年金だけでは生活できない?2024年財政検証の真実

2024年7月に発表された年金の財政検証について、私たちが将来受け取る年金額の真実を解説します。老後生活を豊かにするためには年金制度の現実を知り、適切な対策を立てることが必要です。

この動画を視聴することで、年金の計算方法や今後の生活設計に役立つ情報が得られます。

令和6年の年金財政検証をまだチェックされていない方は下記よりご覧ください。軽く目を通したあとに動画を見ると、より内容を理解できます。

令和6(2024)年財政検証結果の概要

キーポイント

財政検証の概要 (00:00:38)

財政検証の目的は将来の年金制度の健全性を確認し、必要な対策を講じることです。
政府は複数のシミュレーションを行い「成長型経済移行・継続ケース」や「一人当たりゼロ成長ケース」など、さまざまな経済シナリオに基づいて年金の将来像を予測しています。

しかし、政府のシミュレーションには課題が多く実際の経済状況とは大きな違いが見られます。

特に成長型経済移行・継続ケースでは、全要素生産性(TFP)上昇率や賃金上昇率が楽観的すぎるため、実際には達成が難しいでしょう。

シミュレーションの評価と分析 (00:01:15)

過去30年の経済状況を投影したケースと、ゼロ成長ケースの2つのシミュレーションを比較するとどちらも楽観的すぎる部分が見受けられます。

特に賃金上昇率や物価上昇率の前提が現実とは異なるため、政府の予測をそのまま鵜呑みにすることは危険です。

実際の経済状況を踏まえた上で、現実的な年金額の予測を立てることが重要です。

過去の実績と将来の見通し (00:03:33)

過去5年間の実績をもとに、将来の見通しを評価します。2019年の財政検証で示された予測と実際の経済状況を比較すると、実質賃金上昇率や全要素生産性(TFP)上昇率率が目標に達していないことが分かります。

これを踏まえると、政府の楽観的なシミュレーションに対して懐疑的な視点を持つことが必要です。

特に賃金上昇率が上がらない限り年金の受給額も増えないため、将来の生活設計には慎重な対応が求められます。

個人年金の具体的な計算 (00:15:31)

現在の年金受給者がどのくらいの金額を受け取っているのか、具体的な数字をもとに計算します。

2024年の財政検証によると、現時点での年金受給者の所得代替率は61.2%ですが、将来的には50%程度に下がると予測されています。

さらにマネーセンスカレッジでは将来の所得代替率は37%前後まで下がると考えています。最悪のケースで個人で受け取る年金額を計算すると、現役世代の月収27.8万円に対して、引退後は10.7万円程度になると見積もられます。

この金額では、年金だけで生活するのは難しいでしょう。

年金だけでは生活できない現実 (00:20:52)

夫婦共働きや自営業者の年金状況を考慮すると、年金だけで生活するのはほぼ不可能です。

特に自営業者は、基礎年金だけでは生活費を賄えないため、追加の資産形成が必要です。

これからの老後生活を見据えて、積極的に投資や資産形成を行うことが重要です。

まとめ

2024年の財政検証を基に、将来の年金額を正確に把握しておきましょう。政府のシミュレーションは楽観的すぎるため、現実的な視点を持つことが大切です。年金だけでは生活できない現実を受け入れ、早めに資産形成や投資を始めましょう。

まず、自分の年金額を確認し、将来必要な支出を全て把握するところから始めるのがおすすめです。投資や貯蓄を計画的に行い、将来の安心を確保するための一歩を踏み出してください。理想的な老後生活を目指しましょう。