新NISA攻略!つみたてと成長枠の最適活用法
新NISA制度では「つみたて投資枠」と「成長投資枠」という二つの非課税投資枠が用意されています。この二つの枠をどう使えば最大限に活用できるのか悩む方は少なくありません。
本記事ではそれぞれの枠の制度と特徴をわかりやすく解説し、初心者でも安心して資産形成ができる活用法を紹介します。対象はこれから投資を始めたい方や使い方に不安を感じている方です。
キーポイント
積み立て投資枠と成長投資枠の基本を理解する (00:00:00)
新NISA制度では「つみたて投資枠」と「成長投資枠」という2つの投資枠が存在します。この制度を理解する上で最も重要なポイントはそれぞれの枠に応じた商品の選定と投資戦略です。
まずつみたて投資枠では年間120万円まで投資が可能で1ヶ月あたりの上限は10万円です。一方、成長投資枠では年間240万円まで一括で投資することが可能です。
両者ともに非課税期間は無期限であり売却しない限り課税されることはありません。また制度自体も恒久化されたため基本的には将来にわたって継続されると考えてよいでしょう。
生涯の非課税投資枠は1,800万円です。つみたて投資枠で600万円以上投資すれば1,800万円まで使用可能になります。裏を返せば、成長投資枠だけでは1,200万円までしか非課税投資できないという制限があるのです。
さらに購入可能な商品の違いにも注意が必要です。つみたて投資枠では長期的な資産形成に適したインデックスファンドを中心とした一定の基準を満たした投資信託に限定されます。これには株式ファンドやバランス型ファンドが含まれますが債券ファンドやリート、金などは対象外です。
一方、成長投資枠では上場株式や幅広い投資信託が購入可能です。ただしレバレッジ型や毎月分配型の投資信託はどちらの枠でも購入できないので注意が必要です。
このような制度の特徴を踏まえるとつみたて投資枠で購入可能な商品はまずそちらで購入し枠を有効活用するのが基本方針となります。
600万円達成後の使い方と枠の順番を考える (00:05:23)
つみたて投資枠で600万円の投資を達成した後はどうすればいいのかという疑問が浮かびます。答えは非常にシンプルです。引き続きつみたて投資枠を使えばよいのです。つまり、1,800万円の上限に達するまではつみたて投資枠を優先的に使って問題ありません。
では成長投資枠はどう使えばよいのでしょうか。つみたて投資枠で投資できない商品、たとえば債券やリート、金のインデックスファンドなどを購入する場合に使うのが基本です。またまとまった資金を一括で投資したいという場合にも有効です。購入するものがなければほったらかしで構いません。
なお成長投資枠でも積み立て投資は可能です。したがってつみたて投資枠では対象外の商品であっても成長投資枠を使えば積み立て可能です。制度の柔軟性を活かしながら自分の投資方針に合った使い方を選ぶことができます。
成長投資枠で積み立て設定していた人の対応方法 (00:07:06)
旧NISAの時代から投資を始めていた方の中には設定がそのままになっており、成長投資枠で積み立て設定をしているケースも少なくありません。このような設定を変更すべきかという疑問に対してはすでに投資した分はそのままで問題ないということになります。
これからの積み立てについては可能であればつみたて投資枠に設定を変更することが望ましいでしょう。なぜならつみたて投資枠の方が枠を最大限に活用しやすく将来的な投資余力を残すことができるからです。
また今後のリスクに備えて債券インデックスファンドを組み入れる場合は成長投資枠を活用する必要があります。つまり株式はつみたて投資枠、債券は成長投資枠と分けて活用するのが理想的な使い方となります。
しかし面倒なのでどちらも成長投資枠でよいのではないかという声もあるでしょう。これは枠が使いきれるかという点が問題になります。自分が65歳になるまであとどれくらいあるでしょうか。たとえば40歳の場合、25年間あり月で換算すると300ヶ月となります。もし毎月4万円以上積み立てたなら1,200万円という上限を超すため、つみたて投資枠を活用した方がよいでしょう。
相続や贈与などで大きなお金が来る可能性に備える (00:10:27)
相続や贈与によって突如まとまった資金が手に入るケースもあります。このような場合、非課税投資枠をどう確保しておくかが重要です。たとえば祖父母からまとまった金額を受け取ることになりそれを運用する場合、すでに成長投資枠が埋まっていると非課税で投資する余地がありません。
そのため現時点では1,800万円を使い切る予定がないという方でもつみたて投資枠を優先して使用しておくことが賢明です。将来、予期しない資金流入があったときに最大限活用できるよう余力を残しておくことが大切です。
現時点では使う予定のない資金でも非課税枠を効率的に活用することで将来の資産形成に大きく寄与する可能性があります。こうした「将来に備える姿勢」こそが長期投資における大切な考え方なのです。
アセットアロケーションとNISA活用の落とし穴 (00:12:03)
資産運用の基本として「アセットアロケーション」があります。これは、株式、債券、不動産、金などの異なる資産を組み合わせて分散投資を行う方法です。GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)もこの方法で年金資金を運用しています。
しかし新NISAのつみたて投資枠では債券ファンドなどの購入ができないため本格的なアセットアロケーション運用を実施するには限界があります。たとえば株式市場が低迷して債券にシフトしたいときでもつみたて投資枠ではそれができず成長投資枠を使う必要があります。
年に1回のリバランスを行う場合でも成長投資枠の余力が必要になります。したがって成長投資枠も計画的に使わなければ運用の自由度が下がるリスクがあります。
このような背景から両枠を戦略的に使い分け非課税枠の余地を残すことがより重要となります。
まとめ
新NISA制度を最大限活用するにはまずつみたて投資枠を優先して使うことが基本です。なぜなら非課税投資額を最大1,800万円まで引き上げるには600万円以上のつみたてが必要だからです。
将来、相続や贈与などで予期しない資金が手に入った際にも成長投資枠を空けておくことで対応がしやすくなります。またリスク分散のために債券ファンドを組み込みたい場合には成長投資枠が必要となるためつみたて投資枠と使い分ける戦略が有効です。
つみたて投資枠は長期積み立てに適したインデックスファンドに限定されますが安定的かつ堅実な運用を目指す方には最適な選択肢です。一方、成長投資枠はより柔軟な投資を可能にするため用途に応じて活用すればよいでしょう。
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