現金化の最適なタイミングやリスク回避の方法を解説しました。

少なくとも3年前から段階的に現金化を進めることで、価格変動リスクを抑えつつ安全に学費を確保できます。運用が順調であれば早めに現金化し、必要な資金を安全資産に移すことも賢明な方法です。

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学資だけでなく、トータルで上手く家計をやりくりしたいとお考えの方はぜひ参考にしてください。