マネーセンスカレッジのファンドを作ることはできないのですか?

マネーセンスカレッジは投資方法として「全世界投資」を推奨しています。全世界投資は、世界中の購入可能な複数の金融商品をまんべんなく購入し、世界の経済成長に乗りながら資産を増やす投資方法です。

この投資方法をおすすめしていますが、マネーセンスカレッジでファンドを作り、販売したほうが良いのではないかと質問がありました。

結論としては「やれないわけではないが、やりたくない」です。この結論に至る理由と背景について解説します。

質問内容

マネーセンスカレッジ推奨のアセットバランスで運用される投資信託などの金融商品は作れないのか?

キーポイント

ファンドを「やらない」理由(00:00:27)

マネーセンスカレッジが独自のファンドを作らない理由は主に以下の2つです。

1. 運営の手間とコストが大きい

ファンド運営にはさまざまな許認可が必要なうえ、さらに大規模な人員や組織を用意しなければなりません。

独立系ファンドのような運用会社を立ち上げることも含まれますが、証券会社を作るほどの難易度です。

また、会社全体で資金運用業に対する厳しい規制をクリアする必要もあり、この運営コストや手間は非常に大きいものなのです。

2. ファンド運営の経験不足

マネーセンスカレッジ代表の浅田自身が、ファンド運用の経験がないことも大きな理由です。そのため、ファンド運営に精通した人材を新たに雇う必要があり、これにもさらなるコストやリスクを伴います。

コスト面での2つの課題(00:03:00)

マネーセンスカレッジ側だけでなく、利用者側にかかるコストもファンド設立時の問題となります。

信託報酬が割高になる

ファンドの運用には手数料が必要です。多くの投資信託では、信託報酬が1%前後に設定されることが一般的ですが、この報酬率が利用者にとって高すぎると、かえって利用のハードルが上がってしまいます。

ファンドの運営には信託報酬が1%を下回ることは難しいとし、その点で採算が合わない可能性があります。

費用対効果の低さ

リバランスや資産運用を自動化できるという点は便利です。ただ、自分自身でリバランスを行ったほうが安く済みます。

実際、自分で行うリバランスはそれほど手間ではなく、コストを抑えるためには個々人が自身のポートフォリオを管理する方が良いとされています。

資産運用は自分自身で行うことが重要(00:05:58)

マネーセンスカレッジが独自のファンドを作らないもう一つの理由は、利用者に自分で資産運用を行うことの重要性を伝えたいからです。

知識と経験は大切な財産

自分で運用を行うことで得られる知識や経験は、誰にも奪われない貴重な財産です。仮に資産が減少したとしても、運用の知識と経験は次の投資に活かすことができます。

運用文化を広める

マネーセンスカレッジが目指しているのは、単に投資商品を提供することではありません。投資を文化として広めることです。

そのためには、それぞれが資産運用の知識を深め、実行できるようになることが、社会全体にとって重要だと考えています。

マネーセンスカレッジはあくまでサポート役としての立場を取り続け、利用者が自分で運用を行う力を養うことに焦点を当てています。

まとめ(00:10:43)

マネーセンスカレッジがファンドを作らない理由は「利用者自身が運用を行う方が良い」という哲学に基づいています。

金融規制の緩和や技術の進歩が進めば、将来的にファンド運営を検討する可能性はあるものの、現時点ではその予定はありません。

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