新NISAをきっかけに米国ETFから全世界投資へ!切り替時の2つの注意点


新NISAへの移行を検討している方に向けて、米国ETFから投資信託に切り替える際の重要なポイントを解説します。特にリバランスの必要性や知らないと損をする為替手数料の注意点を押さえておくことで、リスクを減らしながら効率的に資産を運用することができます。

質問内容

2つ質問です。主に米国ETFを運用していますが、動画を拝見し、新NISAでは投資信託を購入していこうかと思っています。

旧NISAから新NISAへ手動ロールオーバーをする予定です。旧NISAで持っていたETFを同等の投資信託に買い替えるとしたら、考え方や注意点などありますか。

また、リバランスもしたほうがいいのでしょうか。

キーポイント

注意点1. リバランスをしない選択肢はない(00:00:58)

米国ETFを中心に投資を行っていた場合、米国市場に依存するリスクがあります。新NISAを機に世界全体に分散投資をすることで、特定の国や地域に対するリスクを軽減し、より安定した運用が期待できます。

そのためリバランスを行って資産分散、時間分散、長期投資を行うことが必要です。

リバランスとは保有している資産の割合を適切なバランスに保つために、資産を売買して調整することです。市場の変動によって、最初に設定したポートフォリオのバランスが崩れることが多く、そのままにしておくと、リスクが高まったり、逆に利益のチャンスを逃したりする可能性があります。

リバランスを行うことで、適切なリスク管理ができ、長期的な運用成果を安定させることが可能です。

特にアセットバランス(資産の配分)は、投資結果の7割〜8割を決定すると言われています。たとえば、米国株に偏ったポートフォリオを全世界に分散投資することでリスクが軽減されます。

注意点2. 為替手数料無料の罠に注意する(00:04:40)

新NISAに移行する際、米国ETFを売却し、その資金を円に戻して投資信託を購入する場合、為替手数料に注意が必要です。

2024年9月現在、SBI証券や楽天証券は為替手数料無料を謳っていますが、実際には「リアルタイム為替取引」が条件になっています。これ以外の取引は無料にはなりません。

たとえば以下の取引は対象外です。

  • 円貨決済(受取)
  • 定時為替取引
  • USドルMMFや配当金の円貨受取
  • 債券円貨決済(利金・償還金含)

無料での円転の方法

手数料無料のメリットを最大限に活用するためには、米国ETFの売却資金を一度外貨で受け取り、リアルタイム為替取引を利用して円に戻す手順を踏む必要があります。少し手間がかかる作業ですが、これを行うことで余計な手数料を支払わずに済みます。

為替差益と確定申告の必要性

また、為替差益が発生した場合、それは雑所得として扱われ、税金が発生する可能性があります。特に為替取引を頻繁に行う場合、確定申告が必要になることもあるため、為替の動向を見ながら注意深くタイミングを計りつつ、リスク管理を行うことが大切です。

まとめ

旧NISAのETFから新NISAの投資信託への移行時の注意点、為替手数料の無料化に関する留意点、リバランスの重要性と一括購入の利点などをまとめました。

為替差損益と確定申告の関係、外貨MMFの活用方法なども参考に全世界投資で安全に安定的な資産形成を始めていきましょう。