「金利5%定期預金」の正体は年利〇〇%?あえて数字を小さく見せる錯覚の技術
最近、新生銀行などで「金利5%の定期預金」という広告をよく見かけます。しかし、よく見てみると本当に金利5%ではないケースがあることをご存じでしょうか。
金利に対する考え方について、多くの方がすでに知っているかもしれませんが、マーケティングではこの手法が巧みに使われているため、改めて確認していきましょう。
その「金利5%」本当に信じて大丈夫?(0:52)
SBI新生銀行が5%の金利をつけるというキャンペーンを打っています。金利5%と聞くと、ついに金利が上がってきたのかと喜んで飛びつく人もいるかもしれません。しかし、金利5%は確かに大きな数字ですが、その裏事情はあまり書かれていないことが多いのです。
広告の5%というのは、あくまで1年間預けた場合の利率です。ところがキャンペーン商品は、例えば1ヶ月間しか適用されない、または3ヶ月間しか適用されないといった条件があり、それ以降は通常金利に戻ることが小さく書かれているのです。
例えば100万円を預けたら5万円もらえると単純に計算できますが、これが3ヶ月間のキャンペーンだとすると、実際にもらえるのはその4分の1、つまり1万2500円しかもらえないということになります。
数字を大きく見せるのは事業者の常套手段(2:03)
誇大広告とまでは言いませんが、数字を大きく見せることによってお得感を出すのは、事業者の常套手段です。消費者も適切な判断ができるように、数字の読み書きができるようになってほしいのです。これがファイナンシャルリテラシーということになります。
高金利は最初の一瞬だけになってしまいますが、現状の5%でも10倍のキャンペーンということで、0.5%でも結構な金額になります。批判しているわけではありませんが、こうした錯覚が実際に使われているため、皆さんにも紹介しておきます。
金利=年利(2:50)
ここで重要なのは、金利という言葉には国際標準ルールがあるということです。金利と言ったら、基本的に年利のことを指します。年間の利率になるのです。
利回りという言葉も、これは1年間に1回といった利払いではない場合に使うもので、金利に相当するとどうなるかを考えたものが利回りですから、ほぼイコールだと思っていただいて結構です。利回り何%と書いたら、基本的にこれは年利です。
マネーセンスカレッジで言っている期待利回り7%というのも、年利回り7%ということになります。しかもそれが10数年後にもらえるものもあるため、その10数年間でもらえる金額から逆算して、幾何平均という言い方をしますが、複利換算で何%になったかを計算します。これは金利ではなく利回りということになりますが、単位としては1年だということだけを覚えておくと、何年つくのだろうということがすぐに気になるようになるでしょう。
また、税金の話もあります。税金も20%引かれますから、1万円程度しか残らない、1万円を切ってしまうこともあるわけです。
「アンカリング効果」を使ったマーケティング(4:07)
こうしたテクニックは、心理学で言われるアンカリング効果を使ったマーケティングなのです。マーケティングを勉強していると、いろいろな心理効果を学ぶことになります。人間がどう感じるかによって行動を促す、事業者にとって良いことに促すというわけです。
例えば政策立案などでは行動経済学として、心理学に基づいた人の行動を望ましい方向に誘導することに使われます。バーゲンセールの最大70%オフや、ポイント還元30%などがその例です。しかし上限3000円までと書いてあったり、上限1000円まで、500円まで、1回いくらまでと小さく書いてあります。
30%還元と聞けば、1万円買ったら3000円戻ってくる、70%オフなら10万円の買い物が3万円で買えると思いがちですが、上限が決まっているのです。これは銀行だけに限らず、いろいろな事業者が使う常套手段なので、消費者としては知っておいてほしいところです。
パーセンテージを見せない(5:12)
逆のパターンもあります。数字を見せないという手法です。例えば、銀行やカードを使った時に、今月少し使いすぎた際の支払いをおまとめできますよという提案があります。これはリボ払いというもので、言葉を聞いた瞬間に条件反射のように避けてほしいものです。
ここで書かれているのは「月々3000円の支払いから大丈夫ですよ」というものです。パーセンテージは書いてありません。金額だけです。逆に小さく書いてあるわけです。
月々3000円からと書いてあると、3000円なら払えると自分自身の身近なものとして感じてしまいます。しかしその裏にある莫大な手数料、手数料と見せかけて法律上は金利なわけですが、金利の総額やいくら払わなければいけないのか、倍額近く払う必要が出てくることもあります。そういったものを隠すために、あえて高い金利や利息を表示しないということなのです。
小さなパーセンテージを表示する(6:18)
さらに、わざと小さなパーセンテージを表示することすらあります。例えば、このYouTubeチャンネルをご覧いただいていると、何回かに1回は見たことがあるのではないでしょうか。「月利2%稼げます」という広告です。
FXなどの高レバレッジの投機商品ですが、投機取引と言われるものの、実質的には投機です。タイミングを測って売買をすることによって稼いでいこうというような情報商材の広告で見られることがあります。「月利2%元本保証」などと言われることもあります。
この2%と聞くと、それほど高いパーセンテージではないように感じるかもしれません。しかし「月利」と書いてあるのです。先ほど言いましたが、パーセントで書かれたら金利は基本的に1年間というのが国際標準です。しかし月利とわざわざ書いてある場合は、これは月のパーセンテージなのです。
つまり、単純に考えても年利回り24%ということになります。24%が確実に稼げますと言われたら、どう感じるでしょうか。詐欺だと思う人、ものすごいギャンブルっぽいと感じる人もいるでしょう。もし20%くらいなら狙えなくはないと思った方は、ギャンブル体質かもしれません。
詐欺とは言わないかもしれませんが、相当危ないと感じるはずです。しかし「月利2%」となれば、途端にコツコツ堅実なイメージ、もしくは手堅く安全なイメージを持つ方が多いのです。そこに元本保証などと謳っていれば、ほぼ投資詐欺です。
年利で24%、しかも24%が元本保証などありえません。なのになぜか月利2%だと、金利が上がってきたし、個人向け国債も1%を超えたから2%も特別な情報だったらありえるのではないかと感じてしまうのです。これは相当怪しいと警戒してください。もしそう思わなかったら、ぜひ警戒するようにしてほしいのです。
かつて広告で見かけた某不動産ファンドも、今大問題になっています。同じような手法が使われていたのです。それほど大きなパーセンテージは出さないかもしれませんが、こうした手法が常套手段として今でも使われているということは、効果があるということなのです。
皆さんもちゃんと自分自身のリテラシーや経験を貯めていただいて、これを未然に防いでいただきたいのです。これは投資の話だけではありませんし、気をつけなければいけないところですが、投資詐欺師も使う数字のマジックに対して気をつけてほしいと思います。
まとめ(9:24)
パーセンテージを一つ取っても、大きく見せたり小さく見せたりするテクニックが常套手段のように使われます。月利2%は年利にすると24%になりますし、5%と言われても5%つかなかったりします。契約をよく見る必要がありますが、数字のインパクトに騙されないで、そのまま飛びつくのではなく、ちょっと待てよと一瞬考えることが大事なのです。
「今すぐ決めてください」などと言われたら、もう無視してしまった方が良いでしょう。あなたの人生は変わりませんし、少なくとも契約さえしなければ悪くもなりません。その時に、期間はどうなっているのか、トータルコストやトータルリターンはいくらなのかを確認しましょう。
普通にリスクを取った元本割れの可能性がある投資でも、国債の利回りは1.2%から3%ぐらいだと思っていただければ結構です。投資の世界で7%を超えるというものは、多少なりとも投機的、またはリスクが高い商品を選んでいるのだということを王道として知っておいてほしいのです。これさえ知っておけば、騙されることはほぼありません。少なくとも一旦そこで立ち止まれるはずです。
国債金利は大体何%か、夜のニュースでも出ています。大体7%ぐらいというのは、国債の利回りプラスリスクプレミアムになりますから、プラス6%ぐらいで考えるとよいでしょう。国債金利が3%になってくればプラス6~9%ぐらいまでは上がってくるかもしれませんが、大体その範囲に収まってくるということなのです。少なくとも2桁はありませんし、元本保証もありません。
元本保証がないというのは将来が分からないからであって、将来が分からないことに対して生きているわけですから、常に生きているということはリスクがあるのです。そのリスクを積極的に取っていくのか、普通に取っていくのか、全く取らないで他人になすりつけるのか。なすりつけた以上は、その分だけ多く支払わなければならないということになるわけです。
こうした基本的な知識を持っておいてほしいと思います。パーセンテージを小さくすることもあるという話から、皆さんの一つの気づきになっていただければ幸いです。投資でうまくいっている人もいっていない人も、脇を締めてしっかりと自分の人生をコントロールして、お金もコントロールして、皆さんの生活をより豊かにしていただきたいと思います。
マネーセンスカレッジでは、家計管理、資産設計、投資戦略という3つのメソッドで話をしています。この3つがないと、お金のことについての不安はいつまでも消えないのです。もし興味があるという方には、無料体験会を用意しています。詐欺かどうかも見抜いてください。20年間以上運用していて、会員数も多い中で、皆さんの人生を王道化されているのではないかと思います。これがずっと続くかどうかも含めて、皆さんの目でチェックしていただいて、納得して入っていただきたいと思います。
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