老後資金どうやって準備する?”10勢力”診断|あなたはなに派?

老後資金の準備方法を10個のタイプに分類しました。人生の価値観に即した準備の仕方があり、これらでほぼ網羅できています。

自分がどのタイプに当てはまるか、または複数を組み合わせられるか考えながら読んでいただければと思います。

①”1億で無双”突き抜け勢(1:33)

合言葉は「でかく稼いで一気にゴール」。起業やストックオプション、レバレッジ投資で大きく稼ぐタイプです。堀江貴文氏のような起業家が代表例ですが、自分が成功した方法と他人に勧める方法が違うという難しさがあります。

実際の成功者はビジネスモデルなど考えずに起業しています。世の中にない問題を解決したいという思いが原動力です。最大の欠点は再現性が極めて低いことです憧れるのは良いですが、いつかは現実的な道に戻ることも大切です。

②”地味に最強”インデックス積立勢(4:29)

地に足がついた王道の方法です。NISAや確定拠出年金を使って長期で分散積立するだけで、誰でも富裕層を目指せます。やること自体は簡単ですが、その簡単さを納得するには経験が必要です。

長期投資は10年程度かかるため、その間の短期的な値動きに心が折られやすいのが落とし穴です派手さがなく他の投資に比べて地味なため、人生の楽しみは投資以外の部分で見つけることが重要になります。

③”配当で暮らす”キャッシュフロー勢(6:14)

高配当株やETF、リート、株主優待などで毎月収入を得るスタイルです。日本人に強い人気があり、配当という実感が投資継続のモチベーションになります。資産活用期においては有効な方法です。

ただし資産形成期ではインデックス投資の方が効率的です配当が高い企業は成熟企業が多く、内部投資が少ない傾向があります。信用リスクにも注意が必要です

④サイドFIRE勢(8:20)

合言葉は「自由は早めに買う」。支出を最適化して投資収入を得つつ、好きな仕事も続けるバランス型です。完全リタイアではなく、ワークライフバランスを重視します。

実は仕事をやめて何もしない人生は半年ほどで飽きてしまうものです。何のために生きているのか分からなくなります。仕事を人生の一部として捉え、好きな仕事と生活のバランスが取れている状態は理想的と言えます。

⑤”家賃は家に働かせる”不動産インカム勢(11:03)

「借金は味方」という考え方で不動産投資や賃貸経営を行います。不動産事業家は借金の金額を自慢し合う独特の世界です。不動産は持ち逃げできない実物資産のため、銀行融資も受けやすくレバレッジが効きます

この分野で成功している人は人生を多様化している傾向があります。ゴルフ、子育て、海外展開など、様々な形で人生を楽しんでいます。人付き合いが好きな営業タイプの人が向いており、インフレにも比較的強いのが特徴です。

⑥”国の制度で底上げ”税制フルコンボ勢(13:16)

NISA、iDeCo、年金の繰り下げ、ふるさと納税など、使える制度を全て活用する堅実なスタイルです。節税フルコンボとも言えます。

個人の場合は使える制度が限られていますが、フリーランスや個人事業主なら選択肢が増えます。ただし節税のためだけに複雑な仕組みを作るのではなく、事業効率向上を目的とすべきです。本当にフルコンボを目指すなら起業も選択肢の一つです。

⑦”保険で守る”勢(15:42)

貯蓄型保険や個人年金保険で老後資金を作る、リスク回避型のスタイルです。保険好きは多いですが、現在の低金利では効率が悪いのが実情です

平成元年前後のお宝保険は予定利率が高く優れていましたが、今は状況が違います。ただし日本の金利が正常化すれば、10年程度で良い商品が出てくる可能性があります。堅実さを重視し、リスクを絶対に取りたくない人向けの選択肢です。

⑧”一生稼ぐ”ライフシフト勢(17:22)

リタイアせず現役を続けるタイプです。スキルを身につけてフリーランスや自営業として、自分で稼ぐ力を作っていきます。必ずしも大きな会社にする必要はなく、自分や家族が食べていければ十分という考え方もあります。

最大のメリットはインフレへの強さです。稼ぎ続けることで、その時代のインフレに対応した報酬を得られます。また働き続けることで健康も維持でき、社会貢献によってボケも防げます。精神的にも肉体的にも若さを保つ秘訣です。

定年退職して何もしなくなると一気に老け込むという話もあります。好きな仕事を見つけて続けられるなら、これは理想的な選択肢と言えます。

⑨ミニマリスト支出最適化勢(20:05)

「必要十分が最強の防具」という考え方で、固定費や変動費を徹底的に削減します。このタイプは2つに分かれます。殻にこもってしまう人と、その中で楽しんでいる人です。

後者であれば問題ありませんが、前者は交際費や自己投資まで削りがちです。友人関係やコミュニティは大切にすべきで、高いところに行く必要はなくても人付き合いは維持すべきです。将来誰かの助けが必要な時に孤立しないよう、無形資産も蓄積していくことが重要です。

⑩”場所をずらす”移住勢(22:27)

物価の安い国で生活する方法ですが、あまりお勧めしません。物価が安い新興国は急速に成長しているため、20年後には物価が高騰している可能性が高いからです日本の年金は日本のインフレには対応しても海外のインフレには対応しません。

この方法を取るなら、起業やサイドFIREとの組み合わせが必要です。海外移住自体は良い経験で、柔軟な考え方で人間関係を構築できる人には向いています。ただし、海外の物価上昇は日本の比ではないことを理解すべきです。

まとめ(24:50)

以上が10個のタイプです。これらは一つを選ぶのではなく、複数を組み合わせることができます。ミニマリストと移住、ライフシフトとサイドFIRE、起業と不動産などは相性が良いでしょう。インデックス投資は起業経営者にもお勧めで、稼ぐ一方で使う暇がないため自動的に資産が増えていきます。

全員が同じ方法をすべきではありません。ここで紹介したのは再現性が高く誰でもできる方法です。この生き方が最も素晴らしいとは言いませんが、確実性のある選択肢として参考にしていただければと思います。自分に合った方法を組み合わせて、長く楽しめる人生設計をしてください。

またこちらの動画「新NISAだけじゃ足りない?老後資金「本当の必要額」を全公開!」では、老後に必要な具体的な金額を紹介していますのでぜひご覧ください。