「頑張れば報われる」労働者感覚は通用しない!投資で成功する3STEP
世の中では個別株を売買して結局トントンという人がいる一方で、広く分散投資をして放置していたら大きく儲かっている人もいます。この差はどこにあるのでしょうか。この違いを生み出している大きな要因として、多くの人の中に根強く残っている「労働者感覚」が関係しています。
利益を上げたいという思いから、頻繁に売買を繰り返したり、特別な情報を手に入れようと情報を漁ったり、努力すれば報われるという考え方で努力の方向性を間違えたりすることがあります。労働者感覚では残業すれば残業代が手に入り、会社に行けば給料が得られますが、投資に関しては時間の使い方が全く異なるのです。
STEP1 自分の収入源を「資産」で捉え直す(2:06)
すべての人は漏れなく三つの資産を持っています。一つ目は労働資産です。これは自分自身の体を資本として労働することで対価を得るものです。若い方ほど大きな価値を持ち、年齢を重ねるごとに徐々に価値が減少していきます。雇われなくなったり定年を迎えたりすることで、いつかはこの労働資産は失われていくものです。
二つ目は金融資産です。これは価値を生み出していくものや生み出されるものにお金を投じることで得られる資産です。株式、投資信託、債券といった証券を購入することがこれに当たります。
三つ目は無形資産です。これはその人だからこそ手に入るものを指します。日本人であることで年金収入が得られることや、生活保護、自分自身の知的財産による権利収入なども含まれます。もっと身近な例では、子どもの頃に親から養ってもらいお小遣いをもらえることも立派な無形資産の一つです。このように、その人の特性によって手に入るもので、金融資産でも労働資産でもないものが無形資産に分類されます。
STEP2 「自分の時間をかける=成果」という思い込みを捨てる(3:28)
金融資産の稼ぎ方には大きく分けて二つあります。一つは投資、もう一つは投機です。この内、投資は労働の量と成果が比例しません。なぜなら、その対象に影響を及ぼすことができないからです。
例えば日経平均に投資する場合、日経平均をいくら応援しても上がることはありません。日経平均をよくしようと道端の掃除をしたところで上がらないのです。経済は個人一人に対してあまりにも巨大で、世界では70億人、日本国内でも1億人以上の人々が関わっています。自分一人がそこまで影響を及ぼすことはできないのです。
一方、投機や事業は異なります。投機に関しては自分自身が売買を繰り返さない限り利益は上がりません。注文を出さなければ買えないし売れないし、何を買うかも考えなければなりません。このように時間をかけることに比例していく形になります。
事業、つまりビジネスも同様です。不動産投資と呼ばれるものも、実際には不動産事業と言えます。不動産は買ってそのままでは何もお金を生み出さず、時間とともに償却されて価値がなくなっていきます。家を綺麗にしたり、家具を配置したり、よく見せるための工夫をしたり、不動産仲介業者に依頼したりと、客付けのための様々な働きかけが必要です。土地を購入する場所を選んだり、家を建てるための計画を立てたりと、一定の働きかけができるものは労働や事業に分類されます。

出典:アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社
では投資は何に比例するのでしょうか。それはお金を投じていた時間の長さです。投資している期間の長さに比例していくのです。世界の経済規模と株価はリンクしています。GDPの成長と株価の成長は完全に一致するわけではありませんが、どちらも右肩上がりに指数的に上がっているという歴史的な事実があります。GDPは付加価値の総和であり、その付加価値を生み出しているのが企業です。経済規模が拡大していくことに応じて株価も上がっていくと言えます。
投資は経済規模や経済成長に乗っかっていくことが重要です。短期投資は事業や労働に近いかもしれませんが、長期投資に関しては持ち続けることが大事になります。持ち続けるために売買をすることもあるかもしれませんが、基本的には持ち続けるためにそれを行っているのです。
STEP3 金融資産は投資に任せて無形資産や労働資産に時間を使う(7:10)
金融資産は投資によって増えていくものなので、投資に任せてしまい、時間を切り離すことができます。資産を購入してその成長を見守ることで、自分自身が何も働きかけをしなくても、そこに時間をかけなくても成長していってくれるのです。この違いを理解し、適切にその資産に応じて時間の使い方を変えてあげれば、それだけで資産は効率的に成長していきます。
労働に関しては出社しなければならず、労働に時間を費やさなければなりません。その時間に応じて給料が決まります。これは雇用関係や法律で決まっているものです。しかし投資に関しては時間をかければよいというわけではなく、自分自身が働きかけをしなければならないわけでもありません。金融資産は持ち続ける時間の長さが重要なのです。
投資において最も大事なのは投資量や資産量ではなく、時間の長さです。だからこそ若いうちから投資を始め、長い期間投資できるように工夫することが大切です。利回りを上げる努力をするよりも、一年長く投資ができるように努力する方が簡単で効果的です。50代の方が残り時間が少ないとしても、それを一年間長く投資するだけで大きなリターンが得られます。資産は規模に応じてパーセンテージで増えていき、複利効果を伴って指数的に増大していきます。
労働は指数関数的ではなく等差数列的です。時間をかけた分だけ増えるだけで、複利効果のような大きな効果はなく、直線的に上がっていくものです。これは資産の種類や特徴によるものなので、それぞれに合わせて資産を運用していくことが望ましいのです。
投資は時間がかかりますが、そこに手間をかける必要はありません。時間の長さが大事だからこそ、手放すことができます。手放したその時間を使って労働収入を得たり、さらに重要なのは幸せな人生を歩むための時間として使うことができます。お金持ちになりたいわけではなく、幸せに生活したい、幸せな人生を歩みたいと思っているはずです。
幸せは経験から生まれるものです。その経験を手に入れるためには自分自身の時間を費やさなければなりません。自分の代わりに誰かが旅行に行ってその感覚を手に入れられる時代が来るかもしれませんが、少なくとも今の時代にはそういうものはありません。自分自身が体験しない限り幸せを感じることはできないのです。
時間がかかるかもしれませんが、手間をかけずにお金のことは投資に任せ、日々の生活では労働をしながら、それ以外の時間を幸せのために使うことができます。24時間のうち8時間寝て、8時間労働するとしたら、残りの8時間で自分自身の生活を楽しみ、幸せを感じればよいのです。土日祝日が休みであれば、その時間を楽しめばよいのです。
資産や収入を稼ぐのは幸せのため、人生のためにお金を手に入れているのですから、お金を手に入れるだけではなく、そちらの方向にも時間をかけることで、人生がより豊かに、より彩り豊かな時間を過ごせるようになります。そのために投資は非常に有用なのです。手間をかける必要がなく、労力をかける必要もありません。だからこそ労働者感覚を捨て、投資家感覚を手に入れることが大切です。投資家感覚とは、資産に投じてそれをじっくり待つというものです。うまくいっているかどうかを見守ってあげる、その態度が投資で成功する秘訣なのです。
まとめ(11:10)
投資で成果を上げたいのであれば、やるべきことは頑張ることではありません。考え方の転換が必要です。労働者感覚を捨てて、投資家感覚を身につけることが重要です。投資家感覚の思考になることで、投資は成果をもたらしてくれるだけでなく、自分自身の自由な時間も手に入れることができます。一石二鳥の有用な考え方なのです。
お金が全てではありませんが、全てのことにお金がつきまといます。お金のことは大切ですが、ある程度時間をかけて仕組みを作ってしまえば、あとは自分自身の幸せな時間をどう過ごすかに集中できます。今を楽しみながら、将来の不安も解消しながら人生を楽しむためのツールでしかないのです。適切に扱い、適切に付き合っていくことで、より豊かな人生を送ることができるのです。
またこちらの動画「【8割の人が投資に不満足 】投資の正解とは?不安を感じる6つの原因と解決策」では、投資の不満を解決したい方に役立つ内容ですのでぜひご覧ください。





