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なぜいまおかねのことを考えなければならないのか

日本経済はいま、暗くて長いトンネルから一条の光が射してきた、といった感じです。
株式市場も一時8000円を割るところから1万1000円近くまで回復してきました。
これから始まる好景気はどうなるのか、それは私にもわかりません。
しかし、少なくともここ数年をかけて、いまより景気は回復していくことになるでしょう。

景気がよくなっていけば、いままで0.001%といった、実質ないのといっしょの金利ではなく、徐々にまともな金利になっていくでしょう。
預金金利が上がるなら、わざわざ投資をしなくてもよいのではないかと思われるかもしれません。

しかし、それは違います。

いろいろ理由は挙げられますが、一番重要な考え方が抜けているのです。
それは物価上昇(インフレ)です。


物価上昇が年2%のときを例にとりましょう。

今年1万円で購入できるものは、1万円札を出せば買えます。
あたりまえですね。

翌年になると、1万円で購入できるものは、2%の物価上昇を受けて、1万200円になっています。
1万円札を出しても買えません。余分に200円出す必要があるのです。

銀行の預金金利はこの物価上昇率と同程度か、遅れて追いついていきます。
実質的に言って預金金利は物価上昇率よりは低いと考えてください。


先ほどの例で1万円札を銀行に預けていたことにして、もう一度見てみます。

今年1万円で購入できるものは、1万円札を出せば買えます。
あたりまえですね。

翌年になると、1万円で購入できるものは、2%の物価上昇を受けて、1万200円になっています。
1万円札は銀行に預けておくことで、年1%の金利がつき、1万100円になっていました。
全部引き出してもやっぱり買えません。余分に100円出す必要があるのです。

おわかりになりますでしょうか。
銀行に貯めておくだけでは、「おかねの能力」(交換価値)は減っていってしまうのです。

これからの時代はまさしくこのような仕組みになります。