「若い時の苦労は買ってでもせよ」という言葉があるように「若さ」は価値が高いものだとよくいわれます。
マネーセンスカレッジでも年齢が若いほど時間やお金の価値は高くなると考えています。
ただ、年齢による時間やお金の価値がどのように変化していくのか知っている方はあまりいません。
そこでこの記事では、若い人にこそ知って欲しい年齢によるお金や時間の価値について解説します。記事を読んで若さの価値を理解して、仕事や私生活に活かしていきましょう。
年齢による時間やお金の価値の変化は「希少性」の観点が大切
「年齢による時間やお金の価値の違い」について、たとえば以下のような考え方があります。
「年齢が若い時は時間があるから時間の価値は低くなる」
「お金はあまり持っていないから、お金の価値は高くなる」
この考え方は間違いではありませんが、時間やお金の量が多いか少ないかだけでは価値の測り方として不十分です。
ここには「希少性」の観点が足りていません。
希少性とは、欲望される量(需要)に比べて、利用可能な量(供給)が少ない状態のことを指します。
たとえば、あなたが1枚の色紙にサインを書いたとしましょう。量の大小だけで考えると、色紙は世界に1枚だけなので、価値が高くなり高額で取引されるはずです。
しかし、現実的に考えて誰のサインかわからない色紙を買う人はいませんよね。たとえ無料でも貰う人はいないでしょう。
つまり、量の大小だけでは対象とするものの価値は測れないということです。人々がそれを欲しいと思う量によって価値は変わります。
そのため年齢による時間やお金の価値の違いを測る際は、単純に量の大小だけでなく、人々から求められているかどうかの観点も忘れないようにしましょう。
年齢によって変わる時間の価値
まずは、あなたが持っている「時間の価値」が年齢によってどのように違うのか解説します。
時間の価値は後述するお金の価値にも関係する内容なので、しっかりと押さえておきましょう。
年齢が若い時に時間の価値は高くなる
年齢による時間の価値は、あなたが持っている「時間の量」と「時間の価格」を掛け算することで測ることができます。
上記の画像のように自分が死ぬときを0とした場合に年齢が若いほど時間の量を多く持っており、年齢が上がるにつれて徐々に減っていきます。
一方で、時間の価格はあなたが市場で欲望されている量(求められている量)です。
たとえば、学生がする飲食店のアルバイトでイメージしてみましょう。働き始めはレジ打ちなどの簡単な仕事しか与えられません。そのため、あなたの時間の価格は低く、時給はなかなか上がりませんよね。
ただ、仕事を覚え出して自分だけができることが増えていけば、周りから仕事を依頼されたり、バイトリーダーなどに任命されたりして、徐々に時給が上がっていきます。
このように、できることが増えていくと労働市場はあなたに価値を見出して求められるので、時間の価格は高くなっていきます。
1単位あたりの考え方はさまざまですが、労働の対価として受け取ると考えると、時間の価格は「労働収入(月給や時給)」と言い換えられます。
一般的なサラリーマンで考えると、40代ごろまでは時間の価格は上がりやすいです。その後、50歳付近から緩やかに減っていき、定年を迎えて再雇用などになったら一気に価格は下がります。
量だけで考えてしまうと、極端な例をいえば0歳児が最も多く時間の量を持っています。つまり、生まれた瞬間が時間の価値が最大になるということです。
ただ、0歳児は当然ですが親の手助けがなければ何もできません。その状態では、時間の価値があるとは言えないですよね。
したがって、その人が持っている時間の価格も掛け合わせなければなりません。
その人が周りから求められている時間と持っている時間の量を掛け合わせることで、時間の価値というものが測れるのです。
時間の量と時間の価格(月給や時給)を掛け算したものが、以下のグラフの赤線になります。
赤線をみるとわかるように年齢が上がるにつれて増えていきます。そして40代ごろから徐々に下がり始める時間の価格を掛け算すると、20代~30代ごろの時間の価値が高いです。
あなたが持っている「時間の価値」の大きさを調べる
あなたが持っている時間の量に労働収入(月給や時給)をかけたものが時間の価値でしたね。
言い換えると、時間の価値はあなたの「労働市場での価値(労働資本)」といえます。
では、あなたの時間の価値(労働資本)の大きさはどのように調べたらいいのでしょうか。
今回はより直感的にわかりやすくするために、「直接還元法」と呼ばれる計算方法を使います。
直接還元法とは、その人が1年間に生み出した収益(手取り年収)を労働資本から得られる妥当な利回りで割り戻すことで、その人の労働資本を求める方法です。
例として、2020年の平均給与である532万円で考えていきます。(民間給与実態統計調査)
532万円は税引前の収入なので、実際の手取り額を求めましょう。
まず社会保険料が年収に対して約15%かかります。さらに住民税や所得税などがあるため、残ったお金に約20%の税金をかけましょう。
532万円×0.85%(社会保険料控除)=452.2万円
452.2万円×0.8(税金控除)=361.7万円(手取り)
その結果、日本人男性の平均手取り額が「約361.7万円」とわかります。
マネーセンスカレッジでは、手取りを固定費・変動費・自己投資・貯蓄の4つに分割して、そのうちの2つ(固定費・変動費)は生きていくためのお金と考えています。
そのため、約361.7万円の半分は生活費です。
361.7万円×0.5=180.8万円
前述したように、その人が1年間に生み出した収益(手取り年収)に対して、労働資本から得られることが妥当な利回りで割り戻します。
利回りは月給や時給の労働市場で考えると、とにかく働いたらお金がもらえます。したがって、リスクはそれほど高くないので、たとえば「年利回り4%」だと仮定しましょう。
毎年4%の利回りで平均手取り額の半分(約180.8万円)を受け取るためには、労働資本が「4,522万円」必要になります。
180.8万円/利回り4%=4,522万円(労働資本)
つまり、日本人の平均的な労働資本は約4,522万円。
そして約4,522万円の労働資本を持っている方が、労働市場で働き毎年4%分の利回りのお金を得ているということです。
ただし、4%の利回りは景気によって上下動します。
4,522万円の資本は変わらないので景気が良くなれば、利回りが上がり手取り額が増えます。反対に景気が悪くなれば、利回りが下がり手取り額が減ってしまいます。
年齢によって変化するお金の価値
年齢が若いときのほうが「時間の価値」は高くなります。では、お金の価値はどのように違うのでしょうか。
時間の価値との関係性も押さえつつ、年齢によるお金の価値の違いを解説します。
時間の価値を大きくするためには「お金」が必要になる
お金の価値の違いを解説する際に欠かせないのが「時間の価値」についてです。
時間の価値(労働資本)は年齢が若いときに高くなりますが、50代や60代になったとしてもできることならその大きさをキープしたいですよね。
繰り返しになりますが、時間の価値は「時間の量」と「時間の価格」で決まります。
そのため、時間の価値をより大きくするためには「時間の量」と「時間の価格」それぞれを引き上げなければなりません。
ただし、時間の量を増やしたり、時間の価格を引き上げたりするためには「お金」が必要です。
たとえば、自分の時間の量を増やすためには時短家電を買ったり、髭剃りの時間をなくすために脱毛に通ったりしますね。ただ、時短家電や脱毛は高額な場合がほとんどです。
時間の価格を上げるためにも、専門的な学校に通ったり、スキルアップのためにセミナーや講座を受けたりしますよね。当然ですが、これにもお金がかかります。
独学でお金をかけずに価格を引き上げるといっても、勉強に費やした時間で稼げたお金があるので、これはお金がかかっているといえます。
このように、時間の価値を上げるためには何かとお金が必要になるのです。
若いときはお金の価値が高くなる
あなたの時間の価値(労働資本)をより大きくし、維持していくためにはお金が要ります。
では、「いつ」お金があるとあなたの時間の価値をより高めやすくなるのでしょうか。
一般的に、お金の量は働き始めてから徐々に増えていき、時間の価格が下がり始める頃から少しずつ減っていきます。
年齢が高くなると時間の量が少なくなります。
さらに、物事を覚えるスピードが遅くなったり、病気や怪我が多くなったり、体力も落ちるので毎年海外旅行へ行くことも難しくなるでしょう。
一方で、年齢が若いうちは吸収力がありスキルアップがしやすいです。時短家電を買って無駄な時間を無くせば、自分の時間の量をさらに増やせます。
体も動くため旅行に行ったり、何か新しいことにチャレンジしたりしてさまざまな経験も積めるでしょう。
人生における幸せは、経験とイコールだと考えており、経験したから自分自身が幸せだと思えること、生きがいだと思えることに出会えます。
その意味でも、若いときは幸せだと思えることに時間を費やせる期間です。
しかし、年齢が若い時はお金がありません。
貯蓄も日々の生活もあるためなかなか増えません。お金がないので、時間の価値を引き上げることも難しいです。
ただ、時間はあります。
つまり、もし年齢が若い時にお金があれば、時間の量や時間の価格を引き上げやすくなるのです。
そのため、年齢が若いときのお金は価値が最も高くなります。
高齢になるほどお金を有効的に使いづらくなる
年齢が若い時ほどお金の価値は高くなりますが、言い換えると若い時ほどお金を有効的に活用しやすいといえます。
たとえば、30歳と75歳時点の1,000万円の価値はどちらが高いでしょうか。
30歳時点であれば、スキルアップや経験を得るための旅費、子どもの教育費などさまざまなことに活用できます。
しかし、年齢が高くなると記憶力や体力が下がったり、怪我や病気になりやすくなりますね。
その状態で1,000万円を有効的に活用できるのでしょうか。この意味でも年齢が若い時の方がお金を有効的に使えますね。
若い時こそさまざまな経験のために時間とお金を使おう
お金や時間の価値は年齢が若いほど高くなります。そのため、若さの本当の価値を正しく理解して、時間やお金の使い方を見直していくことが大切です。
もし年齢が若いのであれば収入のほとんどを貯蓄に回すのではなく、自分自身のスキルアップや経験を積むための費用として活用することをおすすめします。
ただし、収入の全額を使っていては将来の生活が破綻します。収入の25%程度は貯蓄と投資に回し、残りのお金を生活費や自己投資などに当てましょう。
自分自身の収入のうち、何にどれだけ使うのかのバランスが大切は「QGS」を参考にするのがおすすめです。若さをより有効的に活用していきたい方は、ぜひお金の使い方の記事もチェックしてくださいね。
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