新興国債券の取り扱いについて教えて下さい
新興国債券への投資について詳しく説明します。
結論として、現時点では新興国債券をアセットアロケーションに含める必要はありません。
新興国債券の投資方法は3つあり、現地通貨建て為替ヘッジ無し、米ドル建て為替ヘッジ無し、米ドル建て為替ヘッジ有りですが、いずれの方法でも投資妙味がありません。長期的に安定した運用は難しく、個人投資家が新興国債券を購入することはおすすめできません。
質問
キーポイント
新興国債券の取り扱いについて(00:00:04)
現時点では新興国債券をアセットアロケーションに含める必要はありません。
マネーセンスカレッジのサービスを始めてからこの20年間の中でアセットバランスに組み込んでいたこともありますが、細かく分析し続けてきた結果、どんどん割合が減少し今はゼロになっています。
チーム7%の会員サイト内には詳しくお話しした動画があります。興味がある方はぜひページ下部の「無料プレ講座」からご参加ください。
新興国債券投資の3つの方法(00:02:35)
新興国債券への投資方法は大きく3つあります。
- 現地通貨建てで為替ヘッジなし
- 米ドル建てで為替ヘッジなし
- 米ドル建てで為替ヘッジあり
いずれの方法でも投資妙味はありません。
現地通貨建ての問題点(00:04:45)
「現地通貨建て為替ヘッジ無し」の新興国債券投資では、新興国の高いインフレ率によってリターンが相殺されてしまう可能性が高いです。
たとえば、10年後に返ってくる国債でずっと利回り7%で利息がついたとすれば、現地通貨では2倍ほどの金額になります。
ただ、インフレ率が10%でそちらも10年間続いていれば、結局日本円では増えていないということになります。過去10年、20年を見てもその間のリターンはほぼありませんでした。
米ドル建ての問題点(00:07:42)
米ドル建ての新興国債券投資は為替ヘッジ有りも無しも、比較的パフォーマンスは良く出ます。
しかし、先進国債券に連動してしまうため、わざわざ新興国債券を購入するメリットがないのです。リスクは大きいものの、リターンは先進国債券と同程度であり、投資妙味がありません。
長期投資への適性(00:08:55)
新興国債券で高リターンを上げているヘッジファンドも確かに存在します。それはかなり高度な分析をして短期間で多額の資金を動かしているからです。
個人投資家が長期的に安定して運用したい場合は向いていないと思います。ましてや生債券を購入することは絶対におすすめできません。
巷で人気の8資産分散型などのバランス型ファンドにも含まれています。バランス型ファンドはこのようなリスキーなアセットのパーセンテージを抑えたり、ゼロにしたりすることができないのでマネーセンスカレッジではおすすめしていないのです。
まとめ
現時点では新興国債券の投資妙味はありません。アセットアローケーションに組み込むことはおすすめできませんので、新興国債券が含まれるバランス型ファンドやターゲットイヤー型ファンドも推奨できないことになります。
長期投資で資産を安定的に運用しようと考える場合は、日本株式、海外株式などそれぞれのファンドを個別に購入してアセットバランスを整えることをおすすめします。
新興国債券やその他ファンドの取り扱いを詳しく説明している「チーム7%」に興味がある方は下記記事もご参照ください。