我が家は適正?子どもの夢を支える仕送り額の決め方

4月から新しく大学生になるお子さんへ仕送りをされるご両親は多いと思います。実際にいくらくらいが適正なのか、悩まれている方も少なくないでしょう。すでに金額が決まっている方もいらっしゃるかもしれませんが、お子さんへの金銭教育や、県外の大学へ進学する際の仕送り額についてはよく相談を受けるテーマです。

今回は大まかな目安と、考え方のポイントをお伝えします。

実際の仕送り金額(1:13)

仕送り額は調査機関によって異なりますが、現時点では概ね7万円から9万円程度といわれていますただし、仕送り額は各家庭の家計によって決まるものですので、あくまでも目安として捉えていただき、ご家庭の事情に合わせた範囲で対応されるのが望ましいでしょう

親が抱える2つの課題(1:53)

親御さんが仕送りを考える際に直面する課題は大きく2つあります。ひとつは自分自身の家計に無理がないかということ、もうひとつはお子さんが十分に生活できるかということですこのバランスが取れないと、双方にストレスが生じます。親御さん側では老後の資金計画が不安になり、お子さん側では仕送りが少なすぎることで危険なアルバイトや望ましくない働き方をせざるを得なくなる可能性もあります。

お子さんにとって大学進学は自立のチャンスでもあり、自立心や自制心が育まれる時期でもあります。過度な干渉はそうした成長の機会を損なうことにもなりかねません。一方で、仕送りが過剰になると金銭感覚がゆがんでしまうこともあります。ご家族それぞれの考え方に基づきつつ、お互いに無理のない範囲で進めることが大切です。

仕送りのちょうど良い相場感(3:55)

家計管理の考え方をもとに「生活レベル一覧表」を参考にすると、学生には「不足」レベルがちょうど良い目安になります1人暮らしの不足レベルは手取り収入20万円相当ですが、学生の場合は貯蓄や投資は難しいため、生活費として月15万円程度を目安にするのが適切です

仕送りとして生活費を賄うのであれば、固定費と変動費を合わせて月10万円程度が目安になります。良い物件に住みたい場合はその分を外食などの変動費で調整し、自炊を取り入れることで対応できます。被服費や化粧品、交際費などの自己投資部分はアルバイトで月5万円程度稼ぐことで補うのが現実的です。学業に支障が出ない程度のアルバイトは、社会勉強としても有意義な経験になります。

経済的に余裕があり、お子さんに学業に集中してほしいとお考えであれば、平均レベルの手取り25万円相当を参考に、生活費として月18万8,000円程度を目安に考えることもできます。この場合の固定費・変動費の合計は12万5,000円程度で、残りはアルバイトで稼ぐことで自由に使えるお金も確保できます。大切なのは、仕送り額を決める際に家計管理の考え方をお子さんにきちんと伝え、その後は基本的にお子さん自身に任せることです。節目のタイミングで状況を確認しながら進めていくのが良いでしょう。

大学生一人暮らしの平均生活費(7:59)

全国大学生活協同組合連合会のデータによると、大学生1人暮らしの生活費の平均は月12万7,500円、年間で約153万円となっていますこのデータは2024年時点のもので、現在はもう少し上昇している可能性もありますが、月15万円という目安には一定の根拠があるといえます

仕送りとして全額を用意する必要はなく、アルバイトで月3万円程度稼いでもらい、不足分の10万円程度を仕送りするという形も現実的です。月10万円でも年間120万円となり、家計への影響は決して小さくありません。最近は動画サービスなどで時短料理や冷凍食材の活用術なども手軽に学べますので、食費を抑えつつ健康的な食生活を送ることも十分可能です。

まとめ(9:05)

仕送り額は親御さんの経済力によって異なりますので、ご家族それぞれの状況に合わせて決めていただくのが基本です。ただし、少なすぎるとお互いのストレスになり、学業にも支障をきたすことがあるため、注意が必要です。半年や1年ごとに金額を見直しながら、状況に応じて柔軟に対応していくことをおすすめします。

奨学金の利用を検討されているケースも多く、現在は学生の約半数が奨学金を利用しているとされています。今後の金利上昇により最大3%の上限に達する可能性もあり、卒業後に負債を抱えた状態で社会人生活をスタートすることになります。安易な利用は避け、教育資金を計画的に準備・運用することで、奨学金の返済に充てられる資金を確保する方法も選択肢のひとつです。

仕送りは単にお子さんの生活を支えるだけでなく、自立を促すための教育の一環でもあります。親子間で目的や考え方を共有しながら進めることで、信頼関係を深め、お子さんのチャレンジを応援するきっかけにもなります。安心して学業に取り組める環境を整えつつも、過干渉にならず温かく見守ることが、お子さんの自立と成長につながるでしょう。

またこちらの動画「《資産の取り崩し》大学費用は何年前に現金化しておくのがよいですか?」では、大学費用を使う前の現金化の目安を解説していますのでぜひご覧ください。

動画アイコン 動画目次 [目次箇所から再生]