金価格が最高値!金投資は今でも有効か徹底解説

金の価格が史上最高値を更新し、投資家の注目が集まる中で「金投資はもう遅いのでは?」という声が聞かれるようになっています。
本記事では、なぜ今金が注目されているのか、そして金投資が今後どのような意味を持つのかについて、マネーセンスカレッジの解説をもとに深掘りしていきます。資産防衛や分散投資に関心のある方には特に役立つ内容です。

キーポイント

金価格が史上最高値を更新!金投資はもう遅いのか?(00:00:00)

まず最初に押さえておきたいのは2025年4月21日に金のスポット価格が1グラムあたり3430円を超え史上最高値を記録したという事実ですこの現象は一時的なものなのかそれとも長期的なトレンドの始まりなのか多くの投資家が注目しています。

金の価格がここまで高騰した背景にはトランプ関税や世界的な不安がありリスク回避の手段として金が選ばれる傾向が強まっているのです。

一方で「こんなに上がってしまった金に今さら投資しても遅いのでは?」という懸念の声もあります。しかし結論から言えば投資対象に金を部分的に加えてもよいというのがマネーセンスカレッジの見解です。

金価格を動かす供給と需要の力学とは?(00:02:42)

そもそも金の価格は基本的に「需要」と「供給」のバランスによって決まります供給面では金鉱山からの新規産出と既存金のリサイクルという2つのルートがあります。現在、供給の約7割が新たな採掘、残りの3割がリサイクルによるものです。

2010年から2018年にかけては金の産出量が緩やかに増加していましたがコロナ禍の影響で一時減少。その後、回復傾向にあるものの全体として供給量は横ばい状態です。つまり金の供給は限られており大幅な増産が期待できない状況にあります。

一方、需要側では特に中央銀行の金保有量が急増しています。WGC(ワールド・ゴールド・カウンシル)のデータによると2010年以降、世界の中央銀行は一貫して金を買い越しておりその動きは現在も続いています。

この背景にはヨーロッパ諸国が金を過剰に放出しないように制限する「ワシントン協定」の存在や今まで金を持っていなかった国が保有しようとする動きがあります。つまり供給は増えず需要は増加傾向にあるため価格が上昇しやすい構造であると言えます。

個人需要から中央銀行へと移る金の需要構造の変化(00:06:25)

中央銀行の金に対する需要の高まりは顕著です。そのデータを見てみましょう。

金の需要構造は過去数十年で大きく変化しておりWGCのデータによると1975年当時90%を占めていた個人の金需要(宝飾品+投資)は2025年には75%にまで減少しました。一方で中央銀行による金の保有は1975年と比べて約4倍に増加しておりその存在感が際立ってきています。

この背景にはリーマンショックやコロナ禍といった世界的な金融不安がありそれに対する中央銀行の対応として金を「通貨の信頼性を補完する手段」として保有する動きが強まったことが挙げられます。2010年以降、特に量的緩和によって市場に流れた資金の一部が金に向かい投資需要も拡大しました。

新興国の台頭と金保有の国家戦略(00:10:59)

1975年以降、世界の経済構造は大きく変化しましたかつてはアメリカやヨーロッパが世界経済の中心でしたが現在では中国やインド、ブラジルなどの新興国(BRICs諸国)の影響力が無視できないレベルに達しています。

これらの国々は人口規模でもGDPでも先進国と肩を並べるようになっておりそれに伴って準備資産としての金保有を拡大しています。金を保有する目的は単なる資産運用ではなく経済の安全保障を強化するための戦略です。準備資産は金のほかに米ドルで用意する場合もありますが現状より中立的な金の方に需要が高まっています。

アメリカの覇権主義的な政策が各国に与える影響も無視できません。多くの国々が「アメリカ一極依存」から脱却しよりバランスの取れた国際関係を模索する中で金という通貨に依存しない資産の保有は今や不可欠な国家戦略になりつつあるのです。

我々が取るべき金投資戦略とは?(00:17:27)

では個人投資家として我々はどのように金と向き合うべきでしょうか

まず大前提として金は「価格変動リスクがある資産」であることを理解する必要があります。金は株式のように利益を生み出すわけではありませんし保管コストも発生します。従って金100%のポートフォリオというのは非現実的です。

しかし一定の割合でポートフォリオに組み込むことで他の資産のリスクを相殺する「リスクヘッジ効果」が期待できます。特に今のように世界情勢が不安定な局面では金はその真価を発揮します。

マネーセンスカレッジでは過去に金の保有比率を1〜2%程度としていましたが現在ではそれ以上の比率で金を組み込むことを推奨しています。これは金を資産防衛の一手段として有効と判断しているからです。

最後に金投資を始めるにあたっては税制面や購入手段についても理解しておく必要があります。詳しい情報やアドバイスはマネーセンスカレッジの無料動画プレゼントで学ぶことができますのでそちらもぜひ活用してみてください。

まとめ

金の価格が史上最高値を更新した今、多くの投資家が「今から金を買っても遅いのでは」と感じています。しかし過去の価格推移よりも重要なのはこれからの需要と供給の動向です。

供給が限られる中、世界各国の中央銀行や個人投資家の金需要は今後も拡大が見込まれます。特に新興国の経済成長とアメリカ依存からの脱却という世界的な流れが金の価値をさらに高めているのです。

我々個人投資家にとっては金をポートフォリオの一部として加えることがリスクヘッジとして有効です。100%を金にする必要はありませんが無視できない存在になっている今、一定の割合で組み入れる判断が求められています。

またこちらの動画「金をアセットアロケーションに加えるメリット・デメリット」ではより金への投資について知識を深められますのでぜひご覧ください。