老後65歳に必要な貯蓄額は?貯蓄と運用のバランス最適解【まとめ編】

65歳以降の生活に必要なお金について詳しく把握しているでしょうか。実は老後資金について具体的に把握している方はあまり多くありません。医療費や介護費、年金の不足額などをすべて確認して計算しなければ求められないためです。

そこでこの記事では、老後65歳に必要な貯蓄額について詳しく解説しています。医療費、介護費、年金を考慮した上で、専業主婦世帯と共働き世帯それぞれの場合で必要となる金額を算出しました。

記事の情報をもとに自身の状況を考慮し、家族で話し合いながら準備を進めてください。

キーポイント

医療費の概要(00:01:29)

実は「70歳までにかかる医療費」と「70歳以降でかかる医療費」は総額がほぼ同じになることがわかっています。現役世代は医療費があまりかからないのに対し、高齢になるほど医療費は増えていきます。

2024年現在の制度では医療費は70歳未満は3割負担、70歳以上75歳未満は2割負担、75歳以上は1割負担です。ただし、年金財政の悪化から将来的に75歳以降の負担割合が現役世代と同じ3割に引き上げられる可能性があります。

具体的な数字として、生涯医療費の総額は約2,816万円です。

現行制度なら65歳以上の自己負担額は約232万円必要となります。将来的に75歳以降の負担割合が現役世代と同じ3割に引き上げられた場合、65歳以上の自己負担額は約481万円に増加すると試算しています。

今後年金が不足することはわかっていることなので、老後の医療費として少なくとも500万円程度準備しておきましょう。

老後の医療費については、下記で説明しています。老後の病気や通院が心配な方はぜひ参考にしてください。

介護費の概要(00:06:18)

生命保険文化センターの資料によると、 介護費には一時金と毎月の費用の2種類があります。平均すると一時金74万円、毎月8.3万円かかります。

平均介護期間は約5年です。したがって、1人当たり約580万円の費用が必要になるでしょう。

年金の不足分(00:14:55)

専業主婦世帯と共働き世帯それぞれの場合で、年金だけでは足りない生活費の不足分を試算しました。今回は下記2点の前提条件をふまえて計算しています。

  • 所得代替率などの今後の年金受給額が減っていく問題は考慮していない
  • 65歳受給開始で計算
  • 老具の1ヶ月の生活費は約27万円で計算

専業主婦世帯の場合は月8.9万円不足するため、積立貯蓄をする場合は65歳から100歳まで夫婦で約3,900万円必要です。共働き世帯の場合は月6万円不足することが予想されるので、夫婦で約2,700万円必要となります。

また、資産の運用をしている場合だと専業主婦世帯は65歳から100歳まで夫婦で約2,800万円、共働き世帯なら約2,0000万円あれば年金の不足分を補うことが可能です。

必要な老後資金の総額(00:18:21)

医療費、介護費、年金不足分を加えた65歳時点で必要な総額を試算しています。

  • 専業主婦世帯の場合は約5,000万円
  • 共働き世帯の場合は約4,000万円

この金額が65歳時点であれば、運用の力を活用していくと豊かな老後生活を送ることができるでしょう。

ただし、この金額を絶対に貯めなければならないわけではありません。家庭によって貯蓄額は変動するので、ご自身の人生設計に合わせて柔軟に考えていきましょう。

資産を子供に渡す考え方(00:31:51)

いろいろなリスクが存在するので、貯めた老後資金を寿命が尽きるまでに使い切ることは難しいでしょう。

そのため、認知症リスクが低い75歳頃に資産を子供に渡し、子供が運用を続けることで資産を一族で繋いでいく考え方もあります。自分自身の老後資金は運用益からもらうことで生活を続けられます。

子供に投資教育を行い、NISAなども活用しながら資産を次世代に引き継いでいくことも大切な考え方です。

まとめ

専業主婦世帯では約5,000万円、共働き世帯では約4,000万円が65歳時点で必要とわかりましたが、この金額は家庭によって変化します。

重要なのは将来十分な老後資金を確保するために、今から行動を始めることです。まずは自分たちの老後に必要な支出を把握することをおすすめします。将来必要な資産額がわかれば、その金額を貯めるために必要な積立額がわかります。早めに積立投資をスタートできれば、積立額を小さく始めることができるでしょう。

小さな金額からでもコツコツと積み立てることで、将来の自分に大きな贈り物ができます。

ぜひ今回の記事を参考に、今日から一歩踏み出し、より安心で豊かな老後を手に入れる準備をしていきましょう。

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