新NISA3年目の2026年、高配当株投資はアリか?ナシか?

新NISAが3年目を迎える2026年、高配当株投資は依然として大きな人気を集めています。インフレによる生活費の増加に対応したい、あるいは市場の好調が続く中でいずれ訪れる暴落に備えて配当収入があれば保有を続けやすいといった理由から、多くの投資家が高配当株に注目しています。

実際、2024年から2025年にかけて日本株式市場は好調で、高配当株ファンドもブームとなりました。特に日経平均高配当利回り株ファンドは、2025年11月28日時点で6ヶ月平均40%アップ、1年前で24%、3年前で26%、5年前で25%という驚異的な成績を記録しています。

配当生活は効率がいい?(2:04)

配当生活は魅力的に聞こえますが、効率の良さという観点から見ると疑問が残ります。このファンドでは1万口あたり340円の分配金がコンスタントに出ており、2020年の190円から倍近い水準に達しています。2025年末時点では基準価額も2万円を超え、キャピタルゲインとインカムゲインの両方を得られる状況です。配当が出るということは、その分の資金が投資から引き出されることを意味するためです

高配当株投資アリか?ナシか?は目的による(3:23)

高配当株式投資の是非は、投資の目的によって変わってきます。資産形成期においては、配当が出てしまうため効率的とは言えません。一方で、資産活用期、つまりある程度資産を貯めてそれを取り崩していく段階や、家計に入れて使っていく時期においては選択肢の一つとなり得ます。投資ポートフォリオの一部、例えば4分の1程度を高配当株に充てて、その配当金で孫や家族との旅行や食事など、人生を彩る楽しみのために使うという方法は良い活用法と言えるでしょう

高配当株式投資は効率がよくない(4:34)

資産形成期において高配当株式投資の効率が良くないとされる理由は複数あります。第一に、配当重視は複利効果を損なう点です複利効果を得るためには全額を投資し続ける必要がありますが、配当として払い出された資金は再投資しない限り複利の恩恵を受けられません。インデックスファンドのような無分配型であれば、配当もファンド内で自動的に再投資されトータルリターンが高まります。第二に、NISA枠の無駄遣いになる点です。インデックスファンドであれば簿価で計算されるため利益がいくら出ても非課税で運用できますが、高配当株で配当を受け取り再投資すると新たに枠を消費してしまいます。

例えば10万円の配当を再投資する場合、その10万円分の枠を消費しますが、無分配型ファンドであれば自動的に再投資されるため枠を消費せずに済むのです。

第三に、外国税額控除の問題があります。米国株の高配当株を購入している場合、配当は現地で源泉徴収され、米国で10%が引かれた後、日本でさらに20.315%の税金がかかります。NISA口座では日本の税金は非課税ですが、米国の10%は必ず引かれてしまうため、配当を出さないファンドの方が有利です。

特定口座であれば確定申告で取り戻せますが、手続きが煩雑になります。一方、米国株の高配当に投資するファンドであれば、ファンド内で税額調整してくれるため手続きが簡便です

高配当株式投資のリスク(10:05)

高配当株式投資には主に3つのリスクが存在します。一つ目は信用リスク、つまり倒産リスクですインデックスファンドのように米国全体や全世界の株式に分散投資するものと比べ、個別企業への投資は大企業であっても倒産や株価急落のリスクが付きまといます。二つ目は減配リスクです。配当金は将来にわたって保証されたものではなく、業績悪化や経済状況の変化により減配や無配に転じる可能性があります。

最近の例では、2024年にインテルがスマートフォンやAIブームによるGPU需要の高まりでCPU事業が悪化し、配当停止を発表しました。三つ目はトータルロスの可能性です。投資の利益はトータルリターン、つまりインカムゲイン(配当)とキャピタルゲイン(売却益)の合計で考えるべきですが、いくら配当をもらっていても最終的に株価が下落してトータルでマイナスになる可能性があります。

まとめ(12:36)

NISA口座での資産形成に適した投資戦略としては、やはりアセットアロケーション運用、つまり分散されたインデックスファンドでの運用が推奨されます。その理由は、複利効果を最大化できること、NISA枠を有効活用でき無駄に消費しないこと、再投資の手間がかからず銘柄選定も不要であること、信用リスクなどを個別に負わなくて済むことです。全世界に満遍なく投資する全世界投資は、22年間の実績で年率7.04%のリターンを達成しており、リーマンショックを経験しながらもコンスタントに利益を出しています。この7%を取り崩していけば元本を維持しながら配当のような収入を得ることも可能です。もちろん、これをベースにしつつも、ポートフォリオの一部でサテライト運用として高配当株を楽しむことは問題ありません。資産形成にはNISA口座でのインデックスファンドによるアセットアロケーション運用が最適解と言えるでしょう。

またこちらの動画「【新NISAいくら増える?】20代〜50代の積立額別検証!月1万〜30万で老後資金は足りるのか?」では、年齢や積立額別に老後資金がどう増えるかを年利5%でシミュレーションしているのでぜひご覧ください。

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