【神改正】NISAつみたて投資枠で債券ファンドが買えるようになります!
NISAのつみたて投資枠に大きな改正が入りました。今回の改正により、今まで購入できなかったファンドも買えるようになります。
アセットアロケーション運用において絶対に必要な資産クラスが債券であり、国内外の債券ファンドをつみたて投資枠内で購入できるようになるという、かなり大きな改正と言えます。
制度改正の内容(01:03)
令和8年(2026年)3月31日に、NISAの拡充が国会で可決・成立しました。金融庁からも4月1日付けで発表があり、大きく3つの内容が盛り込まれています。
1点目は、つみたて投資枠の対象となる指数への新たな追加です。「読売株価指数(読売333)」と「JPXプライム150指数」が加わり、日本の株価指数は合計6インデックスとなりました。
2点目は、指定指数に連動しない公募株式投資信託における対象商品の要件変更です。これまで「主に株式に投資するもの」と規定されていた主たる投資対象の要件が、「主に株式または債券に投資するもの」に変更されました。また、これまで債券指数は一定の株式指数と組み合わせたバランス型ファンドでなければ購入できませんでしたが、その組み合わせ要件も撤廃されます。これにより、単独の債券ファンドがつみたて投資枠で購入できるようになります。
なお、債券ファンドであっても通常は「公募株式投資信託」として設定されます。公社債投信とは異なり、債券インデックスファンドは公募株式投資信託という形式で作られており、目論見書上は債券のみに投資する旨が明記されています。この2点の決定により、つみたて投資枠で債券ファンドへの投資が可能になります。
3点目は、つみたて投資枠における売買手数料に関する変更です。これまで原則ノーロード(手数料無料)とされていましたが、「定期売却サービスに限り、通常必要と認められる手数料の徴収を可能とする」という規定が加わりました。SBI証券や楽天証券といった大手ネット証券では定期売却サービスは基本的に無料ですので、多くの方には影響のない変更です。金融庁は定期売却サービスの普及を推進する方針であり、中堅証券会社のシステム対応コストなどに配慮した措置と見られます。
施行については、2027年1月1日からとなる見込みであり、実際に債券ファンドが購入できるようになるのも同日以降となります。
債券を購入するメリット(10:31)
債券ファンドが購入できるようになることは、アセットアロケーション運用を実践したい方にとって長年の悲願でした。新NISAにはつみたて投資枠と成長投資枠があり、総枠1800万円を使い切るためにはつみたて投資枠で最低600万円以上を投資する必要があります。成長投資枠だけでは1200万円が上限となっているためです。
アセットアロケーション運用とは、株式と債券、国内と海外にバランスよく投資することでリスクを最小限に抑えながら長期運用を行う手法です。公的年金を運用するGPIFも、国内債券・海外債券・国内株式・海外株式を各25%ずつ配分するアセットアロケーション運用を採用しています。
しかしこれまで、つみたて投資枠だけではこうしたバランス運用ができませんでした。バランス型ファンドを使えば一応対応できましたが、資産配分を変更したい場合は全部または一部を売却して買い替える必要があり、柔軟なリバランスができないという問題がありました。個別のファンドを組み合わせて自由にバランスを整えられるようにすることが、本来あるべき姿でした。
また、日本でもインフレが進み金利のある世界となった今、国民の間でも「債券だけでは資産が目減りするリスクがある」という理解が広まってきました。
高齢者の方など資産活用期を迎えた方にとっても、債券ファンドを直接購入できることで、より安定的な資産配分へのシフトが容易になります。また、株式だけの運用では値動きが大きく投資をためらっていた方にとっても、債券を組み合わせることで全体の動きを緩やかにし、より安心して長期投資を続けられるようになります。
こどもNISAについて(15:46)
今国会ではあわせて「こどもNISA」も解禁されることになりました。こどもNISAではつみたて投資枠で購入できる商品が対象となるため、今回の改正によって債券インデックスファンドもこどもNISAで購入できるようになります。
これは特に大学資金を準備する際に重要な意味を持ちます。大学の入学時期は基本的に固定されており、18歳になれば資金が必要になります。他の目的の資産とは異なり、使う時期をずらすことができないため、株式一本の運用ではリスクが高すぎると感じる親御さんも少なくありません。
こどもNISAは子どもの同意が必要であり、18歳になると子ども本人のものとして移行します。大学資金として安全に運用するためには債券の組み入れが有効であり、これまでもバランス型ファンドで対応はできましたが、今後は個別の債券ファンドを組み合わせてアセットアロケーション運用ができるようになります。世界標準の投資方法を子どもの資産形成にも活用できるようになったことは、大きな前進と言えます。
今回の改正で含まれなかったもの(19:15)
一方で、今回の改正に含まれなかったものもあります。REIT(不動産ファンド)とコモディティ(商品)といったオルタナティブ資産は、つみたて投資枠の対象として認められませんでした。石油などのエネルギー、農作物、金や銀といった貴金属に投資するファンドも対象外のままです。分散投資の観点からは組み入れたい資産クラスではありますが、最低限のアセットアロケーション運用ができるようになったことは評価できます。
また、預金や個人向け国債も今回は対象外でした。現在の日本は金利上昇局面にあり、国内債券への投資はあまり推奨されない局面です。短期的な日本円資産の保全としては、MRFやMMF、あるいは定期預金・普通預金の方が適しています。MRFやMMFがつみたて投資枠に含まれればよかったのですが、これらは公募株式投資信託ではなく公社債投資信託に該当するため、今回は対象外となりました。省令や施行令による追加の可能性はゼロではないものの、現状では認められる可能性は低いと見られます。
まとめ(22:30)
今回の改正により、新NISAのつみたて投資枠で債券インデックスファンドを単体で購入できるようになりました。どの債券ファンドが対象となるかは、各運用会社が投信協会に登録を進める中で明らかになっていきますので、2027年1月1日の施行に向けた各社の発表を待つことになります。
この改正によって、つみたて投資枠だけでもアセットアロケーション運用を実践し、NISA総枠の1800万円をほぼ使い切ることが可能になります。リスクを抑えながら安定した長期投資を目指したい方にとって、今回の改正は大きな選択肢の広がりをもたらすものと言えます。
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