利回りを上げるよりも大切なこと!老後資金を確実に増やす秘訣

老後までの時間が少ない中で利回りを1%でも上げたいと考える方に向けてその考え方のリスクとより効果的な方法を紹介します。

キーポイント

投資で利回りを上げることの課題とリスク (00:52)

投資をする際、多くの人が「少しでも高い利回り」を目指します。特に老後が迫る中で焦りを感じる方は1%の利回りでも高めたいと考えるものです。

しかし利回りを上げることには重大なリスクが伴います投資の世界でリスクとは「変動の大きさ」や「将来が不確定であること」です。たとえば「今米国株式に集中して投資することで高いリターンを狙うことはできる」と言われても、あくまで過去がそうだっただけで本当に儲かるかどうかはその時にならないと分かりません。リスクが高まれば価格の変動も大きくなり、逆に資産が減少する可能性も高まります。

利回りを上げる行為そのものが確度が高いものなのかは考える必要があります。結果的に投資の安定性を損なう可能性もあります。リスクとリターンは表裏一体であり無理に利回りを上げることで失敗するケースも多いのです。

そのためリターンをできるだけ下げずにリスクを下げる方法はないのか投資の世界では考えられてきており、結果出てきたのがアセットアロケーション理論です。この理論を元に皆さんにも分かりやすいように作ったのが全世界投資です。

72の法則で考える利回りと運用期間の関係 (04:21)

利回りと運用期間の関係を考える際に便利なのが「72の法則」です。この法則では72を利回りで割ることで資産が倍になる期間を簡単に計算できます。

たとえば、利回りが7%の場合、72÷7=約10年で資産が倍になります。この利回りを8%に引き上げた場合、72÷8=約9年と倍になる期間が1年短くなります。

ここで重要なのは1%の利回りを上げる努力と、運用期間を1年延ばす努力とどちらが楽か比較することです。1%の利回りを上げるにはより高くなるリスクを上回るリターンが生まれる方法を取る方法論が必要ですが、それは難易度が高いです。

それよりも1年運用期間を延ばす方が現実的であり成功の可能性も高くなります。このため無理に利回りを追求するよりも運用期間を確保する方法を検討すべきです。

投資期間を延ばす効果とその実現方法 (05:16)

投資期間を1年でも長く確保することは利回りを上げるよりも効果的です。投資期間を延ばすことで資産運用の成功確率が高まり安定性も向上します。

たとえば老後のための資金を10年間で準備するのではなく11年間で準備することでリスクを抑えながら同じ目標を達成できる可能性が高まります。

老後資金設計の考え方をシフトする重要性 (10:40)

老後資金の準備において重要なのは焦って運用利回りを上げようとするのではなく運用期間を延ばす方向に考えをシフトすることです。それにより老後資金や老後資産設計は格段に確度が高くなり、うまくいきます。現在の状況に至った背景を受け入れ、運用期間を延ばすにはどういう選択肢があるか考える必要があります。

多くの場合、老後の資金不足を補うためにはもう少し長く働くことが最も簡単な解決策です。これまでの人生で得た楽しみや経験を振り返りそれを補う形で少しだけ努力を増やすことを考えるべきです。投資期間を延ばすことによって無理なく老後の資産を増やすことができます。

また家族で話し合い負担を分担することも有効です。一人で解決するのではなく夫婦や家族の協力を得ることでより良い選択肢が見えてくるかもしれません。

まとめ

老後資金を準備する際、利回りを上げることに固執する必要はありません。それよりも投資期間を伸ばすことが成功への近道です。

運用期間を1年でも延ばす努力をすることでリスクを抑えながら資産を増やすことができます。今後の資産設計において現実的で確度の高い方法を選び、より良い老後を迎える準備を進めていきましょう。

また、こちらの動画「72の法則だけじゃない!使えると便利なお金の法則4選【一括投資・積立投資に対応】」では、今回の記事でも登場した72の法則のほか4つの法則を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。