新NISAで「あえて」バランスファンドを選ぶ理由TOP5

マネーセンスカレッジでは、バランスファンドを扱う珍しいチャンネルとして、視聴者からバランスファンドをあえて選ぶ理由をコメントで集め、そのトップ5を紹介します。

チャンネルの基本的な立場として、ベストな投資戦略という観点からバランス型ファンドは推奨していません。その理由は、アセットバランスが変わることがある点や、例えば現在の日本債券のように上昇局面では保有したくないケースでも個別に調整できない点が挙げられます。また中国への投資を避けたいといった個別ニーズにも対応できません。それでもバランス型ファンドが一定の人気を持ち、純資産総額としても安定して運用されているものがある以上、選ぶ理由は存在します。今回はその理由を整理し、考え方を添えて紹介します。

アセットバランスがわからない(1:57)

第5位は「アセットバランスがわからない」です。自分のアセットバランスに自信が持てないため、均等に保有しておこうという発想です。GPIFも同様の手法を採用しているため、それに倣うという理論的な背景もあります。

マネーセンスカレッジでも提供する「全世界投資」のアセットバランスは、GPIFの4資産均等配分をスタート地点としており、方向性として大きくズレているわけではありません。4資産均等配分や3地域均等配分といったシンプルなものは問題ありませんが、8資産になると一部の比率が過大になるケースもあります。アセットバランスに正解はなく、歴史データや未来予測をもとに決定するものです。実際に期待利回り7%を設定して運用し、その水準に着地しているという実績もあります。

自分で計算してみると意外と難しいと感じる方も多く、アセットバランスがわからないという方がバランスファンドを選ぶこと自体は、やらないよりもはるかに良い選択と言えます。

老後・出口戦略(4:55)

第4位は「老後・出口戦略」です。70歳で一定の資産を形成し、使うモードに切り替えたタイミングで、資産の一部をバランスファンドにシフトしているという声がありました。年齢や使う期間に応じてアセットバランスを調整する考え方や、複数ファンドを持つより1本にまとめて取り崩す方がシンプルという発想です。

ただし、リスク管理の観点からは疑問も残ります。今は証券会社で定期売却サービスが無料で使えるため、複数本持っていても手間はさほど変わりません。また投資戦略はシンプルで一貫しているべきという考えから、年齢や使うタイミングによって戦略を変える必要はないとも言えます。全世界の経済成長に乗るという方針は、年齢によって変わるものではありません。取り崩し期に資産を安定させたいのであれば、むしろ投資しないという選択肢も検討に値します。

メンタル安定(値動きを抑える)(8:02)

第3位は「メンタルの安定」です。「面白くないのは安定している証拠」「暴落時の下落幅が抑えられ、精神的な安心感がある」といった声が寄せられました。これはアセットアロケーション全般のメリットであり、バランス型ファンドに限った話ではありません複数資産を分散保有することで値動きを安定させる効果を実感しているということであり、採用されている商品のバランスで納得できるなら、それがもっとも手軽な方法と言えます。

NISAで債券を持つため(8:46)

第2位は「NISAで債券を持つため」です。バランスファンドのメリットとして、積み立て投資枠では買えない債券やリートにも投資できるという声や、NISAでは債券単体が買えないためバランス型で代替しているという声がありました。

ただし、これは誤解です。NISAの成長投資枠では債券ファンドは購入できます。個別債券(生債券)は買えませんが、ファンドやETF形式であれば対応しています。さらに、2026年3月に法律が通り、2027年1月1日からはつみたて投資枠でも債券ファンドが購入できるようになります。具体的な銘柄はまだ発表されていませんが、多くのファンドが登録される見込みです。この変更により、債券保有を理由にバランスファンドを選ぶ必要はなくなります。制度のアップデートをしっかり把握しておくことが大切です。

リバランスを自動化したい(10:57)

第1位は「リバランスを自動化したい」です。これは圧倒的な支持を集めており、バランス型ファンドの最大のメリットと言えます個人でアセットアロケーション投資をする際の唯一と言えるデメリットがリバランスの手間であり、それを自動化できる点は非常に魅力的です

採用されているバランスに納得できる方や、アセットバランスにこだわりがない方には、4資産均等配分のバランスファンドは十分な選択肢です。ただし、勉強を進めると「このバランスでは物足りない」「資産を分けて最適化したい」という気持ちが湧いてくることも自然な流れです。

コメントの中には、認知症になった際にリバランスができなくなることを見越してバランスファンドに移行しているという声や、残された家族がリバランスできないことを想定してという声もありました。

ただし、認知症になった場合、口座が凍結され投資自体ができなくなります。家族が本人の口座を勝手に操作することは証券会社が認めないため、そうした状況に備えるには、元気なうちに資産をご家族に移転しておくことがセオリーです。投資リテラシーの継承は難しい課題ではありますが、早い段階からご家族に伝えていくことが重要です。投資に慣れていれば75歳や80歳でも問題なく運用を続けられますし、20代・40代から続けてきた方が65歳・70歳になってもリバランスを続けることは十分可能です。

まとめ(18:17)

投資を実際に行っているというだけで、すでに平均点以上と言えます。口座を開設しても運用を始めていない方も多いなか、株式に投資しているというだけで大きな一歩です。

4資産均等分配でGPIFと同じバランスで運用を続けることは全く問題ありません。株式ファンド1本よりも分散が効いており、1本で取り崩せる手軽さも魅力です。ただし、アセットアロケーションを自分でコントロールする運用と比べると、利回りは1%以上は差が出ます。1,000万円で年間10万円、1億円では100万円の差になるため、手間をかける価値があるかどうかは検討に値します。

またこちらの動画「【神改正】NISAつみたて投資枠で債券ファンドが買えるようになります!」では、2027年からの債券ファンド単独購入解禁の要点を解説していますのでぜひご覧ください。

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