高配当株投資は資産形成に向かない?その理由と全世界投資のすすめ
高配当株投資は、特に「不労所得」への憧れから多くの投資家に支持されています。一方で資産形成の効率性やリスクを考えると、必ずしも最適な方法ではありません。
本記事では新NISAの活用を視野に入れつつ高配当株投資のメリットとデメリットを詳しく解説し、合理的な資産形成方法をご紹介します。
特に初心者の方や、新NISAでの投資戦略に悩んでいる方に役立つ内容です。
キーポイント
高配当株投資の人気の理由とは?(00:02:25)
最近、高配当株投資が注目されるのは「不労所得」が得られるからです。
高配当株を保有していると定期的に配当金が支払われるため、資産活用という意味では魅力的です。
とりわけリタイア後の老後生活費として活用する場合には有用でしょう。
しかし、これらの魅力だけで高配当株投資を選ぶのは短絡的です。特に資産活用ではなく資産形成を目的とするなら他に合理的な方法があります。
高配当株投資のデメリット:資産形成には不向き(00:05:40)
高配当株投資にはメリットがある一方、資産形成の観点からは以下の4つのデメリットが考えられます。
- 運用効率の低さ
配当金を再投資する際に、NISA枠を消費してしまうため、複利効果が十分に活用できません。インデックスファンドであれば配当金を自動的に再投資し、枠を消費せずに効率的に資産を増やせます。 - 外国税の二重課税問題
海外の高配当株に投資する場合は現地での税金が差し引かれるため、トータルの収益が削られます。 - リスクの過小評価
高配当株には、企業が倒産する「信用リスク」や、業績悪化による「配当減額・無配当リスク」が伴います。これらを十分に理解せずに投資を続けると最終的に資産が減少する可能性があります。 - トータルリターンの不安定さ
配当収入が魅力的でも、株価の下落がそれを上回る「キャピタルロス」によって、トータルでは損失を出す場合があります。
新NISAで合理的な資産形成方法:全世界投資のすすめ(00:11:15)
新NISAで資産形成するなら全世界投資(アセットアロケーション)がおすすめです。
理由は、配当金を受け取らずに全額を再投資することで、複利効果によって資産が指数関数的に成長するからです。
世界経済は長期的にみると成長し、それと連動して株価も上昇することが証明されており、これに投資することにより安定したリターンが得られます。
そう考えると新NISAの中で株式を売却したり、配当を受けたりしないのが理にかなっています。
資産形成期に高配当株投資を楽しむ方法と注意点(00:12:25)
資産形成に最適ではないものの、高配当株投資を楽しむ方法もあります。
資産全体の一部を「サテライト投資」として高配当株に充てるやり方です。例えば孫にお小遣いをあげるとか家族にご馳走するなどライフステージを豊かにするために、資産を取り崩すのではなく老後資金の一部として高配当株を取り入れるのは選択肢の一つとして有効でしょう。
ただしコアの部分において全世界投資で7%の利回りを確保していくことを強く推奨します。
資産活用期に入っている場合の高配当株投資についての考え方(00:15:45)
年金生活に入っている方で老後資金の形成が済んでいる場合は、幸せな生活を送る目的で一部サテライトによって配当を利用するのもよいでしょう。
この場合もコアにおいて全世界投資で7%の利回りを確保していくことが前提です。
また繰り返しますが、倒産リスクや配当減額リスク、外国税の二重課税といった課題や新NISAにはそぐわないというデメリットを忘れてはなりません。
まとめ
高配当株投資は不労所得を得るという点で魅力的ですが、資産形成には必ずしも最適ではありません。
効率的な資産形成を目指すなら、全世界投資やインデックス投資をおすすめします。
一方で、高配当株を趣味として楽しむことにより人生に彩りを加えるのも一つの選択肢です。
最終的には、自分の投資目的やライフステージに応じた戦略を選ぶことが大切でしょう。
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