NISA未利用者の82.6%が「相談場所がない」。それ、正解です。投資の相談をしてはいけない理由。
経済の世界に完全なる無料というものは存在しません。「フリーランチは存在しない」という言葉がありますが、誰かがお金を払ってサービスを提供しているということは、必ずそこに何らかの目的があります。
つまり、完全に中立な無料相談所というものは、原理的に存在しないのです。
「NISAに関する意識調査」アンケート結果(1:00)

出典:エキサイトニュース
NTTドコモがマネックス証券と共同で実施したアンケート調査を紹介します。まず「お金の話(投資・貯蓄など)を誰かとしたことがあるか」という質問では、NISA利用者の69.3%が「よくある・たまにある」と回答したのに対し、NISA未利用者では35.7%にとどまり、約2倍の差がありました。NISA利用者は日常的に資産形成の話をする機会があるのに対し、未利用者にはそうした会話のきっかけが少ないことがわかります。

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次に「NISAを始める際、誰かに相談したか」という質問では、30.1%が「相談した」、15.6%が「相談した気がする」と回答し、54.3%が「相談していない」と答えました。

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そして「NISAについて身近に相談できる場所があると思うか」という質問では、全体の76.7%が「ない」と回答し、NISA未利用者に限定すると82.6%が「相談できる場所がない」と感じていることがわかりました。さらに「相談できる場所が必要だと感じるか」という問いに対しては、52.3%が「必要だ」と答えており、多くの方が相談環境の不足を課題として認識していることが浮き彫りになっています。
投資の世界に「中立な無料相談」は存在しない(4:39)
投資について教えてくれる場所はそれなりに存在します。新聞広告やテレビCM、雑誌、ショッピングセンターで開かれる無料セミナーなど、さまざまな形で情報提供の機会はあります。しかし、それらが本当に「中立」かというと、そうではありません。
経済の世界にフリーランチは存在しないため、無料で親身に相談に乗ってくれる人は、別の形で対価を得ようとしています。高い手数料の商品を売ったり、特定の金融商品を勧めたりすることがその典型です。多くの方がそうした場所に近づかないのは、むしろ健全な判断といえます。カモにされないために距離を置いているわけですから、「相談場所がない」という感覚は、ある意味で正解なのです。
答えは「相談」ではなく「模倣(モノマネ)」にある(7:18)
そもそも投資において相談相手を探す必要はなく、大切なのは「模倣(モノマネ)」から始めることです。相談相手を求める人の多くは「私の場合はどうですか?」と個別の答えを求めがちですが、自分自身のことを正確に把握している人はほとんどいません。思い込みが入った状態では、本当の問題にたどり着けないまま答えが出ないことになります。
例えば「保険の見直しをしたい」という方が窓口で相談すると、新しい保険を勧められて終わることがあります。しかし本当の問題は家計の見直しや老後への不安である場合が多く、保険を変えるだけでは根本的な解決になっていません。まずはうまくいっている方法をそのまま真似てみることが、最も効率的な第一歩です。
具体的な模倣先として参考になるのが、公的年金を運用しているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用方法です。GPIFは2001年から2025年第2四半期までの運用実績で、複利換算年利回り4.51%を達成しており、運用資産額は277兆円を超えています。
このアセットアロケーションの考え方は無料の運用報告書としてPDFで公開されており、誰でもダウンロードして参照できます。プロ中のプロが導き出した方法を、そのまま参考にするだけで十分な出発点になります。
もし相談したいならお金を払うのを推奨(12:41)
それでもどうしても相談したい場合は、有料のサービスを選ぶことを推奨します。投資の相談において注意が必要なのは「コミッション型」か「フィー型」かという違いです。コミッション型とは、金融商品を売るたびに販売手数料を得るビジネスモデルで、例えば1万円のファンドに3%の販売手数料がかかれば、300円が差し引かれた9,700円しか実際の投資に回りません。この300円は純粋に投資家にとっての損失であり、アドバイザーと投資家の利益が相反する構造になっています。
一方「フィー型」とは、金融商品の売買とは切り離した形で報酬をもらうモデルです。アメリカではすでに「フィーオンリー」という考え方が主流となっており、日本でもSBI証券が手数料無料化を進めるなど、その流れが波及しつつあります。フィー型であれば、アドバイザーは特定の商品を売る動機がないため、より中立な立場でアドバイスができます。もし有料の相談を検討するのであれば、手数料ではなく報酬として対価を受け取るフィー型のサービスを選ぶことが重要です。
まとめ(18:44)
完全に中立な無料相談は存在しません。本当に中立なアドバイスを求めるなら、有料サービスを選ぶほかありません。あるいは金銭関係のない家族や友人でかつ投資に精通した人から話を聞くことが理想ですが、そうした環境を持てる人は多くないのが現実です。
まずはGPIFの運用方法のような、実績と透明性のある情報をそのまま参考にして始めることが、多くの方にとって最も合理的な選択肢です。相談相手を探すことよりも、信頼できる方法を模倣することから始めてみてください。
またこちらの動画「【資産を増やす】初心者が絶対に守るべき!NISA活用10ヶ条」では、NISA活用の基本と10の心得をプロ目線で解説していますのでぜひご覧ください。





