なぜ貯まらない?避けるべき行動5選

なかなかお金が貯まらないと感じている人は少なくありません。物価が上がる一方で収入が伸び悩み家計が苦しくなる中、見直すべきなのは「習慣」です。

この記事ではお金が貯まらない人に共通する5つのNG習慣を紹介します。自分の生活を見直すきっかけとしてどれか1つでも当てはまるものがあれば改善に向けた第一歩にしてください。

キーポイント

お金が貯まらない原因とは?(00:00:07)

お金が貯まらない最大の原因として収入の少なさが挙げられます。近年の日本では物価上昇が続いているにもかかわらず給料の上昇が追いついていません。仮に昇給があっても物価に吸収されてしまうため実質的な生活水準は上がりません。これはインフレの典型的な特徴でもあり現代の家計に大きな影響を与えています。

このような経済状況は政府の金融政策や物価調整が影響しており個人の力では変えられない部分も多く存在します。しかし経済環境だけを理由にしてすべてを諦めるのではなく自分自身の行動にも目を向けることが重要です

実際には努力をしていてもお金が貯まらない人が多く存在します。その原因の多くは無意識のうちに習慣化しているお金の使い方にあります。つまり日々の支出や価値観のあり方に無駄や非効率が潜んでいる可能性があるのです。

これから紹介する5つのNG習慣はどれも多くの人が陥りやすいものばかりです。すべての人が該当するわけではありませんが自分に当てはまる点がないか一度振り返ってみることで改善のヒントが見えてくるかもしれません。

無計画な支出とストレス発散消費(00:02:13)

感情的な支出やその場しのぎの買い物はお金が貯まらない代表的な習慣です。財布の紐が緩む背景にはストレスが関係していることが多くあります。特に仕事や人間関係でのストレスを発散する手段として外食や衝動買いを選ぶ人は少なくありません。

こうした出費は一時的に気持ちを満たしてくれるものの長期的に見ればお金の使い方として非常に非効率です。買った服を結局着ない、食事も満足感が薄いなど満足度も持続しにくいため結果的に「また買う」ことにつながってしまいます。

この習慣を改善するにはまずストレス解消の方法を見直すことが効果的です運動や散歩、読書や音楽鑑賞といった心身を癒す手段は、コストがかからず持続的に続けやすい方法です。

お金の面で言えば「予算の設定」です。ストレス解消費もあらかじめ決められた予算の範囲内で行えば罪悪感や無計画な支出を防ぐことができます。また1ヶ月分だけでも家計簿をつけて自分がどのくらい何に使っているのかを把握することは無駄遣いの発見につながります。

ステータス消費と他人との比較(00:04:39)

周囲の人と比べて物を買ってしまう「見栄の消費」もお金が貯まらない人に共通する行動の一つです。たとえば友人が新しい車を買ったから自分も買いたくなる、同僚が高級時計を身につけているから欲しくなるといった心理がこれに当たります。

こうした消費は自分の本当の欲求ではなく他人との比較から生まれるため満足感が得られにくいばかりか支出がかさむ原因にもなるのです。物差しを他人に預けてしまうといつまでたっても自分の価値観が育たず消費が続いてしまいます。

見栄の消費を抑えるには自分自身の価値観を磨くことが大切です。自分にとって本当に必要なものは何か、欲しい理由は何なのかを冷静に見つめる習慣を持つことで他人と比較する必要がなくなります

また実際にお金に余裕が出てくるとこうした見栄の感情は自然と薄れていく傾向があります。貯金が増えて「買おうと思えば買える」という余裕が生まれればむしろ「今は必要ない」と判断できるようになるのです。

ゴールなき貯金と目標設定の欠如(00:06:30)

ただ漠然と貯金をするだけでは長続きせず途中で挫折してしまうことが少なくありません。何のためにどこまで貯めるのかといった「ゴール」がないと貯金は単なる作業になってしまい、やがて疲れや不安が募ることになります。

このような状況を防ぐには具体的なファイナンシャルプランを立てることが欠かせません。ライフイベントにかかる費用や老後資金など将来的な支出を明確にし、どのタイミングでいくら必要になるかを可視化することが重要です。

たとえば子どもの教育資金、マイホームの購入、老後の生活費など人生には大きな出費の山場がいくつもあります。これらを具体的に見積もることで現在の貯金の意味が明確になり、モチベーションを維持しやすくなるでしょう。

中長期的な計画を持ち必要に応じて投資と組み合わせることで資産を効率的に増やすことも可能になります。単に貯めるだけでなく貯めた後の使い方にも視野を広げることが重要です。

サブスク地獄と固定費の見直し不足(00:09:14)

現代の家計に潜む落とし穴のひとつが「サブスクリプションサービス」です。月額制の音楽配信、動画サービス、オンラインソフトなど一つひとつは少額で始めやすいのが特徴ですが積み重なるとかなりの額になります。そしてその多くが「気づかないうちに支払い続けている」状態になっていることが多いのです。

サブスクの厄介な点は契約したこと自体を忘れてしまうことです。特に年払いのものや使っていないのに自動で継続されているサービスなど、日常の生活に埋もれて見落とされがちです。カード明細をこまめにチェックしていないと毎月引き落とされていることにも気づかないことがあります。

このような状況を避けるには定期的な「固定費の棚卸し」が必要ですクレジットカードやスマートフォンの明細画面から、過去1年分の支払いを確認することで使っていないサービスを洗い出すことができます。「これ何だったかな」と思う支払いがあればそれは見直すべきサブスクかもしれません。

またサブスクも予算を決めることが大切です。たとえば「毎月のサブスク費用は3,000円以内」と上限を設定することで必要なものだけを選別する判断がしやすくなります。見たい番組や使いたい機能があってもすでに入っている他のサービスで代用できる場合もあります。

不要なサブスクを解約することで毎月数千円が浮くかもしれません。それは年間にすると数万円の節約につながり貯蓄への第一歩となります。面倒に感じるかもしれませんが休日の数時間を使って見直すだけで大きな効果を得られる行動です。

後回し貯蓄と先取りの重要性(00:12:35)

「余ったお金を貯金に回す」という考え方は実は貯金ができない人が陥りがちな発想です。支出を終えた後に残った金額を貯金しようとすると結局ほとんど残らず、貯金ができないまま時間が過ぎていくことになります。このような習慣は「後回し貯蓄」と呼ばれ計画的な貯金を妨げる最大の要因です。

お金を貯めるには「先取り貯蓄」が基本収入が入った時点で一定額を貯蓄に回し残ったお金で生活するという考え方です。これにより貯金を「使わなかったお金」ではなく「最初から使わないお金」として扱うことができます。

先取り貯蓄を効果的に行うには自動積立や定期預金などの仕組みを利用することが大切です。自分で毎月振り分けるのではなくシステムに任せてしまえば忘れずに継続することができます。

ただし近年は金融機関側のサービス縮小により自動積立ができないケースも出てきています。ネット銀行では自動の定期預金が設定できないところもあるため自分の利用している銀行や証券口座の機能を確認しておくことが必要です。

人間は本質的に意志が弱く感情で動いてしまうものです。そのため仕組みに頼ることは決して「甘え」ではなくむしろ賢い方法といえるでしょう。ズボラな性格の人ほど自動化された貯蓄システムを活用することで、知らず知らずのうちにお金が貯まりやすくなります。

まとめ

お金が貯まらない原因は経済的な背景だけでなく日々の習慣にも潜んでいます。無計画な支出、見栄による消費、目的のない貯金、見直しのないサブスク、そして後回しにする貯蓄。これら5つのNG習慣はどれも私たちの身近にあるものばかりです。

しかしこれらの習慣は少しの意識と工夫で変えることができます。完璧を目指す必要はありません。自分自身の生活を少しずつ良くしていくことが結果として将来の安心につながっていきます。

「人間は弱い存在」という前提を受け入れたうえで自分に合った仕組みやツールを取り入れることが長続きする家計管理のポイントです。まずはどれか一つでも見直すところから始めてみましょう。小さな一歩が大きな変化につながります。

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