個人向け国債と新窓販国債、どっちがお得?選ぶポイントを解説
金利が上昇している局面で国債利回りも高まっており、リスクを取れない資金の置き場所に悩む方が増えています。
今回は個人向け国債と新窓販国債の違いと、どちらを選ぶべきかについて解説します。
コメント紹介(00:32)
視聴者から「個人向け国債と新窓販国債の違いを教えてほしい」「新窓販の方が良いのでは」といった声が届いています。投資リスクを取れない家族のために新窓販国債の固定10年を勧めたという方もいれば、個人向け国債変動10年の0.66%という最低保証金利が致命的に低いと感じている方もいます。それぞれに根拠のある考え方で、どちらも一概に間違いとは言えません。まずは商品特性の違いを整理し、最後にどう選ぶかの基準をお伝えします。
個人向け国債と新窓販国債の商品特性(01:44)
6月3日時点の利回りを見ると、新窓販国債10年の実質利回りは2.598%で現時点では最も高い水準にあります。新窓販国債5年は6月24日に利回りが発表される予定ですが、前回水準や国債利回りとの関係から概ね1.91%前後になると見込まれます。ただし新窓販国債は通常の債券であるため、価格変動が生じます。
個人向け国債と新窓販国債の相違点(03:31)
個人向け国債は個人しか購入できませんが、新窓販国債は法人も購入できます。マンション管理組合の積立金のように、価格変動リスクは取れないけれど少しでも有利に運用したいという用途にも対応できる点が特徴です。
商品の種類は、個人向け国債が固定3年・固定5年・変動10年、新窓販国債が固定2年・固定5年・固定10年です。個人向けには固定3年があり、新窓販には固定2年があるという違いがあります。
個人向け国債には0.05%の最低金利保障がありますが、新窓販国債にはありません。ただし現在の金利水準ではこの差はほとんど意味を持ちません。金利の見直しがあるのは個人向け国債の変動10年のみで、半年ごとに見直されます。
途中換金については、個人向け国債は発行後1年が経過すれば国が買い取ります。ただし1年以内は死亡など特別な事情がない限り換金できません。新窓販国債は証券会社との相対取引という形でいつでも売却できますが、相手が買い取るかどうかの判断はあちら側にあります。
換金価格の面では、個人向け国債は元本割れはないものの、直近2回分の利息相当額が差し引かれるペナルティがあります。新窓販国債は市場価格に連動するため元本割れの可能性がある一方、金利が下がれば債券価格が上昇して売却益を得られる可能性もあります。
金利が上昇した場合、個人向け国債の変動10年は金利上昇に追従しますが、固定3年・固定5年は影響を受けず元本割れもありません。新窓販国債は金利上昇に伴い債券価格が下落し元本割れのリスクが高まります。逆に金利が低下した場合、変動10年は金利低下に追従し、新窓販国債は保有債券の価格が上昇して値上がり益も期待できます。
発行価格は、個人向け国債が額面100円固定で最低購入額は1万円です。新窓販国債は発行条件によって価格が変動するため最低購入額の5万円前後で若干上下することがあり、債券購入に慣れていない方には少し分かりにくい点です。
個人向け国債と新窓販国債の類似点(08:52)
発行体はいずれも日本国政府で、信用リスクも同様です。利子税は個人で20.315%、法人で15.315%が源泉徴収される点も共通しています。満期まで保有すれば額面で償還されること、利払いが年2回であること、マル優・特別マル優の適用が可能なことも同じです。購入できる場所は銀行・証券会社・ゆうちょ銀行など幅広く対応していますが、新窓販国債を取り扱っていない金融機関もあります。また、どちらも預金ではなく金融商品の購入になるためペイオフの対象外です。
個人向け国債と新窓販国債どちらを選んだらいい?(11:11)
どちらも国債である以上、これは投資行為です。本人が預金のつもりで購入していたとしても、その事実は変わりません。個人向け国債であれば1年間の流動性リスク、新窓販国債であれば価格変動リスクと、形は異なっても一定のリスクはあります。
個別債券を購入する際の基本戦略は、満期まで持ち続けることです。2年後に使うお金なら新窓販国債の固定2年、3年後なら個人向け国債の固定3年というように、使い道が決まっているお金であれば選択肢は自然と絞られます。
5年物については金利設定の仕組みが異なります。個人向け国債は基準金利から0.05%を差し引いた水準、新窓販国債はほぼ基準金利と同水準です。つまり個人向け国債は0.05%低い代わりに元本保障と最低金利保障がついています。5年間絶対に使わないと言い切れるなら利回りが高い新窓販国債が有利ですが、途中売却の可能性が少しでもあるなら個人向け国債の固定5年を選ぶのも合理的な判断です。
10年で比較すると、6月3日時点では新窓販国債固定10年が2.598%、個人向け国債変動10年が1.74%と大きな差があります。変動10年がこの差を逆転するには、10年間で10年国債の利回りがおよそ5.23%まで上昇する必要があり、それはかなりハードルが高い水準です。一方で新窓販国債固定10年を途中売却した場合、現在のような金利上昇局面では債券価格が下落して元本割れになる可能性があります。
結局のところ、今後の金利がどう動くかは誰にも分かりません。元本保障というのはやはり大きな安心感で、金利上昇に追従しながら途中換金でも元本が守られる個人向け国債変動10年は、特に投資に不慣れな方にとって扱いやすい商品だと言えます。ただし10年間絶対に使わないと言い切れるなら新窓販国債の固定10年も十分検討に値します。
まとめ(21:33)
最終的な結論として、最も重要なのは「期間」です。個人向け国債であっても新窓販国債であっても、満期まで保有することが基本戦略であり、確実に使わないと言える期間に合った商品を選ぶことが大切です。変動と固定のどちらが正解かという問いに対しては、どちらも正しい選択です。固定金利の確実性に安心を求めるのか、途中換金時の元本保障に重きを置くのか、何に安心を見出すかによって最適な選択は変わってきます。
またこちらの動画「固定5年1.89%に!今買うべき個人向け国債の正解とインフレ対策」では、固定・変動の判断基準を解説していますのでぜひご覧ください。





