「浪費しちゃダメ」「もったいない」があなたを貧乏にする理由

「浪費しちゃダメ」「もったいない」という考えが強すぎて、お金を使うことに抵抗を感じる方は意外と多いのではないでしょうか。節約しすぎてしまったり、お金がなくなることに恐怖を感じたり、そんなメンタルブロックに悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。

こうした考え方が行き過ぎると、お金とフラットに向き合えなくなり、関係性が悪化してしまいます。お金に振り回されるような人生になってしまう可能性もあります。しかし、ちょっと考え方を変えるだけで、お金との関係は大きく変わるものです。

お金の使い方を再定義する (1:21)

まず、お金の使い方について根本的に考え直してみましょう。お金を使うと「減ってしまう」と考えがちですが、実際には何かを「受け取っている」のです

お金は万能交換券のようなもので、様々なものやサービスと交換できます。物を購入したり、サービスを受けたり、体験を得たり、思い出を作ったりすることができます。実際に交換をしているからこそ、価値を見出してお金を手放しているわけです。

まず第一ステップとして、お金を使う際には「何かを受け取っている」ということを意識することが大切です。

ただし、受け取ったものをそのまま放置していては意味がありません。その「もの」が何なのかを考えてみることが重要です。あらゆる支出を「投資」として捉え直すと、考え方が大きく変わってくるでしょう。

支出は確かに消費でもありますが、それを投資として考えることで、全く異なる視点が生まれます。例えば食事について考えてみましょう。単に生きるためのエネルギー補給や、美味しいものを味わうためだけと考えると、それ以上の意味を見出せません。

しかし、配偶者や子供、友人と一緒に食事をすることで得られる幸せや満足感を考えてみてください。一人で食事をする時の寂しさと比べると、一緒に食事をすることがいかに価値のある体験かが分かります。そのための食事という視点で考えると、より高次元の意識へと変化していきます。

あらゆる出費を「投資」として捉える (4:00)

「自分は若いので自己投資に専念している」という方もいらっしゃいますが、投資として成立させるためには何が必要でしょうか。それは「回収」です。

投資をした以上、それが自分自身の利益にならなければいけません。出ていくだけでは不十分で、何かが帰ってこなければならないのです。帰ってくるものが金銭的な価値なのか、感情的な価値なのかは問いませんが、少なくとも何らかのリターンがあることを意識することが重要です。

金銭的なリターンがあるものは、純粋な意味での投資と言えるでしょう。一方、感情的な価値が返ってくるものとは何でしょうか。それは「幸せ」と定義して良いでしょう。皆さんが何を幸せとして感じるか、それが楽しさなのか、喜びなのか、そういったものを得られるようにお金を使うということです。

成功体験を積み重ねる (5:38)

すべてのことをお金で解決できるわけではありませんが、すべてのことにお金はつきまといます。お金を支払った時に返ってくる感情的な価値、つまりお金ではない何かが返ってくる体験こそが、人生を豊かにしていくのです

この意識を持つことで、またお金を稼ぐモチベーションや行動力につながっていきます。しかし、これを意識しないと、お金は日々の忙しさの中でどんどん流れていってしまいます。小さな体験から積み重ねていくことが非常に大切で、幸せとは感じるものなのです。

実は、幸せは皆さんの周りに既に存在しています。ただ、それを見ていない、認識できていない、認知できていないだけなのです。

幸福論によると、人間は幸せだから笑うのではなく、笑うから幸せを感じるのです。順番が逆なのです。幸せは既にそこにあるからこそ、それを感じることができるかどうかが重要です。そして、感じられるようにお金を使うことが大切なのです。

皆さんの周りには既に幸せが溢れています。それを見るか見ないかは自分次第です。例えば、横断歩道で信号待ちをしている時、肩で風を切って歩く怖そうな人を見ることもできれば、おじいちゃんと孫が手をつないで笑顔で話している姿を見ることもできます。

どちらを見るかによって、世の中が幸せに溢れていると感じるか殺伐として見えるかの違いが生まれます。これは小さな行動の積み重ねです。道端でタンポポが咲いているのを見て「綺麗だな」と感じるか「道路がぐちゃぐちゃで田舎で誰もいない」と感じるかの違いです。

お金を使う時も同じように捉えてほしいのです。ただお金を使って何かを得るという当然の交換ではなく、自分自身が意識を向けるところを感じることで、お金の使い方がより豊かになり、もっと多くのものを受け取っている感覚になるはずです。

まとめ (8:10)

「お金を浪費してはダメ」「もったいない」と思いがちですが、実際にはそのような概念は存在しないと考えてみてください。お金を使った時に浪費かどうかは決まらないのです。浪費にしているのは自分自身なのです。

1万円以上の価値があるから1万円を支払うわけです。それ以上の価値を受け取っているはずなのに、それが浪費になってしまうのは、価値のないものを選んでしまったか価値を感じられないような使い方をしているかのどちらかです。多くの場合は後者でしょう。

お金を使っている時にはその価値は決まりません。結局、その後の行動がそのお金の価値を決めるのです。これはまさしく投資の考え方です。

自分自身が使った時に回収できているかどうか、回収するという意識を持つことでお金の使い方がより高度になり、お金を自分自身のコントロール下に置くことができるようになります。

具体的には、この支出をしたことによって「良かった」と思えることが重要です。例えば、海外でチップを払った時に「払いすぎた」と思うのと「美味しい料理をありがとう」「素晴らしいサービスをありがとう」と声をかけるのでは、相手の受け取り方もリアクションも変わってきます。

それを感じることによって小さな成功体験として積み上がっていくと、お金を使うことに対してネガティブな発想は生まれなくなります。もったいないと思うことがなくなるのです。

この理解ができるようになると、今度は計画を立てるようになります。もっとそういう体験をしたくなり、まとまった金額が必要になると計画的に行動する必要が出てきます。

ただお金を貯めなければいけないと思ってやっていると非常にしんどいものですが、子供が喜ぶ、この人が喜んでくれる、将来家族が喜べる、こういう体験ができるということを想像して、それを回収するという意識を持つことで、お金に関するすべての行動が楽しみになってきます。

あなたは既に何かを受け取っています。その受け取っているものが何なのかをしっかりと確認しましょう。そして、どのようなものが幸せに感じられるのかを考え、その感じるものに対してお金を使う行為を意識し始めると、それが楽しい行為、幸せな行為になっていきます。

これを日々感じることができれば、これほど幸せなことはありません。そうやって生きていければ、世の中も自分自身の人生も、周りからどんどん良くなっていくでしょう。考え方次第で、世の中に既に溢れている幸せを意識できるよう、お金を使っていくことが大切なのです。

またこちらの動画「【お金の心配・将来の不安】不安を解消するたった1つの方法」では、お金や将来に対する不安を解消する方法について解説していますのでぜひご覧ください。