日本国債が24時間取引できるように。新しい資産運用のカタチ
日本国債を24時間取引できるようにするというニュースが話題になっています。
日本経済新聞が5月7日の記事で取り上げたもので、日本国債をデジタル証券化し、ブロックチェーン上で管理しようという動きです。株式や投資信託においても同様の取り組みが水面下で進んでいます。
日本国債が24時間取引できるように(01:37)
ブロックチェーン技術を活用することで、日本国債を24時間365日取引できるようになります。この動きは今後加速し、止まらないと考えられており、金融商品全般がこのような形へ移行していく可能性があります。ワーキンググループには大手銀行や証券会社が名を連ねており、ブラックロックやセントラル短資といった国際的な企業も参加しています。なお、楽天やマネックスはこのグループに加わっていない点が目立ちます。
個人向け国債(変動10年、固定5年、固定3年)は現在も人気ですが、今回の24時間売買の話はこれらを対象としたものではありません。まずは機関投資家向けからスタートし、段階的に個人への恩恵が広がっていく想定です。2026年度中の実現を目指しているとのことで、かなりのスピードで進んでいると言えるでしょう。
株式をデジタル証券化へ(04:36)
株式についても、24時間1円単位での取引を目指すデジタル証券化の動きが進んでいます。SBI証券や信託銀行、デジタル証券などが主導し、2026年中のサービス提供を目指しています。株式を小口化することで、最低購入価格が下がり、より多くの人が投資に参加しやすくなります。
現在、日本の証券取引所における取引単位の平均値は約18万6千円、中央値でも約13万円程度です。一方でアメリカは中央値で約1万8千円(ほぼ100ドル)、オーストラリアに至っては2,000円〜700円程度と、海外と比較するとまだ高い水準にあります。
仕組みとしては、信託銀行が単位株を購入し、それを1円単位で分割して「受益権」として株式トークン化します。ブロックチェーンの取引システムを24時間稼働させ、証券会社を介して個人投資家が売買できる形を目指しています。また、2026年2月にはステーブルコインで株式や債券、投資信託を購入できるようにしたいという野村證券や大和証券、3メガバンク主導の構想も発表されています。
ステーブルコイン・トークン化預金とは?(09:27)
ステーブルコインとは、事業会社が発行するデジタルコインで、基本的に1コイン=1円となるよう価格を安定させているものです。投資や電子決済、送金などに利用でき、イメージとしてはPayPayに近いものがあります。代表的なものとして国内ではJPYC、海外ではUSDCなどがあります。
ステーブルコインは裏付け資産(法定通貨、暗号資産、金など)を元に発行されるため、発行体が倒産した場合は価値がゼロになるリスクもあります。そのため、発行する事業会社は一定の裏付け資産を用意することが基本となっています。
ビットコインに代表される暗号資産とステーブルコインは、基盤となるブロックチェーン技術は同じですが、性質は異なります。ビットコインは裏付けがなく価格変動が大きい分散型の資産である一方、ステーブルコインは裏付け資産を持ち、中央集権型の発行主体が価格を安定させています。
一方のトークン化預金は、デビットカードに近いイメージです。自分の預金を裏付けに利用するため与信が不要で、使いすぎる心配もありません。24時間365日即時決済が可能で、取引の追跡(トレーサビリティ)も可能なため、事業会社にとってはリアルタイムで資金を活用できる利点があります。ステーブルコインが主に海外・国際決済を想定しているのに対し、トークン化預金は個人や国内利用に近いものと言えます。
SBI証券ではJPYSCというステーブルコインの発行も検討されており、こうした新しい仕組みをいち早く活用できる環境が整いつつあります。
アセットアロケーションに組み入れる可能性は?(15:37)
税制が整備されれば、暗号資産をアセットアロケーションに組み込む可能性も出てきます。ステーブルコインやトークン化預金を活用した暗号資産取引も加速していくことで、市場全体の活性化が期待されます。今後は拡大傾向にありますので、準備を進めておくことが大切です。
まとめ(16:01)
新しい仕組みに触れる際は、小さな金額から始めて火傷しないようにすることが重要です。暗号資産を一度も購入したことがないという方であれば、VCトレードなどで少額から体験してみるのも一つの方法です。あくまで資産運用というより「新しいものに慣れる」感覚で付き合うことが大切です。
日本国債の24時間取引は現状では機関投資家向けのスタートとなりますが、2026年度に始まれば2030年頃には個人でも利用できるようになる可能性があります。「怖い」「怪しい」とアレルギーを持つのではなく、どんな仕組みなのかを理解しておくことが、これからの投資家には求められる姿勢と言えるでしょう。情報を常にブラッシュアップしながら、新しい金融の流れに乗り遅れないよう準備しておきましょう。
またこちらの動画「【もう現金は必要なくなる!?】ステーブルコインとトークン化預金の違いを解説」では、ステーブルコインとトークン化預金の違いや今後の可能性を解説していますのでぜひご覧ください。





